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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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ファッションショーと対策と―14歳―


 リド歴793年 四の月 二日


 王都に向かっているわ。ティモにもうすぐ会えると思うと楽しみで仕方がないわ。

 あの届け物に関して相談はすすめなければならないけれど、それだけじゃなくてティモと楽しく過ごせるんだなって思うと楽しみで仕方がないわ。

 なんだか色んな不安があってもティモに会えたら全部吹き飛ぶようなそんな気分になっているわ。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 五日


 僕もミリーに会えるのが楽しみだよ。去年はこの時期は他国の人たちの対応で忙しかったけれど、今年はまだゆっくり出来て良かった。

 外交を行うのは必要なことだけど、煩わしいものが増えるのは困るからね。

 ミリーが楽しく過ごせるように僕は全力を尽くすね。


 ティモ



 リド歴793年 四の月 八日


 もうすぐ王都に到着するわ。

 時々ね、ティモと二人だけでずっと過ごせたらそれはそれで幸せなのになって思うことがあるの。

 もちろん、私はティモと結婚して王妃として生きていくという未来が楽しみで仕方がないけれど。たまに煩わしいことがあるものね。

 途中の街でティモへのお土産買っていくわ。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 十一日


 僕のミリーが近くにいるの凄く幸せ。

 ミリーが王城にきてくれるだけで、僕は嬉しいよ。

 今日は中々一緒に過ごせなかったけれど、明日は一日使えるから出かけようね。


 ティモ


 リド歴793年 四の月 十二日


 ショーの準備とか忙しいけれど、今日はティモと一日過ごせて楽しかった。

 ティモとお忍びで出かけるのは本当に幸せなことだわ。プレゼントも買ってくれてありがとう。

 あとメモの内容確認したのだけど、私がティモと仲良くしているのが許せないみたいね。乙女ゲームの世界ではそうでなかったから。どうして『悪役令嬢』である私がティモと仲良く過ごしているのだろうって憤っているみたい。なんとも勝手な話で、怖いわ。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 十五日


 ミリーの不安そうな顔が取れてよかった。

 何があったとしても僕はミリーが傷つけられることを許さないよ。口でも言ったけれど、僕は絶対にミリーの味方だから。


 ティモ



 リド歴793年 四の月 十八日


 互いに忙しいから同じ王城にいてもいつも一緒に居られないのはやっぱりちょっと寂しいわね。

 ティモが王位を継いだらもっと忙しくなるのかしら? 忙しかったとしてもちゃんと時間は作りましょう。

 王妃になってからもティモが私を甘やかすなら、私はティモに甘えてしまいそうだわ。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 二十日


 今年もショー楽しかったね。

 ミリーが年々綺麗で、可愛くなっていて僕は素敵な衣装を身に纏ったミリーを独り占めしたいなってそんな気持ちになった。僕のミリーは可愛いから、色んな人が注目をするのは当然なのだけど。

 ショーでは普段はミリーが着ないような衣装も見れるから、本当に楽しいなと思う。


 ティモ



 リド歴793年 四の月 二十日


 私だってティモのことを独り占めしたいっていつも思っているわ。

 ティモはこの国の王太子で、周りの令嬢たちにとっても素敵で優しい王子様。でも私だけのティモだってそう思っているわ。

 今年のティモもかっこよかった。毎年ね、ショーで素敵な衣装を身に纏ったティモを見るとときめいているわ。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 二十四日


 ミリーがもう領地に帰ってしまうかと思うと、本当に寂しい。

 次に会える日を楽しみにしているよ。僕のミリー。

 日本語の解読もありがとう。好き勝手な思想で、僕とミリーのことをどうにかしようとしているのは許せないから、もっと調査はすすめるよ。


 ティモ



 リド歴793年 四の月 二十七日


 帰りの馬車の中で、返事を書いているわ。

 私もティモと一緒にいると、もっと一緒に居たいってそういう気持ちばかりがわくの。

 メモの内容を確認して怖かったけれど、今は平気なのもティモのおかげだわ。あなたの言葉が私を強くしてくれるの。本当にいつだってそうだわ。

 何かあった時に、私の背中を押してくれるのはいつだってティモの言葉だから。

 私も許せないと思っているの。黒幕は私と同じ転生者なのかもしれないけれど、自分がそうであってほしいからと周りを巻き込むのは違うわ。自身がありたい自分であるために努力をするなら全然良かったのに、あのメモを見る限り周りを巻き込んで、私とティモの将来も壊そうとしているみたいだもの。

 私は全力で戦うわ。

 だってティモを他の誰かになんて渡したくないもの。


 ミリセント



 リド歴793年 四の月 二十九日


 僕だってミリーの存在にいつも背中を押されている。ミリーがいるから僕はこれだけ頑張れて今の僕がいるんだ。

 今こうしている間も何かしら動いているかと思うと、本当にはやく対処をしなければならないなって思うね。

 ミリーの言葉が僕は嬉しいよ。僕もミリーのことは誰にも渡せない。


 ティモ




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