031話 パパ強化計画
「あ、アルグラとミネルヴァを回収して行かないと」
『アルグラ? ミネルヴァ?』
俺は魔石伯の城内の廊下に居て念話で呼びかけると視界に矢印が現れたので、その方向に向かえといった事かな。矢印の指示通りに向かうと、伯爵夫婦の私室の中を矢印が指していた。俺は扉を大きめな音を立ててノックする。
「ソータですが、アルグラとミネルヴァを回収に来ました!」
「どうぞ」
俺達が私室に入ると紙が散乱していた。良く分からないので踏まないようにミネルヴァに近づくと、元々無表情だった顔に死んだ魚の目のような目線を向けられた。ツインテールが解かれてロングになっていて、伯爵夫人の少女時代のドレスを着せられていた。仕方がないのでドレスを脱がせてから元の貫頭衣とトーガを纏わせて、近くのテーブルにあった櫛で髪をツインテールに結って上げた。
「ソータ殿は女の子の着替えに手際が良いですね」
「そりゃこれでも2歳の娘の父親だからね」
「あ、そう言えばそう言っていましたね」
俺は娘に世話をした感じになって心が和んだ。ミネルヴァが元の格好になると、死んだ魚のような目が息を吹き返す。
「マスター。ありがとうございます」
「嫌なら言ってくれれば止めさせたのに」
「人族の着替えが面倒なのを失念していました」
「そうか。元ダンジョン・コアだもんな。そんなの知らないよな……。俺が悪かったよ」
「いえ、マスターは悪くありません。このような難解な服飾を作るのが悪いのです」
「取りあえず送還するので休んでいて良いぞ」
「また用がございましたら、お呼びください」
ミネルヴァに多めに魔力を注いで送還させた。
母と伯爵夫人が紙の束を睨めっこしているソファーセットに近づくと、アルグラが紙を吐き出していた。
「ペッ!」
「おい、アルグラ。そろそろ出かけたいんだが」
「うい、旦那。約束の魔力をおくれやす」
「ほら」
「シュワワワワーンッ!」
俺はかなり多めにアルグラに魔力を注いだ。そして悪戯を思いつく。
『アルグラ。母をモデルにグラビアアイドルの恰好で何枚か作れるか? 胸を強調して』
『お安い御用だす。ペッ、ペッ、ペッ!』
俺は受け取った紙を見て、AI顔負けの出来にニヤついた。紙には砂浜で大胆な水着を着た母が、男を悩殺するポーズで微笑んでいるのが写っていた。母達に見えないように後ろを向いて、父にそっと紙を渡す。
「なっ!!!」
俺は急いで父の口を手で塞いで、驚きの声を止めた。
「ちょっとはドラゴンのやる気出た?」
「ソータ殿は神ではなく悪魔ではないでしょうか?」
「こっちにも悪魔って概念あるの?」
「魔物に居ますね。人族を誑かす存在です」
「悪魔にもなった覚えはないから、良い息子でしょ? パパ」
父があんぐりと口を大きく開けたので、俺は笑った。父はチラッと母を見てから呪文を唱えて、収納に母の悩殺ポーズ姿が写った紙をしまい込んだ。収納にしまったという事は、秘密な物なんだね。
俺はアルグラを自分の横に移動させ、伯爵夫人の隣のソファーに座る。父は俺の後ろに立ったままだ。
「それで良さそうなのは、ありましたか?」
「それが……全部が斬新で良すぎて選べないわ」
「この写し絵の情報だけで、社交界が話題沸騰で間違いないと思うよ」
伯爵夫人を冷静に観察する。赤髪で濃い紫眼なので赤系でも青系でも、色はどちらでも似合いそうだ。スレンダーな体格なので細いドレスの方が良さそうだ。冬なので大ヒットアニメ映画の、雪の女王の恰好がベストマッチかも知れない。
『アルグラ。伯爵夫人をモデルに雪の女王のドレスを着せて、前後横と上半身拡大を作ってくれ』
『お安い御用でおます。ペッ、ペッ、ペッ、ペッ!』
