036話 原初の海開き
伯爵夫婦はイチャイチャしながら、冬の社交界に向けて帝都へ旅立って行った。見送った残り組は寒いが運動しないと身体が鈍るとかで、城の中庭で父と剣聖が剣の稽古をしていた。剣聖は一区切りついたのかマレ婆にタオルで汗を拭われてイチャついている。父も母に飲み物を渡されてイチャついている。
性教育でカップルが仲良くなったのは良いが、俺は羨ましくてならなかった。魔石伯の息子達と遊ぶのを止めて、母の元にルキウスの姿で駆け寄る。
「ママ!」
「あらルキウスは甘えんぼさんね」
母が俺を抱き上げると、父が眉を顰めた。胸の谷間に赤子の頭がジャストフィットしているので、良いクッションに挟まれている。父は嫉妬の堪忍袋が切れたのか、母から俺を奪って抱き寄せた。
「父さんの方が高くて良いだろ」
「パパ、あせくさい……」
上半身裸で剣を振るっていたので、冬とはいえ汗が滴っていた。まあ蒼汰にはない鍛えた胸筋がフカフカで羨ましいけれどね。
「そういう子にはこうだ!」
父は突如、俺を高い高いをし出した。いや、父の手から離れて中高く舞っているので、遊園地のアトラクション並みに怖い。
「わ~ん、こわいっ!」
それを見た魔石伯の息子達が父に駆け寄って来て、お強請りをし出した。
「おじさん。僕達にもやって!」
スマラが物欲しそうに見ているので、剣聖が助け舟を出した。
「どれ、儂がやってやろう」
「わ~い! キャッ、キャッ!」
剣聖はお手玉の要領でスマラとクリスを交互に宙に投げていた。魔石伯の使用人も楽しそうに見ているので、異世界では日常的な遊びなのかも知れないが、怖くてたまらなかった。そう言えば魔石伯の上の息子のスマラはもうすぐ3歳になるが、大人の倍くらいある塀に飛び乗って駆けまわっていたりするので、身体能力が地球人よりも高いのかも知れない。
「ホリゾン止めて!」
怖かったので蒼汰の地が出てしまった。しかも最近になって出来るようになった、運動魔法で自分の身体を宙に浮かしてしまった。
バンッ! ガラガラガラ……
「「きゃあっ!」」
魔石伯の使用人の2人の後ろで大きな音がした。剣聖が床の石を蹴って塀に衝突させたようだ。使用人の2人の気が逸れたその隙に父は飛び上がって、俺を抱きとめて下に降ろした。
「おお、大丈夫ですかな? どうやら塀が古くなって崩れたようですね」
「まあ、そうなのですね。修理の業者を呼ばないと。手配するので失礼しますね」
剣聖が魔石伯の使用人にスマラとクリスを渡すと、白々しく塀を調べ出した。修理を呼ぶために魔石伯の使用人と息子2人は下がって行った。
「ソータ殿。飛べるなんて聞いていません」
「ぼくはるきうす。なにもしらないの」
「都合が悪くなると赤ちゃんの振りですか……。分かりました。父の汗に塗れて反省しないと」
「爺の汗もお仕置きには必要じゃな」
俺は父と剣聖にサンドイッチされた。体育会系のノリに俺は文化系だと心の中で叫んだ。
「ごめんなさい。分身ルキウスを抱き上げていたら感覚を掴んで出来るようになったの。今はソータで分身ソータを抱き上げているので、もう少しでソータでも空飛べるかも」
浮かぶだけならば自分だけでも出来るが、実際の飛行は自分の並列思考を飛行に割り当てたくないのでミネルヴァのサポートが欲しい感じだ。
「今、見てなければ信じられませんでした。本当に規格外です」
「そうよ。赤ちゃんが魔法を使うだけでもとんでもないのに、空飛ぶとか凄すぎよ」
母は、俺を父と剣聖のサンドイッチから助け出して、抱きしめてくれた。
「あ、健康診断を忘れていた」
剣聖も上半身が裸なので傷跡を見て、ミネルヴァに言われていた健康診断を忘れていたのを思い出す。
「分身」
俺は誰も見ていない事を確認すると、分身を母の腕の中に残して蒼汰で出現する。
「母さんと爺と婆に健康診断するね。父さんと伯爵夫婦は終わったんだ。父さんの身体の傷跡がなくなったように気になる所があれば言ってくれれば対処するけど」
