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88/88

88.入学式の後で

「遅れたー。」

「美和子、良かったよね、おさむと同じクラスで。」と、健太郎が揶揄った。

「ゆうべ、ケイトリンから電話がかかってきた。」


 

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 中学生編==============

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。婚約した継男には、厳しい。

 服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。良のカノジョになった。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。みどりのカレシになった。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。


 物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

 辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。

 辰巳泰子・・・アテロゴのウェイトレス。

 愛宕寛治・・・丸髷署警部。悦司の父。

 原田美和子・・・原田正三の娘。

 藤堂所縁・・・小学校教師。ミラクル9顧問。

 高峰舞子・・・中学校教師。ミラクル9副顧問。

 愛宕みちる・・・悦司の母。EITO東京本部副隊長。

 鈴木栄太・・・丸髷小学校元校長。



 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 2038年4月7日。午後3時。喫茶店アテロゴ。

 今日は、中学入学式の日。

 卒業式を終えたミラクル9の為、物部は夕方まで「貸し切り」にした。

 美和子が、息を切らして、駆け込んで来る。

「遅れたー。」

「美和子、良かったよね、おさむと同じクラスで。」と、健太郎が揶揄った。

「ゆうべ、ケイトリンから電話がかかってきた。」

「で?」と、悦司が面白そうに尋ねる。

「先週、来る積りだったらしいんだけど、インフルエンザにかかって、日本に来れなかったんだ。で、美和子と同じクラスだって言ったら、がちゃ。」

 みな、クスクスと笑っている。

「あの子、自意識過剰なのよ。」と、美和子が言うと、「オバサンなんて言うから、みんなフリーズしたもんな。」と。物部も笑った。

「向こうにもイケメンいるとおもうけどな。再来年、進級したら変わるかな?」と、辰巳も乗ってきた。

「『恋は盲目』って言うからね。」と、鈴木が言うと、「古いよ、校長先生。」と継男が返した。

「もう、校長じゃないけどね。」と、鈴木が笑った。

「じゃ、なんて呼べば、あ、お呼びすればいいんですか?」と、みどりが尋ねると、「鈴木さん、ですよね。」と、草薙が割り込んだ。

「普通。」と、未玖が顔を歪めて言った。

「それで、いいんだよ、ミクちゃん。」

「それでいいんだよ、未玖ちゃん。」と、愛宕が入ってきて言った。

「まあ、僕らは大文字先輩の後輩で、嫁さんは違うのに、先輩って呼ぶ。で、ウチの嫁は。いつの間にか『おねえさま』だもん。本人が認めた言い方でいいんだよ。」

「うちの母ちゃんもEITOやめたのに、『おねえさま』って言ってる。」

「それは、伝子シスターズだから。」と、草薙が注釈を入れた。

「「「「「「伝子シスターズ?」」」」」

「母さんから聞いた話だと、敵との戦いで死にかけた隊員は皆、そう呼ぶらしい。元々は、健太郎のお母さんとケイトリンのお母さんだけだったんだ。敵にわかり難いように、なるべく名前で呼び合わないってことで。で、次に入ったのが、悦司のお母さん。その後、死んだり死にかけたりすると『おねえさま』発出。殉職した人、何人かいるからね。世間には伏せているけど。最初、殉職した女性隊員が、『おねえさまって呼んでいいですか?』って言ったらしい。やだ、なんて言えないじゃない。」

「それで、後から後から、妹さんげ出来たの?」と、良が感心した。

「どう呼ぼうと、信頼関係が一番だよ。」と鈴木が言うと、「いいお話が聞けましたわ。」と舞子が言った。

 千香乃が、「私、舞子先生って呼びたい。死にかけていないけど。」と言った。

 皆が笑い。「どう呼んでもいいわ。でも、『研修の先生』だけは止めてね。」と舞子は戯けて言った。

 みどり、満百合、めぐみは、揃って「はあぁい。」と、応えた。

「何か、盛り上がってる?」と、藤堂が入って来たので、「今、藤堂先生の悪口言ってたとこです。」と鈴木は言った。

「あ・・・ありがとうございます。」


 皆は、改めて爆笑した。


 ―完―



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