75.イジメ談義
良はおさむと話し込んでいた。『イジメ』について。
「良も、イジメに遭ったの?」
「うん。持ち物にさ。名前書くじゃない?フルネームで。」
「そうだね。」
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合・・・物部一朗太と栞の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖・・・南原龍之介と文子の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良・・・転校生。千香乃と同じクラス。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。
辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。
愛宕寛治・・・悦司の父。丸髷署刑事。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
午後2時。喫茶店アテロゴ。
良はおさむと話し込んでいた。『イジメ』について。
「良も、イジメに遭ったの?」
「うん。持ち物にさ。名前書くじゃない?フルネームで。」
「そうだね。」
「イジメに来たヤツが、俺の持ち物に、これ書いて行ったんだ。消せるマーカーでもないのに。」
良は、メモ帳に『ひとやね』を書いた。
「『ひとやね』かあ。漢字の部首で、人にまつわることだね。『食べる(たべる)』が代表的かな・・・、あ、それ?」
「そう。勝手に書いて、『くいしんぼう』だって。これ、『ひとやね』って言うのか。流石、おさむは物知りだね。」
「それで、どうしたの?」「物差しでデコピンした。で、今度は『ガキ大将』呼ばわり。つるんでた仲間は解散、『自警団』だって言うのに。おさむは?」
「簡単。『冷房効きすぎだな。おーさむ。』だ。」
「駄洒落か。」「自警団って言えば、美和子も自警団って言ってた。彼女の場合、妹が病弱で虐められてたから。」
「呼んだ?将来の旦那。」と美和子が入って来て、「あら、お邪魔虫よ、良君。」と言いながら、未玖が入ってきた。
「子供は残酷だ。つまらないことで虐めようとする。跳ね返さないと、終らない。」
「マスターは?」
「あるよ。今日は喧嘩しないの?そこに助け船を出したのが、親友の曽我だ。社会科で『曽我・物部の争い』を習った後だったけどね。俺達の先祖がどうあろうと、俺達は親友だった。当然、そいつは黙るようになった。」
「マスターの言う通り、跳ね返すように努力しないといけない。それでも拘るヤツは、今で言うシカト、ソーシャルディスタンス。歴史物語は誇張されているからね。案外。マスターのご先祖と曽我さんのご先祖は仲が良かったのかも知れない。今のマスコミは、『火のない所に煙を立たせる』でしょ?」と、鈴木校長が入って来た。
それから、皆口々に『イジメ』の話をし始めた。
藤堂もやってきて、話に加わった。
永遠に終りそうにない、と物部が思っていたら、愛宕警部が飛び込んで来た。
「今、シネコンでボヤが出た。みんな、念の為避難してくれ。今、放送している。」
皆は、慌てて外に出て、駐車場から脱出した。
―完―
良は、メモ帳に『ひとやね』を書いた。
「『ひとやね』かあ。漢字の部首で、人にまつわることだね。『食べる(たべる)』が代表的かな・・・、あ、それ?」
「そう。勝手に書いて、『くいしんぼう』だって。これ、『ひとやね』って言うのか。流石、おさむは物知りだね。」




