表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢と王子殿下の交換日記  作者: 池中織奈


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/122

誕生日(ティモ・九歳)と隣国の使者―8歳―

 リド暦787年 九の月 三日


 ミリーに似た弟だったらきっと可愛いだろうな。僕も会うの楽しみだ。

 僕だけのおかげじゃないよ。ミリーのおかげで僕はこれだけ行動出来たんだから。

 そうだね。一緒に語り合おう。

 互いに最強の味方って響きいいね。ミリーが味方なら僕はなんだって出来るよ。

 ミリー、そろそろこっちに向かっている頃かな?


 ティモ



 リド暦787年 九の月 六日


 

 とっても可愛いわよ!! 世界で一番可愛いってたまに思ってしまうほど弟馬鹿になってるわ、私。

 今、王城に向かっているわ。

 弟がまた生まれたばかりなのもあってお母様はお留守番だから、お父様と向かっているの。ティモに会うのがとても楽しみだわ。一緒に過ごして、沢山お話しましょうね。

 隣国の使者の対応もあるというのに、私はティモに会えるのがうれしいって気持ちでいっぱいだわ。


 ミリセント




 リド暦787年 九の月 八日


 僕にとって世界で一番可愛いのはミリーだよ。そう考えると僕はミリー馬鹿って呼ばれるような感じなのかな? キッドももちろん可愛いけどね。

 僕もミリーに会えるのが楽しみだよ。王城の者たちに「ご機嫌ですね」って言われるぐらいには顔に出てたみたい。少し恥ずかしいけど、やっぱりミリーと過ごせるっていうのは僕にとって特別なんだ。

 

 ティモ



 リド暦787年 九の月 十日



 ティモ、ついたばかりの私を抱きしめたのは何で??

 恥ずかしいのだけど。


 ミリセント



 リド暦787年 九の月 十日


 ミリーがいると思うと嬉しくなっちゃって。ミリー、顔真っ赤にして可愛かった。


 ティモ



 リド暦787年 九の月 十二日


 今日のプレゼン大会はとてもよかったわね。ティモがキッドを大切にしているというのが分かって私は嬉しくなったわ。

 可愛い可愛い弟たちは私たちの手で守らなければならないものね。

 それにしても兄姉の心得というプレゼンはためになったわ。流石、私よりもお兄ちゃん暦の長いティモ!! 私はまだお姉ちゃん暦が始まったばかりだもの。


 ミリセント



 リド暦787年 九の月 十二日


 僕もミリーが「私の弟可愛いの」と言っているのを見て、幸せな気持ちになったよ。

 そうだね。弟たちはまだ一才にもなっていないから僕達が守らないとね。

 僕の方もためになったよ。キッドを楽しませるために頑張るよ。

 お兄ちゃん暦、お姉ちゃん暦って言い方可愛いね。


 ティモ



 リド暦787年 九の月 十四日


 誕生日おめでとう!! ティモ。

 朝一番にティモにおめでとうと言えて、プレゼントも渡せてよかったわ。

 パーティーもとても楽しかったわね。エスコートしてくれたティモはまさに王子様だったわ。かっこ良かったわ。

 お友達たちにも会えたし楽しかったわ。

 また来年も真っ先におめでとうって言いたいなって思ったわ。


 ミリセント


 リド暦787年 九の月 十四日


 ありがとう。ミリーからおめでとうって言ってもらえると嬉しいよ。

 ミリーが隣にいるとやっぱり楽しいね。それを言うなら着飾ったミリーもお姫様みたいだったよ。僕のお姫様は可愛いなってずっと思ってたんだ。

 僕も来年もミリーにおめでとうって一番最初に言われたいな。


 ティモ



 リド暦787年 九の月 十七日



 隣国の使者、もうすぐ来るのよね?

 ドキドキしちゃうわ。ちゃんと未来の王妃として、相応しく出来るかしら?



 ミリセント




 リド暦787年 九の月 十七日


 大丈夫だよ、ミリー。僕が隣にいるから。

 ミリーはミリーの出来る精一杯で対応すればいいんだよ。

 君の努力は僕が知っているから。ちゃんとすれば問題ないって保証するよ。


 ティモ



 リド暦787年 九の月 十七日


 ティモ、言葉でも交換日記でも私の事を勇気づけてくれてありがとう。

 でもそう言う台詞って言ってて、書いてて、恥ずかしくないの?

 読み返すと、ティモの表情とか思い浮かべて私は恥ずかしいんだけど。


 ミリセント



 リド暦787年 九の月 十七日


 まったく。

 僕の本心だしね。

 ミリーがどれだけ頑張っているのか僕は知っているよ。

 だから大丈夫。僕も傍にいるし、二人で頑張ろうね。


 ティモ



 リド暦787年 九の月 二十二日



 疲れたわ!!

 隣国の使者にご挨拶して、陛下の元まで案内するっていうそれだけなのに疲れたわ。

 それにしても隣国の方ってやっぱりこの国の国民たちと雰囲気が違うのね。知識としては知っていたけれど、実際に見るとこんな人たちなのだなと思ったわ。やっぱり実際に見ないとわからないものね。

 ティモ、今日は私をフォローしてくれてありがとう。


 ミリセント



 リド暦787年 九の月 二十二日


 お疲れ様、ミリー。

 僕も少しだけ疲れたよ。やっぱりこういうのは場数をこなさいとなれないね。

 そうだね。実際に見てみないと何事も分からないよね。王族と言う立場だから全てを実際に見るのは難しいだろうけど、実際の姿をなるべく見ていきたいなと思うよ。

 ミリーをフォローするのは当然だよ。僕もミリーがいるからやりきれたと思うしね。


 ティモ




 リド暦787年 九の月 二十五日



 それじゃあ、ティモ。

 私は領地に帰るわ。またね。

 ティモに会えてうれしかったわ。


 口では恥ずかしくて中々言えないから、此処に書くわ。

 私の突拍子もない話を信じてくれてありがとう。私の味方でいてくれてありがとう。

 ティモが私を信じてくれて、味方でいてくれるから私は今の私でいられるの。

 ティモのことが私は大好きよ。

 

 ミリセント




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