表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/83

47.アイドルの哀憫

ベンチで藤堂とミラクル9が野球を楽しんでいるのを観ている鈴木校長。

鈴木の横に腰掛ける、50代の男。高齢者と思えるような印象だ。


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 愛宕寛治・・・悦司の父。丸髷署刑事。

 南出良みなみでりょう・・・転校生。千香乃と同じクラス。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。


 鈴木栄太・・・小学校校長。

 藤堂所縁・・・小学校教師。自称ミラクル9の顧問。

 仲井閒あさひ・・・元アイドル。

 大島一平・・・週刊誌記者。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==


 ※哀憫あいびんとは、悲しみ哀れむこと。


 午後3時半。モール外の公園。

 ベンチで藤堂とミラクル9が野球を楽しんでいるのを観ている鈴木校長。

 鈴木の横に腰掛ける、50代の男。高齢者と思えるような印象だ。

「いつも、野球、観ているんですか?」と、その男が声を掛けてきた。

「いつも、では無いんですけどね。あの子達は、私の学校の生徒で、あの大人の女性は私の学校の教師です。部活では無く、『仲良しグループ』なんです。天気のいい日は、ああして野球やサッカーをしています。あの子達の親と縁があってね・・。」

「え?私の、って、校長先生ですか。」

「ええ。」そう言って、鈴木は名刺を彼に渡した。

 男は、懐から名詞を出そうとしたが・・・「あ、いけない。切らしちゃった。」と、言い訳した。

「あなたも野球好きなんですね。」「ええ。部活はやってませんでしたが、所謂『草野球』なら少し。」

「ほう。ポジションは?」「ピッチャー・・・だったけど、肩壊しちゃって。」

「よくある話ですな。それで、芸能界に?」

 発言したのは、鈴木では無かった。

 いつの間にか、1人の男が立っていた。サラリーマン風とは言えない格好だ。

「あ。失礼。こういう者です。」と、その男は、50代男と鈴木に名刺を渡した。

 50代男は、顔色を変えた。

 黙って、その場を去ろうとした時、鈴木はホイッスルを吹いた。

『普通の』ホイッスルだ。

 すぐに、ミラクル9と藤堂がやって来た。

「みんなに聞きます。『イジメは良く無い』って思う人は手を挙げて。」

 皆は一瞬顔を見合わせて、手を挙げた。「はーい。」

 藤堂も釣られて手を挙げた。「はーい。」

 鈴木も手を挙げて、声に出して言った。「はーい。」

 すると、どこからか、愛宕警部と交番の警察官が現れて、手を挙げて言った。

「はーい。」

「週間踏み春の大島さんですね。ストーカー行為をしましたね。この、仲井閒さんから被害届が出ていて、『待っていた』んですよ。署までご同行願いましょうか。」

 愛宕警部は、手錠は掛けなかったが、有無を言わせず連行した。

 3人が去った後、鈴木は仲井閒に言った。

「元アイドル、スタップの仲井閒さんですね。引退しても、12年も追い掛けるなんて、粘着心ですかね。私はファンでしたよ。当時は『疑惑』だけで追い込まれる有名人が多かった。現状は、敢えて聞きません。ミラクル9の野球で、少しは気が休まりましたか?」

「ミラクル9?いい名前だ。あれ?9人じゃない。」と仲井閒が言うので、おさむが代表して解説した。

「最初に集まった9人が全員、親が『友達』だったんです。それで、ミラクル9。人数増えても減っても、名前は変えないんです。だって、『奇跡』は一回だから。野球は九回だけど。」

「おさむ。野球は、は余計だよ。今の台詞はカットだよね、仲井閒さん。」

 健太郎の言葉に、仲井閒は笑い出した。

 皆、釣られて笑い出した。

 おさむと健太郎は、しきりに照れていた。

 ―完


「元アイドル、スタップの仲井閒さんですね。引退しても、12年も追い掛けるなんて、粘着心ですかね。私はファンでしたよ。当時は『疑惑』だけで追い込まれる有名人が多かった。現状は、敢えて聞きません。ミラクル9の野球で、少しは気が休まりましたか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