「儂の傷跡も消せるのか?」
「うん。男の勲章みたいで格好いいけど、どうする?」
俺は剣聖の傷跡を撫でた。この肩から胸にかけての傷とか絶対に痛かったと思う。
「確かにホリゾンの傷跡が消えとるな。儂のも消せるならば消してくれ」
「私は小皺とシミが気になるので消せるなら嬉しいですね」
「私は特にないわ」
剣聖が傷跡で婆は小皺とシミ、母は若いから特にないようだ。
「ミネルヴァ召喚! 健康診断頼む」
「了解しました」
俺は収納から新ナノ・ゴーレム薬を取り出して3人にかけた。父が前の薬との違いに気づき、初めて体験した剣聖が怪訝な顔をする。
「ソータ殿。怪しい体液のようになっていますが……」
「これは生温かったらヤバイのではないか?」
「改良したらそうなったんだよ。父さんに使ったのはお腹が減ったでしょ? あれは父さんの身体を動かす栄養を傷跡の修理に使っちゃったからそうなったんだけど、今回の新ナノ・ゴーレム薬はお腹が減らなくなったの。見た目はちょっとアレに似ているので不評なんだけど」
「似ていると言うか匂いが付いて生温かったら、そのままですね」
「見た目は不評ですが、健康診断は完了しました。
お爺様は健康そのものですが、加齢による衰えた所を置き換えています。傷跡もまもなく消えます。
お婆様も健康そのものですが、加齢による衰えた所を置き換えています。特に膝が酷かったので修復しました。小皺とシミもまもなく消えます。
お母様は健康そのもので問題ありません」
俺はアルグラで作ったミスリルを真空蒸着させた手鏡を剣聖と婆に渡した。
「この鏡は凄いな。こんな歪みがない鏡は初めてだ」
「ええ。素晴らしいです! 欲しいですね」
「私も欲しいな、ソータさん!」
「爺が見終わったら母さんに渡してください。そのまま母さんと婆に上げます」
「「ありがとう!」」
母が俺に近寄って頬にキスしてくれた。父が睨むので止めて欲しい……。剣聖は上半身の傷跡が消えたのを確認すると下半身まで確認しようとしてズボンと下着を脱いで飛び跳ねだしたので、俺と父は慌てて女達の前に立って剣聖を隠した。
「おおっ! 尻の傷跡も消えておるぞ! それに身体が軽くなったようだ」
「父上、姫様の御前です!」
「体育会系はすぐに脱ぎだすからね!」
「……小皺とシミが消えました! あと膝が痛くなくなりましたよ。確かに身体が軽くなりましたね」
剣聖の下半身を父と始末してから、婆の喜ぶ声が聞こえた。
「ミネルヴァ。爺と婆が補った方が良い成分は?」
「カルシウムを大量に使用したので補給をお願いします。あとお爺様は虫歯があったので治療しましたが、もう1本の新ナノ・ゴーレム薬を追加して頂けますでしょうか。まだ完全には治療出来ていないので治療時間の短縮のために必要です」
「爺。虫歯があったって。こっちで虫歯はどう治療しているの?」
「抜くしかないですね。神聖魔法で進行は止められるようですが、高すぎて現実的ではないですし」
俺は剣聖に新ナノ・ゴーレム薬をかけた。剣聖が明後日の方向を向いたので、抜くのが嫌だったようだ。
「痛い所とか身体で気になる所があったら、これから遠慮なく言ってね。それからカルシウムって成分が必要なのでこれ飲んで」
俺は収納から神聖魔法で殺菌だけした生乳を、運動魔法で温めて剣聖と婆に渡した。生乳なのでカルシウムが多く含まれている。
冷えて来たので皆で建物内に避難した。
「そうだ。ちょっと意識だけ原初の海に行くんで、この前みたいに身体の反応なくても気にしないように」
「何か用事ですか?」
「四神の集落を見てこようかなと。子白虎が可愛かったの」
「それはまた凄い所ですね。行ってらっしゃい」
まだ白虎の匂いが抜けないせいで、魔石伯を含めて匂いに敏感な獣人から避けられまくっているので、モフモフ補給をしたい所だ。今日なんかスマラとクリスにも少し遠巻きにされたのでショックだった。自室に引き上げるとベッドに横になって原初の海に向かった。