アルグラから受け取った紙を伯爵夫人に渡した。
「まあっ! 何て素敵……」
「私にも見せて。……これ、いいねっ!」
「冬なので服を青系にすると寒色なので寒いイメージだけど、伯爵夫人は赤髪なので暖色で差が広がって、本人がより暖かそうなイメージを与えます。後は体形がスレンダーなので、細いドレスの方が絶対に似合いますよ」
「試しに私のを見繕ってみて!」
母はこれしかないだろうと、アルグラにお願いする。
『アルグラ。母をモデルにアメリカンスリーブの瞳の色の碧眼に合わせたドレスで、背中を極限まで露出して、足は腿中程まで露出したスリットを入れてくれ。後、上半身はヒダなしで胸の形が強調される感じで左右の布を分けて谷間が見えるように。下半身はヒダを多めに。向きは伯爵夫人と同じで』
『錬金窯使いが荒いぞい。ペッ、ペッ、ペッ、ペッ、ペッ!』
アルグラから受け取った紙を母に渡した。母達からは黄色い悲鳴が立ち、後ろから覗き込んでいた父は鼻血を垂らした。
「「キャーッ!!」」
「おい鼻血が……回復」
「すまない、ソータ殿」
どうも1枚多く出てきたと思ったら、歩いた時に最大限に腿中程まで露出したスリットのアップ写真も付けてくれたらしい。父にはさっきから刺激が強すぎたかな。
「これ有りかしら? 無しかしら?」
「有りでしょ。胸は強調されているだけできちんと隠れているし、背中は開いているだけだし、腿中程までなら別に見せてもいいかな」
「駄目です!」
「鼻血を出したムッツリは黙っていて。それに貴方関係ないでしょ」
「……」
父は不満げに黙り込んでしまった。今は母に認識阻害が効いているので、ただの蒼汰の連れだから仕方がないね。俺はアルグラにそれぞれ2着について、縫製の仕方の紙を出させて、母と伯爵夫人に渡した。
「そう言えば、誰にも見せたことないホクロまで、この紙に正確に写っているのは何故?」
母が腿中程のホクロを指さして詰め寄って来た。
「アルグラ送還! ほら退散するよ!」
「あ、逃げたよ」
俺は父の手を掴んで、母達から退散して城を後にした。
「ソータ殿。あの写し絵は本人なのでしょうか? あまりにも似すぎています」
『下品な悪戯にアカシック・レコードなんて使うから説明に困るのよ。アカシック・レコードの存在は隠してね』
青龍に腕を組んで怒られた。
「本人に似たアルグラが想像した絵?」
『わいのせいにされた!』
「……そう言うことにして置きますか。それでむ、胸は見られますか?」
「おっぱいが見たいのか! いいよ。後で何ポーズか作って渡すね。あのドレスを止めたければ、母としっかりした関係を結んでね」
「ソータ殿は策士ですね。ドラゴン倒しましょう!」
俺達は商業区に着くと画材を売っている店で画材を補充して、鉱石を売っている店を紹介して貰った。鉱石商会で素材の2つのカーボン粉末とコバルト粉末を大量に入手する。それぞれ絵具のカーボンが黒でコバルトは青の原料なのであると思った。倉庫にあったカーボン粉末とコバルト粉末は全部を買い占めたけど、それを残らず収納に収めたので、父と鉱石商会の人は口を大きく開けて驚いていた。
流石にタングステンは無かったので取りに行かないと。まあ化学的に処理しないと使い物にならないので金属として知らなそうである。
次に冒険者ギルド前からレビタス車に乗って、東にある職人街に向かった。恋愛成就ダンジョンに行く時に素通りしたゴチャゴチャした街並みで、貴金属四兄弟の居る店は有名らしく直ぐに見つかった。
「こんにちは」
「「「「ひぃっ!!!」」」」
草臥れた店内に居たドワーフ達が、悲鳴を上げて一斉に床に突っ伏した。
「別に取って食いはしないから安心して」
「……ここにアルティ…ヌンクの民が近くに居るだべ。言えんだべ」
