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50.テンバイヤー

おさむがやってくる。

「どうしたの?おさむ。自習?外、雨降ってないよね。」


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 南出良みなみでりょう・・・転校生。千香乃と同じクラス。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。


 天宮秀樹・・・童話好きな少年。不良として誤解されていたが、図書委員になったので友人は増えた。

 山村美佐男・・・みゆき出版社社長。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 午後3時半。小学校。図書室。

 おさむがやってくる。

「どうしたの?おさむ。自習?外、雨降ってないよね。」

「秀樹。この本、ある?もう本屋に売ってないんだ。」

「ああ。2冊あったけど、貸し出し中。でも、僕、持ってるよ。あ。おさむのお父さん、小説家だよね。持って無いの?」

「うん。アイドルは専門外だって。」

「5時に終るからさ。時間潰してくるか、ここで待っててよ。」

「あ。じゃあ、適当に貸し出し中でないのを読むよ。」

 午後5時半。大文字のマンション。

 おさむは、自分の部屋に秀樹とミラクル9を案内した。

 おさむは、早速本を読み始めた。

 タイトルは「あの頃の私。」先日、おさむ達が知り合った、元アイドルだ。

 間もなく、父親の学が、コーヒーとパウンドケーキを持って入って来た。

「あ。こんにちは。」秀樹が挨拶すると、学の後ろに、もう1人立っていた。

「天宮君。紹介しよう。おじさんがいつもお世話になっている、みゆき出版社の社長さんの、山村さんだ。」

 山村が、その本を見て、後ろ手に持っている本を見せた。

「要らぬ心配だったようね。高遠ちゃん、私にもコーヒー。」

「はいはい。」

「仲井閒君の件は、聞いたわ。追っかけてきた、ストーカーのオッサンをミラクル9がやっつけたって話。」

「社長。やっつけた訳じゃないですよ。でも、『踏ん切り』がついた、って言ってました。あ。言っておられました。昔のアイドルって大変ですね。随分時間が経っているのに。この本が、またキッカケになったんだ。」

「そう。山田桃子ちゃんなんか、半世紀もおっかけ廻されたのよ。で、見つかって、『普通のオバサンで、面影なかった』って書かれて、やっと終わり。誰だって年取るわよお。」

「この手記によると、『罠に嵌められた』みたいだけど、裁判しなかったんですか?」と、秀樹が尋ねた。

「諦めてしまったのよ、その時は。回りが敵だらけだったし。主犯はテレビ局だったし。電波オークションで、無くなって良かったわ。仲井閒君も浦野助さんが助けてくれたんだから、改めて頑張って欲しいわね。因みに、本が出回らなくなったのは、テンバイヤーの仕業。」

「定価で仕入れて高く売る、って奴ですね。」と、おさむが言った。

「よく知ってるね、おさむ。」と、学が言うと、「父さんが、いつか話してくれたじゃない。コロニーの頃、マスクや衛生商品が買い占められて、ネットで売られたって。」と、おさむが言った。

「黒幕は、あの国だけどね。最近は『日の丸』や『旭日旗』らしい。学校の旗を盗むらしい。スーパーには常時おいてあるわけじゃないからね。」

 学の言葉に、「何でですか、おじさん。」と、秀樹が尋ねた。

「偏った思想の団体に売るんだよ。団体は、燃やして喜ぶらしい。」と、おさむが代わりに言った。

「頭、おかしいの?」「シー。どこで聞いてるか分からないからね。下手するとストーカーされるわよ。」と、山村が秀樹に注意した。

 おさむが、読み終えて秀樹に返すと、「じゃ、送ってあげる。将来の編集社員さん。」と、山村が微笑んだ。

 2人が帰ると、「いい出逢いだったかな?父さん。」と、おさむが言うと、「ああ、山村社長の『好み』だからね。」と、学はウインクして言った。

 ―完―



「頭、おかしいの?」「シー。どこで聞いてるか分からないからね。下手するとストーカーされるわよ。」と、山村が秀樹に注意した。

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