『この霧の濃い方は白虎が言っていた創造神の寝所か。一緒に来てくれるかな?』
前に来た時と同じように濃い霧の中を進んでいくと、視界が開けて足元だけ霧がある場所に出た。創造神が居たので声をかける。
『創造神。遊びに来たんだけど』
『ソータ!』
光の球が俺に近づいて、周りを嬉しそうにクルクル回った。
『忙しかった?』
『ううん。ソータの事を考えていた』
『俺の事? また根を詰め過ぎるなよ』
『そんなんじゃないよ。ソータが来た時のおもてなしを考えていたの』
『おもてなしって何もないじゃん』
俺は笑ったが、前に来た時にはなかったソファーらしきものが霧に埋もれるように佇んでいるのが見えた。
『四神に相談して、人間が使う椅子って物を作って見たんだ。良かったら腰かけてみて!』
『どれどれ』
良く見ると俺が高みに至る前に使っていたソファーにそっくりだった。でも白と黒の縞模様で手触りが白虎の毛のようにモフツルしている。
『もしかして白虎の毛皮を剥いだの?』
『まさか! 抜け毛を提供してもらってソファーの生地へ毛皮風に縫い付けたんだ』
『これ欲しいね』
『もう1つ作っているから、ダンジョンで出すようにしようか』
『ダンジョン……そうだ、目立たないダンジョンを探さないとな』
『ソファーは出すようにして置くから、いつでもどうぞ。ソータは用事があったの?』
『俺って原初の海からトンボ返りで生命の庭でルキウスに産まれたから、こっちはあまり知らないんだよね。良かったら観光案内してくれると嬉しい』
『それってデートって言う?』
『デートでいいんじゃね?』
『デート行く!』
創造神は上下にピョコンと飛び跳ねているので、嬉しそうな雰囲気だ。
『じゃあルクスネブラに来ているから、アカシック・レコードでも見て行く?』
『アカシック・レコードって実体があるのか』
『うん。このルクスネブラにアルティウス含めて生命体が入った事はないから、私が誕生してからソータが初めてだね』
『ここやっぱり入れないのか!』
『入れないと言うか、入ると個が保てなくなるみたい。ソータが平気なのが不思議だけど』
創造神が先導してルクスネブラの奥に行くと、霧が途切れて開けた場所に出た。
『うわ……凄いな……』
そこは宇宙の縮図が重なり合ってひしめき合っていた。全ての空間や全ての時間が重なり合っているので視覚で見ると、それぞれの宇宙がゆっくりと渦を巻いている感じだ。1つの宇宙を見て、創造神の光が弱まった。
『これはさっきルキウスが死んだ奴……。まったく剣聖親子はソータの扱いが雑だよね』
『放り投げていた奴?』
『うん。ルキウスが飛行魔法を習得していないでホリゾンが手を滑らせると死ぬパターンと、剣聖が蹴った石がルキウスに当たるパターンが多かった』
『うはっ! 俺、死亡フラグだらけじゃん!』
『少し釘を刺しといていいよ。ソータの扱いが雑だと、私の神罰で男が萎れるって言っておいて』
『それって……ああ、そう言う事? 凄い効きそうだけど、弟が出来ないのは困るな』
『もちろんホリゾンはその後ね。剣聖はもう十分でしょ? ああ、そうだ。折角来てくれたんだから、何か見たい物がある? 昔の偉人に会ったり出来るよ』
『それも凄い興味あるけれど、地球が見たい』
『分かった。え~と、これが今ソータのいるマギウスマテリア銀河ね。1万2千年前に色々あって、他の銀河団とは隔離されている』
『マギウス・テンペスタスだっけ?』
『誰かに聞いたんだね。それでマギウスマテリア銀河から天の川銀河はこっちね』
『ちょっと待って! 地続きなの?』
『船で行き来が出来るかって意味ならば、私の隔離障壁を解くと行けるよ』
『異世界じゃなかったのか!』
『光の速さで二百億年かかるけど異世界ではないね』
『二百億光年!!! 絶望的な距離……』
