71.元
「軟式?硬式?おばさん、昔ソフトボールしたことあるんだ。良かったら、投げさせてくれない?」
おさむは、健太郎達を呼んで、ピッチャーをやっている未玖の代わりに。おばさんをピッチャーマウンドに立たせた。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合・・・物部一朗太と栞の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖・・・南原龍之介と文子の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良・・・転校生。千香乃と同じクラス。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。母親が病院の事務員をしている。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。
辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。
物部栞・・・満百合の母。
大文字伝子・・・おさむの母。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
午後4時。モール外の公園。
健太郎達が野球をしている。
ベンチの所には、藤堂と鈴木校長。そして、空っぽの買物カゴを横に置いた女性が観戦している。
水分補給をしにきた、おさむに、その女性が声をかけた。
「軟式?硬式?おばさん、昔ソフトボールしたことあるんだ。良かったら、投げさせてくれない?」
おさむは、健太郎達を呼んで、ピッチャーをやっている未玖の代わりに。おばさんをピッチャーマウンドに立たせた。
健太郎は、あっと言う間に三球三振。
皆で慰めていると、「待って-、返してー!!」と、逃げる男数人と、引ったくりに遭ったらしい女性が見えた。
すぐに走って行く、藤堂、ミラクル9。だが、彼らの横をすり抜けて、犯人の前に立ち塞がったのは、さっきのおばさんだった。
男達が逃げようとしたが、藤堂とおばさんが投げ飛ばした。
3人目が逃げようとするのを、悦司が大外刈りで投げ飛ばした。
継男が、110番をした。
15分後。交番の巡査とパトカーが到着したのは同時だった。
「お手柄だな、ミラクル9。鈴木先生。こちらは?」
「元プロソフトボールの選手、早稲さんですよね?」と、鈴木は、にっこりして言った。
「校長先生。知ってるの?」と、みどりが尋ねた。
「ああ。試合、見たことあるんだ。流石ですね。この度はご主人が、とんだことで・・・。」
「ありがとうございます。皆のお陰で元気が出ました。おばさんの夫はね。1ヶ月前、交通事故で亡くなったの。買物する気力も無くなってしまって。」
「大丈夫よ、おばさん。こんなに『お友達』出来たんだから。」
「そうね。友達ね。」
引ったくりに遭った女性が礼を言いに来た。
「私も、友達にして下さい。もう、引ったくりに遭いたくないし。」
午後5時。喫茶店アテロゴ。
栞が泣いている。
「お友達か。満百合らしいわ。私の血ね。」
「俺の血も入ってるぞ。」
泰子と辰巳は、片付けをしながら、「分かってますよ。」と言った。
午後7時。伝子のマンション。
「私も、試合、見たことある。カッコ良かったぞ。」
そう言って、アルバムを持って来て、伝子は、おさむに見せた。
「ああ、ツーショットだ。母さん、明日・・・。」
「持ってっていいぞ。」
おさむは、いつまでも写真を眺めていた。
―完―
健太郎は、あっと言う間に三球三振。
皆で慰めていると、「待って-、返してー!!」と、逃げる男数人と、引ったくりに遭ったらしい女性が見えた。
すぐに走って行く、藤堂、ミラクル9。だが、彼らの横をすり抜けて、犯人の前に立ち塞がったのは、さっきのおばさんだった。




