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27.図書委員

「知ってるよ。お父さんが亡くなって淋しかったんだろう?一時的に拗ねて、皆に乱暴だ、不良だ、って決めつけられただけだ、って。」おさむが言った。

「どうして、それを?」

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 物部満百合まゆり・・・物部一朗太としおりの娘。

 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。

 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。

 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。

 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。

 服部千香乃ちかの・・・服部源一郎とコウの娘。

 南原未玖みく・・・南原龍之介と文子ふみこの娘。

 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。

 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。


 藤堂所縁ゆかり・・・早乙女愛の長女。次女が12年前、轢き逃げされる。健太郎達の小学校の先生。ミラクル9顧問(監督)。

 高峰舞子・・・健太郎達の小学校の教育実習生。みちるの姉くるみの娘。

 物部一朗太・・・満百合の父。モールの喫茶店アテロゴのマスター。

 物部栞・・・満百合の母。昔、美作あゆみのペンネームで童話を書いていた。今は、再販が中心で、新作は書いていない。

 鈴木栄太・・・小学校校長。

 天宮秀樹・・・童話好きな少年。不良として誤解されていた。

 小坂眞由美・・・天宮に本を取られるものと勘違いしていた。


 ==============================

 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==

 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 午後3時半。小学校図書室。

「いい?覚悟は出来たかな?」「はい、先生。」

 藤堂に返事をする天宮秀樹。

 天宮は、不良で知られていた。

 遡って、1週間前。

「いや。近寄らないで!」と、小坂眞由美が逃げた。

 追い掛けようとした、天宮は膝を突いた。

「どうしたの?振られた?あれ、隣のクラスの天宮君じゃない?」

 通りがかった、ミラクル9の健太郎が声をかけた。

「違うんだ。僕はもう、不良じゃない。」

「知ってるよ。お父さんが亡くなって淋しかったんだろう?一時的に拗ねて、皆に乱暴だ、不良だ、って決めつけられただけだ、って。」おさむが言った。

「どうして、それを?」天宮が不思議そうに言うと、「学校を辞めた体育の講師の先生から、校長先生が聞いた。その先生も、家庭で何かあったみたいだね。」と、悦司が応えた。

「事情通だね。」と、天宮はぽつり、と言った。

「ほう。難しい言葉を知っているね。今、校長先生も見てました。君が興味を持ったのは、あの子じゃなくて、あの子の持っていた本、だね。美作あゆみ(みまさかあゆみ)作品集。天宮君は童話が好きなんだね。」

 校長先生の言葉に、満百合が反応した。「お母さんの童話が好きなのね。」

「お母さん?」

「美作あゆみ、って、私のお母さんのペンネームなの。もう、書くのを止めたけど。」

 藤堂がやって来て、鈴木校長に言った。「校長先生。天宮君に図書委員、やって貰うってどうですか?」「流石、ミラクル9の顧問だ。いいですよ。お任せします。」

 校長は笑って去って行った。

 鈴木校長は、その昔、おさむの両親と出会った頃、コロニーで開催が流れた運動会を『ミニ運動会』という形で復活させた人物である。

 勿論、おさむの両親達の尽力もあったが、民間採用の校長だから、柔軟に対応したのだった。

 鈴木校長は、『役割分担』という事を学ばせる為、昔は『奉仕活動』と言われた『委員制度』を復活した。

 何を担当するかは任意で、一応担任が任命するが、辞退することも可能だ。

 お膳立ては、学校の責任で行う。図書委員は、去年はおさむがやったが、今年は、委員の子が転校したので空席のままだった。

 渋々だった、天宮だったが、『文学好き』を見抜いた藤堂が説得して、おさむも図書カードの使い方などを教えた。

『乱暴者』のイメージの付いていた天宮だったが、事情を知った小坂も協力して、図書室利用者は、瞬く間に増えた。

 天宮も、「将来、司書になろうかな?」などと言い出した。

「裏で、大分活躍したようね。」と舞子が千香乃に言った。

「先生。私たち、悪い事したの?」「ううん。感心しただけ。いい、後輩よ。」

 その夜。物部家。

「満百合。今度、その子にあげて。」栞は、自分のサインをした本を、満百合に託した。

「また、友達が増えたな、満百合。いいことだ。あ。その子と付き合う時は、ちゃんと相談しろよ。」「もう、チューした。」

 驚く両親に、「冗談よ。付き合う時は、『お友達』から。」と満百合は言って笑った。

 午後3時半。小学校図書室。

「いい?覚悟は出来たかな?」「はい、先生。」

 藤堂に返事をする天宮秀樹。見守っている、ミラクル9と舞子。

 ―完―



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