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プロローグ

「以上で生徒総会を終わります。何かご連絡のある先生方はいらっしゃいますか?」


堂々と、そして尚且つ凛とした美しさを感じる声が、全校生徒と教職員を敷き詰めた体育館に響き渡った。

長々と続く、教師の話を気怠げに聞いていた俺は、その透き通る声に、意識を引っ張られた。


「——ないようですので、これで解散とします。窓際のクラスから退場して下さい」


惹きつけられた意識の先、体育館のステージの上で話す彼女は自分と同じく、制服を着た学生だ。しかし、その佇まいは学生のそれでは無かった。遠目でしか見えないが、大勢の視線を集まっても微動だにしない彼女には、信念というか、貫禄というか、何かそんな感じのものを感じる。

確か彼女の名は「浅木 陽菜」ここ、明翔高校の生徒会長だ。学年が違うので、噂程度の話しか知らないがどうやら成績は常に学年トップであり、美人ながら他人にも自分にも厳しく、一歳隙のないその人格から、理想の生徒会長と称されている。


「まぁ、俺には関係ないか」


そう、俺からすれば何一つ接点のない人だ。

俺は、小さく吐き捨てて、他のクラスメイトが立ち上がり始めたのを確認してから腰を上げた。ちょうど壇上から彼女が降りて来ている。

階段を降りているだけのはずなのに、何故が華やかさがある。一部の生徒がその姿に見惚れそうになっているのを横目に俺は、体育館を後にした。


これは2か月前の出来事である。俺は理想の生徒会長と接点など当然ないし、彼女と関わることなんて無いと思っていた。というか、そもそもそんなことすら考えていなかった。

そう、この時の俺は知るよしもなかったのだ。まさか理想のお姉さん系美少女である彼女と”出会う“ことになるなんて。

お読み頂きありがとうございます。桐生凪です。10作目になります。誤字や気になって点などがあれば、指摘していただけると幸いです。

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