転生するかも~
なんか、長続きしそうかも~
体に剣が突き刺さる……
痛みが全身を駆け抜け、そして、熱くなる……
痛い……
熱いけれど、体から何かが抜けていく度に凍えていく……
やがて、動く気力すらなくなっていく……
痛い……
こんなに痛いのに、まだ意識がある不思議。
意識が……キ……エ、ル……。
…………………
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外は雨が降っていた。
雨の日に夢から目覚めるときはいつも、さっぱりせずに起きているんだ。
今日もそうだ。
変な夢を見ていた……
まだ……感触がある。
腹、、、ごぶりと出ている感触が残っているのに……
不快感を頼りに腹をさするがなんともない。
異常はないのに、吐き気がする。
気持ち悪い。
だが、ベッドから起き上がったら学校の支度をしなければ……
そう思い寝室の2階から、やけに長く感じる階段を降りる。
そして、なにやらいい匂いのする居間へと入る。
「おはよう!……ん?どうした?顔色悪いぞ?」
「うーん……変な夢見たから寝覚めが悪くて……」
「おいおい……朝からいい話じゃないなぁ。」
そうぼやくのは俺の父だ。
母はすでに数年前に他界しているため、ここにはいない。
既に、食卓には、とてもうまそうに焼けている鮭、沢山の野菜をふんだんに使ったサラダ、朝の定番みそ汁、日本の食卓に欠かせない米がならべられていた。
父は一人で俺を育ててくれていて、こうした家事も全部父がやってくれている。
俺もなにか手伝ったらいいのだが、朝は弱いのでいつも父に頼ってしまっている。
もう、高校2年なんだがな……
まぁ、そんなことを考えていると
「ぎゅー、ギュルギュル!」
腹の虫が鳴き始めた。
「おー、早く食えよ!学校の時間とかあるだろ?俺は今日、朝から会議あるからよ、早く行かなきゃなんねぇから、とっとと食いな?」
「おーよ!パパパッと食ってやるぜ!いただききます!」
とてつもなくうまそうな料理の前で待つのはできないなぁ、と思いながら飯を頬張る。
旨い!
「ご馳走さま!」
「お粗末様。」
あっという間に完食してすぐに二階に上がる。
そして、着替えを済ませ学校に登校する。
学校は高台にある上、家から少し遠く、早めに家をでないと遅刻する。
そして、門限5分前のギリギリに校門に着いた!
「よし!今日もギリギリセーフ!やったぜ!」
そして、そのまま教室へとダッシュ。
廊下は走ってはいけません!、とすれちがった先生に怒られたのですぐに歩いたけど……
教室につくとクラスの仲間が楽しくワチャワチャやっている。
いつも通りの日常。
何一つ変わらない日常。
それが今日も始まるのだと、この時は思っていた……
教室に入る……瞬間!教室全体が光に包みこまれる。
「「「な、なんだ!」」」
教室の全員が動揺し、先生も動揺していたが、そのうち光と共に意識も消失していくのであった……
もしかしたら、転生するかも?