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第3話 始まり

真美と2人で会うようになる。

それが間違いでした。

その日からだった。


太郎のスマホに

真美からメッセージが届くようになったのは。

最初は普通だった。


「髪どう?」

「仕事忙しい?」


そんな何気ない会話。


だが――

徐々に距離は近くなる。


「今度ご飯行かない?」


真美が言った。


「先輩と後輩で」


太郎は少し悩んだ。

でも。

断る理由もなかった。


「いいですよ」


それが――

間違いだった。


その頃。

美香は事務所で残業していた。


通夜の準備。

祭壇の確認。

香典帳の整理。

葬儀社の仕事は細かい。


「美香」


振り向くと先輩社員が言った。


「太郎支店長、帰った?」


「うん、さっき」


「最近忙しそうだな」


「ですね」


美香は微笑んだ。

でも。

胸の奥で小さな違和感があった。


(今日も早かったな)


以前は一緒に帰ることが多かった。

でも最近は。


太郎はよく先に帰る。

その夜。

美香のスマホにメッセージが来た。

太郎からだ。


「今日は疲れたから先に寝る」


美香は返信した。


「お疲れ様。おやすみ」


それだけ。

でも。

その時。

太郎は――


真美と一緒にいた。

真美はワインを飲みながら笑う。


「久しぶりだね、こういうの」


「そうですね」


「太郎くん、変わらない」


「先輩こそ」


「真美でいいよ」


太郎は少しだけ戸惑う。


「……真美さん」


真美は笑った。


「さんいらない」


沈黙。

そして真美は言った。


「彼女、大事?」


太郎は答える。


「はい」


即答だった。

でも真美は――

楽しそうに笑った。


「そっか」


ワインを一口飲む。

そして。

静かに言った。


「でもさ」

「人って」

「簡単に揺れるんだよ」


太郎はその意味をまだ知らなかった。

そしてこの後。

真美は動き出す。

最初から。

太郎を狙っていた計画を。


そして――

美香の運命も大きく変わっていく。


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