玩具や絵本を作りたい①―7歳―
リド暦786年 十の月 二日
ミリーと一緒ならきっと可愛がれる気がする。僕は同年代とは話が合わなかったりもするけど、きっとミリーがいてくれたらよい兄になれる気がするよ。だから、ミリーは僕の傍にいてね。
どうやってかわいがるべきだろうか? 本を読んであげたりとか?
ティモ
リド暦786年 十の月 五日
生まれてすぐだと抱っこしてあげたりするだけでもいいわね。本を読んであげるのはいいかと思うけど、小さいときは子守歌とかがいいんじゃないかしら?
ティモの声ってとても綺麗よね。子守歌を覚えて歌ってあげたらきっと気に入ってくれるわよ。私はティモの声好きだわ。
あとは子育ての本も読むべきね。子供はか弱い存在だからきちんと守るべきね。それに王族なのだから、色々と狙われるかもしれないもの。
ちゃんと守ってあげないと。王族ならちゃんと警備はしているだろうけどね。
王妃様にも体には気を付けるようにとお伝えしておいてね。
ミリセント
リド暦786年 十の月 八日
子守歌か。そうだね。覚えてみようかな。
ミリーは僕の声、好きなんだね。ありがとう。子守歌覚えたらミリーにも歌ってあげようか?
警備に関しては僕からも気を付けておく。何かあったら嫌だから。大事な家族だしね。ちゃんと父上たちも警備はきちんとするだろうけど、穴があるかもしれないしね。
母上にも言っておいたよ。ミリーの言葉を告げると嬉しそうにしていたよ。母上が喜んでくれると嬉しいね。
ちょっと情緒不安定になったりしているからそのあたりだけ不安かな。
ティモ
リド暦786年 十の月 十一日
ありがとう。ティモに歌ってもらえたらよく眠れそうだわ。
私も歌覚えるわ。一緒に歌いましょう。
そうね。何事も準備は大切だものね。
妊娠中だと仕方がないわよ。でもそうね。話をいっぱい聞いてあげたり、心を落ち着かせてもらうためにも子守歌を王妃様に歌っていいと思うわ。
お腹の中にいても胎児に良い影響を与えるはずだわ。でもいいわね。弟が出来るの。私は末っ子だしね。
下の子がいない分、可愛がるわ。
赤ちゃんの玩具もあまりないわよね。作れそうなら作ってみようかしら。
ミリセント
リド暦786年 十の月 十三日
お腹の中にいても影響があるんだね。ミリーは物知りだね。
心を落ち着かせるような子守歌でも歌ってみようかな。幸いな事に王城の書庫には沢山の本があるし。
アグエッドス公爵夫妻は仲が良いから下の子が出来ることもあると思うな。ミリーに似た子だったら男の子でも女の子でも可愛いだろうな。
赤ちゃんの玩具を思いついているの? ミリーは凄いね。僕はそういうの中々思い浮かべられないな。
ティモ
リド暦786年 十の月 十六日
私も王城に行った時に歌いたいわ。
そうね。此処は現実なのだから生まれる可能性も多いわね。お母様とお父様に言ってみようかしら。
思いついているというか、知っているの。そういえば、絵本のようなものもあまりないわよね。何かしら作ってみようかしら。考えてみると楽しいわ。
色々作ってみて、ティモに見せるわ。感想聞かせてね。
チョコレートに関しても試行錯誤中だし、色々作りたいし、忙しいけど、楽しいわ。
そうそう、今日はお母様と一緒に街に出かけたの。お忍びではないから注目を浴びてたけど、それでも楽しかったわ。
ミリセント
リド暦786年 十の月 十八日
なんだかミリーはたまに未来が決まっているみたいに言うね。僕もミリーの下に子供が出来たら楽しいだろうなと思うよ。
ミリーが楽しそうで何よりだよ。でもミリーは王妃教育も忙しいのだから無理だけはしないようにね。
ミリーが僕に作ったものを見せてくれるのは嬉しいよ。ミリーが何を作ってくれるのだろうと、僕は楽しみで仕方がない。
ミリーは公爵夫人と仲が良いよね。
僕の方は今日は側近候補たちと過ごしたよ。前よりは仲良くなれたかな。相変わらず突っかかってはくるけどね。全勝している僕を褒めてね、ミリー。ミリーに褒められるとやる気でるから。
ティモ
リド暦786年 十の月 二十一日
無理はしないわよ。私は無理はせずに、ちゃんと自己管理するわ。ティモこそ、体を壊さないようにね。
ティモに見せるためにも一生懸命頑張っているわ。生まれるまでに間に合うように頑張りたいわ。
私とお母様はとても仲良しなの。
全勝しているのね。流石、ティモだわ。私もティモに釣り合うように頑張るわ。
ミリセント
リド暦786年 十の月 二十三日
生まれるまでに間に合わなくても大丈夫だよ。無理だけはしないでね。僕はミリーが倒れたら悲しいから。
ミリーに褒められると嬉しいよ。誰に褒められるよりも嬉しい。ミリーは僕のために頑張ってくれるんだね。そう言ってもらえるだけで僕もやる気が出るよ。
今日はね、子守歌を歌ったよ。母上も笑ってくれた。お腹の子も喜んでいるって母上が言ってくれた。
ティモ
リド暦786年 十の月 三十日
返事が遅くなってごめんね。
一生懸命、絵本を一冊用意してみたの。完全にオリジナルってわけではないけど、中々良い出来では? と思うわ。絵も自分で描いたのよ。お父様とお母様に上手ねと褒めてもらえたわ。
褒められると嬉しいわね。
絵本を作るのも私は好きかもしれないわ!! 新しい自分に気づいた気持ちだわ。
良かったわ。ティモが王妃様と仲良しで嬉しいわ。
私は最近、絵本作りを頑張ったわ。空いている時間全部使ったの。少し休んでからまた玩具とか作るわ!!
ミリセント