「こっちは俺の父だからアルティウスの話はしても平気だよ」
貴金属四兄弟は、恐る恐る床から立ち上がった。ドワーフは俺よりも背が低いので見下ろせるので、会話は楽そうだ。長めの髭と筋骨隆々なので、俺が知っているドワーフそのものに見える。交渉材料に持って来たアレが有効だと良いのだが。
「今日は作ってもらいたい物があって来たんだ」
「アルティウスの方にお納めするような物は作れねぇだべ」
年長と思われる左腕に銀よりは輝き方が増している、白金の腕輪をしているドワーフが代表して答えた。
「取りあえず自己紹介からで、俺はソータ。こっちがホリゾンで、今日は父のホリゾンの装備を作ってもらえるか確認に来た」
「儂はプラティウム、上から順にアウルム、アルゲントゥム、キュープラムだべ。それぞれ白金、金、銀、銅の腕輪をしておるだべ」
やはり白金で良かったようで、ドワーフ達は似ているので左腕を掲げて腕輪を見せてくれた。
「こっちさ来てくれだべ」
プラティウムに奥の商談スペースに連れて行かれてソファーに案内されたので、父と一緒に腰かけた。体面にプラティウムが座り、他の兄弟は後ろに仁王立ちしている。
「ホリゾンの片手剣と盾を作って欲しいんだけど、材料持ち込みだと高い?」
「持ち込む材料によるが、家が土地付きで買えるくらいは欲しいだべ」
「高いな。これをやるから安くしてくれないか? 試し飲みにコップあるか?」
俺は収納から1本の瓶を出した。一番下のキュープラムがコップを4個持って来たので、瓶の栓を開けてコップに半分くらいずつ注いだ。瓶の栓を開けた瞬間から凄いアルコール臭が漂って来る。
「さあ、どうぞ」
貴金属兄弟はアルコール臭に釣られて奪うようにコップを受け取ると、一気に飲み込んだ。4人共に目を見開いたのを見届けると、俺はニヤッと笑った。
「「「「旨いっ!!!」」」」
「それで受けてくれるの?」
「この酒を大量にくれるならタダでいいだべ!」
「何だこの酒は! 酒精が今までに味わったことないくらいに濃厚で腹にガツンとくる!」
「酒精だけじゃなくて、きちんと酒の風味が残っているのが凄いぞ」
「こんな極上を味わっちまったら、もう今までの酒は水のようだ……」
父も酒に興味があるのか俺をじっと見つめて来た。
「あーホリゾンは止めといた方がいいよ。それ普通は果汁とかで割って飲むための酒で、そのまま飲む酒じゃないから。それスピリタスって言って、この前に飲んだ日本酒と比べると酒精が6倍以上になっていて、これ以上の酒精は無理って酒になっている。
ちなみにちょっとした事で目に見えない炎を発して燃えるので、火元の近くに置かないように」
「それは酒なのでしょうか?」
「普段はこんな風にして飲む」
収納から木のコップとスプーンを出して、そこに前に作って置いたオレンジジュースを多めに注いで、少しスピリタスを注いでからスプーンでかき混ぜた。仕上げに運動魔法で数度に冷やすとスクリュードライバーのカクテルの完成だ。カシャカシャしたかったけど、道具がないから仕方がない。
「どうぞ」
「……美味しい。これでも酒精を強く感じるので、そのまま飲みは確かに危険ですね」
「儂らにもそれを……」
貴金属兄弟にはスピリタスの量を多めにして作ってやった。
「もう儂らはソータ様の僕だべ!」
「「「僕万歳!」」」
飲み終わった瞬間、4人のドワーフに俺は引っ付かれた。筋肉量が多いからか身体が硬くて体温が高い。冬だから今はいいが、夏は暑苦しそう。髭の毛は硬めだがサラサラな感触なので悪くない触り心地だった。
「別に僕とか取ってないから作る物の話をしたいんだけど、取りあえずアダマンタイトを大量に用意するから、こっちのホリゾンの剣と盾を作ってくれ」
