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悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


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ホワイトデーとパーティーに向けて―13歳―


 リド暦 792年 三の月 一日


 ティモは本当にかっこいいわ。

 そして私にとっての一番の王子様だわ。私を喜ばせる天才だと思うの。

 私はティモから交換日記の返事が来るだけでとても嬉しくて仕方ないのよ。交換日記を初めて何年もたつのに、いつも楽しみなの。やっぱりこれはティモのことが好きだからね。

 ホワイトデーも楽しみにしているわ。

 あと今度のファッションショーと、パーティーの準備も進めているわ。ティモに次に会えるの楽しみだし、ファッションショーもパーティーも楽しみだわ。


 ミリセント




 リド暦792年 三の月 四日


 ミリーこそ、僕を喜ばせる天才だよ。僕もミリーからの交換日記を見るといつも幸せな気持ちになる。

 ホワイトデーにミリーが喜んでくれるようなものを渡せるように色々考えているよ。

 ショーもパーティーも楽しみだよね。僕目当ての令嬢も結構いるみたいだから、パーティーはミリーが嫌な気持ちになるかもだけど、僕はミリー以外には惹かれないから安心してね。

 他国の王族や貴族たちもショーを見るって言っているから、変なことをされないように気を付けていないとね。

 僕も罠にかからないように気を付けるから、ミリーも気を付けてね。


 ティモ



 リド暦792年 三の月 八日


 ティモが誰かに惹かれることは心配していないわ。だってティモが私の事を思ってくれているの知っているから。

 でもティモが私よりももっと素敵な人に出会って、惹かれたら嫌だから私は自分磨きをするわ。ティモがずっと私に夢中になるように。でも私がティモが望まない形に自分磨きをしてたら教えてね。

 そうよね。私のことを狙う相手もいるだろうし、大きくなるにつれて益々そういう人も増えてくるはずだもの。だからそういう罠にかからないように本当に気を付けないと。


 ミリセント



 リド暦792年 三の月 十四日


 ホワイトデーのお菓子を送るね。

 ミリーが喜んだ顔をその場で見れないことが何だか寂しいよ。来月のファッションショーとパーティーの時は、忙しいだろうけれど僕のことを沢山構ってね。僕はミリーに放っておかれると寂しくて仕方がないから。

 僕もミリーに相応しくあるためにずっと自分磨きをしているよ。ミリーにかっこいいって言われる僕でありたいから興味があることはどんどん学んでいるんだ。父上と母上には頑張りすぎだから休んだらって、無理しないようにって言われるけれど僕は全く無理してないのにって思う。

 そもそも無理して倒れてしまうのは自己管理が出来ていない証だし、僕は自己管理はちゃんとしているのにさ。

 パーティーにくる他国の王族から僕宛に手紙が届いていたけれど……なんかうんざりするものだった。ミリーの立ち位置に居たいのか、ミリーをそれとなく貶める文章が書かれていて、それがすごく嫌だった。

 僕のことを思いやっているようなそういう雰囲気を出しながらもそういうことをするから驚きだよね。


 ティモ



 リド暦792年 三の月 十八日


 ティモ、ありがとう。ティモが私の為に作って準備してくれたことが私は嬉しくて仕方がないわ。

 ティモはそういうところちゃんとしているわよね。自分を客観的に見れる能力というか、そういうのを持っていてやっぱりティモってすごいわってそういう気持ちでいっぱいになるの。

 そういうところがティモの個性で、私の大好きなティモだと思うわ。

 私の代わりにティモの隣に居たいって思っている人は沢山いるものね。

 カメラについても国内で一般販売されているけれど、他国もそれを入手していたりするって聞くわ。そういうカメラを使って何かを起こそうとしたりはするかも…ってちょっと思うの。

 例えば私の前世だと、偽装された証拠とかもあったから……写真を偽装して変な風に言いがかりを付けてくるとかもある気がする。そういうことをされた場合、どう動いたらいいかとか本当に考えないと。


 ミリセント



 リド暦792年 三の月 二十二日


 ミリーが僕のことを見てくれているんだって思うと嬉しい。ミリーが僕の事を分かってくれているのも嬉しい。

 僕はそうやって僕を理解してくれているミリーのことが本当に大好きだって思う。

 偽装対策などに関してはソロサヘルたちがどうにかしているけどね。まぁ、でもそういう偽装をする人がいないわけではないだろうから、そのあたりもちゃんと対策しないと。

 パーティーの時はなるべく僕の傍にいてね。ミリー。そしたら何かあった時に動きやすいし。……っていうのは建前で、僕がただミリーを傍に置いておきたいだけだけど。


 ティモ



 リド暦792年 三の月 二十五日


 私はティモの婚約者だから、誰よりもティモのことを知っているのは当然よ。

 本当にそうよ。こういう便利な道具が出来たからこそ、発展するものもあれば、犯罪に使われることもある。そういうことを思うとカメラのことを広めたことがこの世界にとって良いことなのかって不安もあるわ。

 でもこうやって新しいものを取り入れるってことはそれだけ良い影響と悪い影響があるものだものね。それで影響されて起こったことをちゃんと受け入れないとね。

 私もパーティーの時にティモの隣に居たいわ。

 ティモの隣が一番安心するし、私もティモの横がいいから。

 もうすぐ王都に向かうわ。会った時に沢山話しましょう。



 ミリセント





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