『家族を見てみる?』
『……見たらここから離れられなくなりそうなんで止めとく。元気なんだよな?』
『私がソータの家族とか知り合いを不幸にすると思う? 加齢とかは仕方がないけれど、今は元気なのは保証するよ』
『そっか。ありがとう』
創造神が俺に寄って来たので、ギュッと抱きしめた。モフフカに心が癒されるが、少し泣いてしまった。
『帰るにはいくつか段階があるね。まずはマギウス・テンペスタスを引き起こそうとしている者を止めて欲しい。それをしないで隔離障壁を解くと、地球も第2のマギウス・テンペスタスに巻き込まれる』
『えっ?! 地球には世界樹がないだろ』
『あるよ。君達で言う南極の地下に世界樹の銀がある。そうでないと人に連なる者は存在できないからね。そして君達の御先祖は世界樹と契約するのを恐れて魔法文明を選択しなかったんだ』
『もしかして俺、責任重大じゃ?』
『もちろん! それと並行して地球に行ける宇宙船を手に入れる感じだね。ただ距離が距離なので、既存の船だと辿り着けないので、新たに建造するしかないと思う』
『船は欲しいと思っていた。しかし途方もない話だな』
『どちらにしろルキウスがもう少し育ってからだね。ソータちょっとワクワク?』
『好き勝手にやっていいんでしょ? こんな機会は普通に生きていてないからね。ワクワクするよ!』
『ふふ。ソータは好きに生きて。手伝いやフォローはやらせてもらうから』
『それじゃ、これから四神の集落に行かないか? 実は白虎から連れ出してくれって言われているんだ』
『そう言えば五千年くらい行っていないかも?』
『時間の単位が凄いな。嫌じゃなければ来て欲しい』
『嫌じゃないよ。行こう!』
俺は創造神を抱えたまま、白虎の集落に向かった。
『しかし原初の海は白くて何もないよね。植物とか育たないの?』
『色々試したんだけれどね。生物に悪い影響を及ぼす魔素もあるから難しいんだよね』
『いっその事、周りから一切魔素を取り込まない生物にして、世界樹で浄化した魔素だけで生きる生物にしたらどう?』
『!!!!!』
俺が抱えていた創造神がブルブルと震えた。
『原初の海を世界開闢する』
『えっ!?』
いつの間にか俺は創造神を抱えたまま、ルクスネブラとか白虎の集落を見下ろす位置に居た。近くに集落が3つあるので、それが他の四神の集落だと思われる。その集落からかなり離れた所に都市が見えた。どんなアルティウスが住んでいるのだろうか?
突如、ルクスネブラを含む大地が惑星になった。ルクスネブラの近くに超巨大な白い世界樹が現れたのも驚いた。そして太陽のような恒星や他の惑星や衛星が誕生し、星系が形作られる。更に遠くでは他の銀河団が誕生し、生命の庭のような宇宙が誕生したのが分かった。
『凄い……』
『ソータのお陰で原初の海でも、生命を育む事が出来るようになったので世界を作ったよ』
俺達はゆっくりと新たに誕生した世界樹の根元に降り立った。
『創造神様。命を与えて下さり、ありがとうございます』
『世界樹の真祖。魔素の浄化と循環はどうかな?』
『龍脈も構築したので、いつでも生命を誕生させて問題ありません』
『分かった。取りあえず精霊族からかな』
世界樹の頭上から白い雫と白い実がゆっくりと落ちて来た。しばらくすると雫から光が踊り出しエレメントが産まれ、実からはエルフとドワーフが中から現れたので俺は驚いた。精霊族が俺達の前に片膝を跪いた。
『精霊族は世界樹から産まれるのか!』
『エレメントは完全な精神体なので生殖を必要としないし、エルフとドワーフは半分が精神体なので生殖で繁殖できない。ただ半分は受肉しているので性交は楽しめるはず。
皆、原初の海に世界が誕生した。他と同じように管理を頼むね』
『『『『『『『『了解しました、創造神様!』』』』』』』』
創造神の言葉で精霊族が慌ただしく動き出した。
『何をやらせるの?』
