男性性の誌
あなたを愛していますと伝えたくて、伝えられない。
もどかしさに歯噛みしていると、あなたが寄り添う。
その温もりに甘えてしまって、今日も僕は何も言えない。
この感情はきっと人生初で、
特別な出会いだと分かっているのに
行動に移れない僕はとても不器用で、
嫌いになる。
あなたが居なくなることをとても恐れて
臆病になる僕だけど
声帯はどうやったって震えなくて
拳を握る。
きっと君は僕にとって特別で
でも君にとって僕は平凡だろうか。
何も言わない僕を不安げに見上げる君を
キスで覆い隠す。
愛か性欲か分からず苦しむ君は悩ましいけれど
対する言葉を持たない僕がもどかしいね。
手に触れて抱き留めて
何処にも行くなと囁いて
幸福の訪れを描いてみるけど
現実は妄想程に上手くはいかなくて
きっと君とはさよならばいばい。
サヨナラの言い訳が思いつかなくて
難儀だったけど
これでもうさよならばいばい。
誰にともなく呟いて
絶対に言わない
愛してた
さよならばいばい。