表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/7

第7話 嘘

その夜。


太郎は美香にメッセージを送った。


「今日は疲れたから寝る」


真美はそれを横で見ていた。


「優しいね」


「何がですか?」


「ちゃんと連絡するところ」


真美は笑った。


「でもさ」

「それ」

「嘘だよね」


太郎は黙る。

真美はワインを飲み干す。


「もう一杯頼む?」


その夜。


二人は長く話した。

高校の話。

仕事の話。

恋愛の話。


そして帰り道。

真美は言った。


「送ってくれる?」


太郎の車に乗る。


沈黙。

信号が赤になる。


真美はふと太郎を見た。


「太郎くん」


「はい」


「私ね」


真美は静かに言った。


「昔から好きだった」


太郎の心臓が大きく鳴る。


「今も」


その言葉のあと。

沈黙が落ちた。


そして真美は。

ゆっくり太郎の腕に触れた。



それだけ。


キスもしない。

抱きつきもしない。

触れるだけ。


でも。


それで十分だった。

太郎の心は揺れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