天才
窓の外から強い日差しが差し込む。
俺-込町翔は眠そうに起き上がる。
朝目覚める、なんてことない日常の繰り返しだ。
「おもしろくない」、これが翔の口癖であり、なにかあると常にこの言葉を多用する。
翔はいたって普通の高校生だ。、、あることを除けばだが。
「行ってきまーす。」翔は学校に行く準備をしてだるそうに家を出た。
「よお!」家を出て10メートルくらいのところでふいに後ろから声をかけられた。
茶髪でパーマ頭の少年が立っていた。
同じクラスの中宮翼だ。
翼とは小学生のときから一緒で一番仲の良い友達だ。
翼「なあ、今日数学のテストだろ?大丈夫か?」
翔は少し鼻で笑って答えた。
「ばーか、誰に言ってんだよ。そんなこと言う暇あるなら自分の心配でもしてろ。」
そんなたわいもない会話をしながら学校に到着、翼とはクラスが違うので廊下で別れた。
そしていつものように授業がはじまる。
昼食を食べ終えて迎える5限目、宣言通り数学のテストをすると言い出した。
まわりから漏れるため息の数々。
「先週からすると言っていたからな。私はみんながどのくらいがんばったかがみてみたい、というわけで少しテスト範囲を変えてみた。ちゃんと勉強しておけばできるはずだからな。終わった奴から出て行っていいぞ。」
少しはげた数学の教師が偉そうに言う。
もちろん生徒からはブーイングの嵐だ。
生徒が何を言ったところでテストがなくなるわけでもなくテストが開始される。
テストの制限時間は60分、難易度も前回のテストよりはるかに上がっている。
確か前回の平均点は60点くらいだったかな。
開始早々みんなの手が動くが数分後にはみんな頭をかかえていた。
そんな中、開始10分後、1人の生徒が立ち上がり教室を出ていく。
翔だ。
あまりにも早すぎる、しかし誰も何も言わないのはいつもの風景だからだ。
数日後、テストが返ってきたが平均点は25点。非常に低い数字である。
その中で満点をとったのは翔1人だけだ。
翔の生活に不満はない。
あるとすれば何事にもやりがいがないことくらいだ。
なにをしてもすぐにできてしまう、人からはうらやましがられるが、いざできてしまうと面白くない毎日だ。
そんなある日、翔宛てに一通の手紙が届いた。
、、、誰からだ?
差出人の名は--------《ZXTER-S》
と書かれていた。
初めて小説書きました。
ぜひご愛読ください。