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73.勘違いと思い込み

2人が辰巳に注文すると、素早く見付けた悦子と継男が挨拶した。

「この前は、ありがとうございました。」

「ああ。この前の急患と、婚約者、さんだね。」

そう言ったのは、歯科医の片山だった。


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 南出良みなみでりょう・・・転校生。千香乃と同じクラス。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。


 物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。

 辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。

 辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。

 片山一郎・・・片山歯科クリニック院長。

 片山二郎・・・片山内科クリニック院長。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 午後2時。喫茶店アテロゴ。

 ミラクル9は、ゲリラ豪雨の為、避難してきた。

 そこへ、シネコン帰りの中年の男性2人が入って来た。


 2人が辰巳に注文すると、素早く見付けた悦子と継男が挨拶した。

「この前は、ありがとうございました。」

「ああ。この前の急患と、婚約者、さんだね。」

 そう言ったのは、歯科医の片山だった。

「紹介しよう。ミラクル9の諸君。俺の兄だ。川向こうの方で内科クリニックをやっている。双子なんだ。久しぶりに映画を一緒に観たよ。」

「こんにちは。」皆、口々に挨拶した。

「先生。蜂に刺されると死ぬんですか?」と尋ねたのは良だった。

「ああ。アナフィラキシーショックのことだね。どうも情報が一人歩きしている。原因は色々あるが、蜂で亡くなる場合、死亡者のほとんどはスズメバチやアシナガバチ。ミツバチは関係ない。街中でよく見かけるのは、ミツバチだ。蜂に刺されて必ず死ぬ訳ではない。また、2回目のハチ刺されで必ず死ぬ、とも限らない。どの蜂に刺されても、なるべく早く医者にかかることだ。すぐ近くにクリニックや病院が無いなら、救急車を呼ぶ方法もある。因みに、スズメバチで亡くなったことが多いので有名になったが、スズメバチの毒は、3年経つと無毒化する。」

「君は最近、蜂に刺されたの?」と、内科医の片山が言った。

「いいえ。クラスの女の子が、『私の寿命は決まったのよ』って言ってたから。」

「良は、その子が好きで心配なんだね。」と物部が口を挟んだ。

「そんなこと・・・。」良は、頬が赤くなった。

「その子は、お医者にかからなかったの?」と、今度は歯科医の片山が尋ねた。

「いいえ。すぐにお医者に行きました。」

「治療方法も色々あるが、一番大事なのは、自分で解決しようとしないことだ。例えば、自転車に蜂が乗ってたとする。様子を見て、飛び去りそうにないなら、大人に連絡すること。案外、このパターンで刺されることが多いんですよ、マスター。」と、内科医の片山が言った。

「まあ、この子達の場合は、チームワークで動くけど、大人が必要なら大人に連絡しますよ。」と、物部は笑った。

「もう夏休み終ったけど、夏休みにハイキングで刺されることもあるんですよね。」と、辰巳が言った。

「虫除けスプレーも万能じゃないからね。その場合もまず119番だな。」


 雨が小降りになったらしいと泰子から聞いたミラクル9は、三々五々、家に帰って行った。

 ミラクル9の由来を物部から聞いた2人の片山医師は、「羨ましいね。仲良しグループ。」「僕らの親は、なかなか外で遊ぶことを許してくれなかったよ。ゲームだって2時間以内。テレビも決まった放送だけ。」と言って嘆いた。

「親御さんもお医者ですか。やっぱり堅いのかな?」

 物部の言葉に呼応するかのように、高齢者夫婦が入って来た。

 片山は戯けて言った。

「紹介します。堅物の両親です。」


 ―完―





「良は、その子が好きで心配なんだね。」と物部が口を挟んだ。

「そんなこと・・・。」良は、頬が赤くなった。

「その子は、お医者にかからなかったの?」と、今度は歯科医の片山が尋ねた。

「いいえ。すぐにお医者に行きました。」


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