『端的に言うと世界樹の管理なんだけど、他の星々にも世界樹の苗を届けて生命を育む環境を整えるのが彼らの仕事。生命の庭と違うのが、知的生命体は自然発生が出来なくした』
『知的生命体は何か違うの?』
『今いるアルティウスと争いが起きても困るしね』
『ああ納得。モレストゥスみたいなのが誕生したら困るね!』
『ただでさえ人族と獣人のアルティウスに隔絶があるから、これ以上は問題を広げたくないんだよね。さっき上に居た時、遠くに都市が見えなかった?』
『あったね。あれ何?』
『人族のアルティウスが住んでいる都市で、獣人は追い出されたんだ』
『何それ酷い!』
『仕方なくルクスネブラの周辺に集落を建ててもらったけれど、私の近くでないと獣人は虐められるので、見ていられなかった』
『同じ人なのに信じられないね!』
『ソータみたいな人族なら安心なんだけれど少数派だね。その点はルキウスに近い人達は良い人材で安心した』
『母さんも剣聖一家も獣人に偏見ないし仲が良いね。他はそうでもないの?』
『神殿が治療を拒むぐらい酷い』
『……神殿に人族の患者しかいなかったのは、そう言う事か。お、植物が生えて来たね』
ルクスネブラは丘の上にあるので、周辺に草が生い茂り、木々が凄い勢いで生えてきたのが見渡せた。
『もうしばらくすると動物が誕生するはず』
『お前、本当に創造神だったんだな!』
『えーっ! 今まで信じてなかったの? ちょっとショック……』
『だって創造神らしい力を使ったのを見たのはあまりないしさ。じゃあ、奇麗な景色になったし、デートの続きをしようか』
『うん!』
俺達は今度こそ白虎の集落に向かった。白虎の集落では虎人が広場に集まって、白虎を中心に何か話し合いをしていた。
『白虎! 遊びに来たよっ!』
俺が声を上げると虎人全員から注目された。白虎は俺が腕に抱えている創造神に驚愕して固まってしまった。
『……ソータに、創造神様?』
『何か大事な話でもしていたなら出直すけれど?』
『突然に草木が生えて来たので、何があったのかと話し合っておった所だ』
『そんなこと出来るの、こいつしか居ないじゃん』
俺は創造神を白虎に突き出した。
『ソータのお陰で原初の海でも生命を育む方法が見つかったので、さっき原初の海を世界開闢した』
俺は説明不足の創造神を補足して、先ほどまで話していた内容を掻い摘んで白虎達に伝える。
アーーーーーオッ!!!
唐突に白虎が吠えた。すると目の前に予兆もなく朱雀が現れて、次に青龍が空から降って来た。しばらくして玄武が駆けつける。説明を聞いた他の四神も驚いたようで、俺を驚愕の目で見つめた。
『もしかして余計な事をした?』
『逆だ。とても喜ばしい事だ! ありがとうソータ』
『ソータ凄いよ! これでお散歩行ける!』
『色々な素材探しが楽しめそうだ』
『白い風景にうんざりしていたのよ!』
『それなら良かったよ。今日は原初の海開き記念日だね』
四神は喜んでくれたようで良かった。その後に四神の各集落からアルティウスの獣人が集まって来て、俺は一気に紹介されたけれど、数百人は居たので覚えられそうもなかった。創造神も囲まれていたけれど、横で聞いているとアルティウスになった数千年前に1度しか会っていないとか1万年クラスがいるし、放置し過ぎじゃないかなとか思った。それから白虎の子孫は子虎と言う名前の女の子だと判明した。やっとモフモフさせてくれたのでとても嬉しかった。
『私、ソータさんは変態だと思っていました! 創造神様に触れるなんて凄いですね!』
そう子虎に言われたけれど、まあ前回に会った時にモフモフさせてとか喚いていたからね……。でもモフモフに関しては変態でもいいと思っているけれどね!
次回の話は翌日の19時になります。
パパが息子に働かされます。
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