俺はホリゾンが前に使っていた剣と盾を収納から出した。
「こりゃ酷いな。どうやったらこうなるだべ」
「大き目の魔物を百以上も倒したらそうなりました」
「またまた、ご冗談はいけないだべ」
「ちなみに彼は剣聖の息子だからね」
「「「「剣聖!!」」」」
それを聞くと今度はホリゾンに4人が集まって筋肉を触らせろだの、身体強化をしてみろだの、剣を振った状態で止めろだのと騒ぎ始めた。
「剣盾は作れるが、アダマンタイトを大量に用意とか、いくらアルティウスな方でも信じられないだべ。この領都でも年に数キログラム出回るかどうかだべ」
「正確には超硬合金アダマンタイトになる予定」
「何だべ、それは?」
「アダマンタイトより硬くて溶けにくく割れにくい凄い金属」
「ハハハハハハハッ! そげな物はある訳がないだべ!」
「目を開けたまま夢でも見とるんじゃないか?」
「そんな物があったら俺達は髭を剃ってもいいぞ」
「おいらは見てみたいかな」
「ソータ殿。本当にそんな夢のような金属が出来るのですか?」
「うう……。ホリゾンにまで疑われた」
俺達は貴金属四兄弟の店を後にすると、冒険者ギルド前にレビタス車で戻ってから、狐の巣穴ダンジョンに向かった。父がミーティスに借りた片手剣だけなので、非常に不安そうな表情で付いて来ている。
「大丈夫だって。魔人の攻撃を跳ね返した結界イージスがあるんだから。更に改良もして、前より強度が増しているし」
魔人に2層目まで破られたのが気に食わなかったのか、ミネルヴァが結界の1層毎を強化したいと言い出した。俺が航空部材や建物の建材にハニカム構造が使われているなと思い出したので、十のマイナス二十一乗メートルのゼプト単位でハニカム構造を作らせたら、剛性や衝撃吸収性や耐久性が増して、しかも消費魔力が激減した。ゼプト・ハニカム構造と名付けた。いつか剣聖の本気の攻撃を受けて下さいと頼まれているが、怖くて実行していない……。
「あれ以上に強化したのですか? 魔人の攻撃を受けた時はヒヤッとしましたが、余裕で跳ね返していましたよね?」
「俺の眷属は凝り性なんだよ」
「ソータ殿も大概ですが」
父とニコニコと睨み合っていると、魔獣が近づいてきたようだ。
『マスター。前方右三十度よりツインテールフォックスの大型が2匹近づいて来ます』
「あっちからツインテールフォックスの大型が2匹近づいて来ているって」
俺達にツインテールフォックスは気が付くと一瞬は警戒されるが、俺の近くに寄って来て伏せの姿勢を取ってから腹を見せて来た。前に仕留めた尻尾含めて体長7メートルよりは小柄で5メートルくらいだが、2匹揃うと存在感が増して怖い。
「え~と、大抵の動物は服従の姿勢なんだけど、魔獣も当てはまるの?」
「こんなのは私も初めてですね」
『マスターが着ているコートの影響ではないでしょうか?』
俺はツインテールフォックス革のダッフルコートを着ている。もしかして前に仕留めた大物は群れのボスだったのかも。
「前に仕留めたのは尻尾含めて体長7メートルあったんだよね。もしかしたらこのコートは、ここのボスだったんじゃないかなと思う」
「体長7メートルは大きいですね。その可能性は高いです」
俺はどうせイージスがあるからと、2匹のツインテールフォックスをモフモフし始めた。狐目が更に細くなって喉をゴロゴロしているので、嫌な訳ではなさそうなので安心した。
「うわ~、これ生きたままだと温かくて気持ちいいね。ホリゾンも触ったら?」
「私は遠慮して置きます」
俺はモフモフのお礼に鳥を1羽ずつ与えると、2匹は去って行った。
更に先へと進み、俺達はミネルヴァの誘導で狐の巣穴ダンジョンの最奥まで来た。
