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33.落下物注意

黄色いテープが貼ってあるのを見て、「何か、あったんだわ。あ、お父さんがいる。」と、言った。

警備員姿の高峰が近づいて来て、舞子に言った。


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 草薙あきら・・・元ホワイトハッカーで警視庁からEITOに出向していた職員だったが、今はアマチュア発明家をしている。


 久保田誠・・・健太郎の父。警視庁警部補。

 久保田あつこ・・・健太郎の母。警視庁警視正。

 高峰舞子・・・教育実習生。みちるの姉くるみの娘。

 藤堂所縁ゆかり・・・健太郎の担任。ミラクル9の顧問。

 高峰圭二・・・元警視庁刑事。今は警備会社社員。悦司の叔父。


 天童桃子・・・天童の妻。元陸自医官。出向していたEITOで天童と再会。50年越しの恋を実らせ、結婚した。現在は、天童邸を改造して診療所を開いている。

 片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 午後3時半。都営団地。裏手。

 ミラクル9と片山と舞子は、ニューモールに行く抜け道を通って、ドローンの練習に行く途中だった。

 黄色いテープが貼ってあるのを見て、「何か、あったんだわ。あ、お父さんがいる。」と、言った。

 警備員姿の高峰が近づいて来て、舞子に言った。

「事件現場なんだ。迂回してくれ。」「何の事件?」

 高峰は、声を殺して教えてくれた。

「植え込みを歩いていた老人が大怪我をした。上から、金魚鉢かなんかを落した者がいる。わざと落したのか、うっかり落したのかは判らない。後は警察の仕事だ。」

 そう言って、高峰は離れて行った。

「うっかりでは無さそうだがな。」と、天童桃子先生が顔を出して言った。

「救急車のサイレンが鳴ったから、見に来たんだ。うちは、暇だし。」

 天童先生は、口を歪めて言った。元自衛隊医官で、診療所を開いている。

「先生。暇だからって、今日定休日じゃないですか。」と、おさむが突っ込んだ。

「じゃじゃ馬の息子は正しい。さっき、鑑識課員が『見つからない』と言っているのが聞こえた。そういうことは、誰かが聞いている所で言うべきじゃないんだが。」

「先生。凶器のことですか?金魚鉢って、今父が言っていましたが。」と、舞子が言うと、金魚鉢に血痕、即ち、血の跡が見つからなかったに違い無いな。」

「先生。誰か持って行っちゃったの?」と、みどりが言った。

「健太郎。あの住宅の2階の廊下から、寒川睦夫が見てたよ。」

 片山が言うので、目を凝らす健太郎だったが、ここからはよく見えない。

「知ってる奴?」「隣のクラス。もう、引っ込んだよ。」

 午後4時半。ニューモール裏手の公園。

 悦司と満百合達が、ドローンを飛ばして、舞子が声援を送っている。

 先に来て待っていた藤堂が、「興味あるのは判るけどさ。下手にクビ突っ込めないよ。健太郎君のお母さんが、警察の偉い人でも。」と、健太郎とおさむを窘めた。

「ホントに部活みたいだな。監督もコーチもいる。少年探偵団なのに。」

「ミラクル9だよ、天童先生。おじいさん、大丈夫かな?」と片山が言うと、「春田病院に入院したらしい。」と天童が答えた。

 片山は、すかさず、自分の母の病院に電話した。

 片山は、スピーカーをオンにした。

「知り合いなの?」「友達が、あの住宅に住んでいるんだよ。」

「ふうん。手術は終ったわ。左肩骨折らしいわ。」

「凄い情報網じゃないか。」と、電話を切った片山と健太郎に天童先生は言った。

 今度は、草薙からおさむに電話があった。

 おさむは、スピーカーをオンにした。

「君たちの学校に、寒川睦夫って子、いる?」

「います。俺のクラスの隣のクラスで、さっき事故があった住宅に住んでます。あ、片山って言います。」

「今の声は新メンバーか。事故じゃなくて事件だよ。さっき警察に連絡した。ウチは発明研究所なんだけどね、『ポラステ』のゲーム機の修理出来ますか?って子が来たんだよ。血が付いてるゲーム機。」

 午後7時。久保田家。

「偶然だったんだろうなあ。金魚鉢を落っことしたのが、4階の日下さん。餌をあげようとバルコニーに出てた。バランス崩したんだ。で、そのタイミングで、ゲーム依存症の寒川睦夫の母親が、ゲーム機を窓から放り投げた。金魚鉢が落ちて、びっくりした手塚猛造氏が立ちすくんだ所にゲーム機が飛んできた。日下さんが、様子を見に階段を降りている間に、寒川は、ゲーム機を回収した。警察がやって来て調べ始めた。非常階段から必死に逃げた寒川は、草薙さんに修理を依頼した。何故、修理屋さんと思い込んでいたのかは謎だ。」

 父の説明に、「捕まるの?」と、健太郎は尋ね、「捕まった。親子ともども自首してきた。まあ、刑罰は警察・検察の後の話だ。オムライス、冷めるぞ。」と、父は応えた。

 今夜も遅くなるかも、と思っていたら、オムライスを横取りされた。

「かあちゃん、ずるい!」「いいじゃないか、親子なんだし。」

 執事が、笑いながら、追加のオムライスを持って来た。

 食事が終った後、健太郎は両親に報告した。

「レポート用紙2枚でいいよ。」

 普通の母親は、報告書、要求しないよな、と健太郎は思った。

 ―完―


このエピソードは、既に他のサイトで公開した作品ですが、よろしければ、お読み下さい。

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