『どれがタングステン鉱石?』
『あの斜めに白い帯状になっているのがそうです』
『どうやって採掘するかな』
『タングステン鉱石だけ収納してしまえばよろしいかと思います。ただ鉱脈は地下深くまで続いているので、取得するイメージに注意して下さい。最悪、洞窟が崩落してしまいます』
『それは怖いね。注意するよ』
「タングステン鉱石を三十メートルまで収納!」
俺が収納すると、斜めに白い帯状の鉱脈がごっそりと無くなって洞窟の奥が広がった。
「凄すぎます」
「目的達成したから帰るか」
俺達は貴金属四兄弟の所に戻った。鍛冶場で早速アルグラを召喚する。
「アルグラ召喚!」
「わいが錬金窯の……キャー止めてっ!」
「これはオリハルコンだべ!」
「この透明なのは何だ? 硬いぞ」
「透明な中に何か凄そうな素材が埋め込まれとる」
「このしゃもじだけでも一財産だね」
貴金属四兄弟はアルグラを検分し出した。
「邪魔していると報酬のスピリタスを減らすぞ」
「助かったぜ旦那……」
貴金属四兄弟はさっと後ろに下がってくれた。まずはタングステン鉱石を精製しないといけなので、収納から先ほど取って来た鉱石をアルグラに投入する。
「収納からタングステン鉱石をアルグラに投入」
「んぐぁぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
前からやってみたかった、どれだけアルグラに入るのか試して見たら、長さで三十メートルもあるタングステン鉱石の鉱脈を全部飲み込んだ。
「お前凄いな!」
「旦那は拷問官のセンスがありやす」
「魔法科学の発展のために礎になるんだな」
「酷いでげす……」
「ほら精製だ」
俺はしゃもじでかき混ぜながら、3工程ある分解から還元まで行ってタングステン粉末を作った。
次にさっき買って来たカーボン粉末を収納からアルグラに投入する。混合してしゃもじでかき混ぜて炭化させるとタングステンカーバイドになる。
更に買って来たコバルト粉末を収納からアルグラに投入して、混合してしゃもじでかき混ぜると超硬合金の粉末が出来た。
そして運動魔法で4千度以上に加熱してからインゴットの形にした。アルグラの中で4千度とか出せて平気な感じだけど、何度まで行けるのか今後の課題かな。
「旦那。何か寒気がしたんでやすが、良からぬ事を考えなかったでやすか?」
「可愛いアルグラに酷い事する訳ないだろ。これから大量の魔力を注入するけれど、つまみ食いするなよ」
「そんなことするわけ……ありまへん!」
「間が空いていたから欲求と格闘していただろ。アダマンタイトにな~れ!」
俺はアルグラの錬金窯の中にある超硬合金の粉末に、アダマンタイトになるように魔力を大量に込めだした。
「「「「「おおっ!」」」」」
俺の身体が青色に光輝きだし、アルグラから紫電が断続的に放出された。紫電の放出が断続的でなくなった辺りで注入限界を迎えたようで、俺は魔力の注入を止める。
「ミネルヴァ召喚!」
「魔素顕微鏡で十のマイナス十二乗メートルのピコ単位で観察します」
「助かる」
タングステンが魔素で強化されてアダマンタイトになっているのを確認した。しかも超硬合金化してあるので加工ができるか心配だ。アルグラから大量に吐き出された超硬合金アダマンタイトの青いインゴットの大半を収納に詰め込む。十本を貴金属兄弟の前に積み上げると、俺はニヤリと笑った。
「それで出来たけど髭を剃ってくれるんだっけ?」
貴金属兄弟の顔が青ざめた。
次回の話は翌日の19時になります。
プロポーズも命がけですね……。
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