86.敵は天使か悪魔か
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「おいおいおい…ふざけんじゃねぇぞ!? リベリオンズ共の戦力は分散されている筈だろ!? あの男のデータはねぇぞ!?」
男が額に大量の汗を浮かべ、ジリジリと後方へ下がっていく。
「う、うそ…だろ? さっきからなんで攻撃してこねぇ!? ずっとこっちを見たまま動かねぇぞ!? なんなんだ! あの銀色の鎧は!?」
「し、知るわけないっしょ!! 神人がまだほかにも居るって話は聞いた事あるけど…あんな能力の男が居るなんて聞いてない!!」
神人と聞いて身構えていたが、どうも拍子抜けだ。
奴らの力は良くも悪くも、アリス以下の魔法の精度で、持ち前の魔力とやらで威力を増大しているだけの―――所謂力任せって奴だろう。
だが、曲がりなりにも奴らは神人だ。
多少のダメージは受ける、とはいえ―――
『オートリカバリー発動中―――艦長。 目の前の人物程度ではナノ装甲へダメージを与える事は不可能と言っても過言ではありません。 このまま相手の魔法を受け続けたとしても、得られるものは少ないかと…』
「そうか、だったら動くとする――――」
そう俺が発言した瞬間の事である。
「ん? あれは…?」
「「「!?!?!?」」」
突如として、俺達の頭上に現れた巨大な円盤。
そうだな、例えるならUFOと言った方が伝わりやすいだろう。
そんな形をした飛行物体が姿を現した。
目の前に降り注ぐ光、それと同時に黒い翼の様な物を付けた天使?悪魔?の様な女性が目の前に降り立った。
まるで目の前の連中を庇うようにだ。
「どうも、皆さま。 私はルシファー。 彼らをこちらの世界へ招いた”女神”です」
「め、女神!? そんな筈は!?」
驚いた表情でリオンがそう発言した。
無理もない、UFOに乗っている女神なんぞ俺も聞いたことがない。
しかし、そのUFO…見た目は奇妙で神々しい形をしているが…俺の目を欺く事は出来ない。
なんせアレは正真正銘”宇宙船”だろう。
という事はだ。 これで既に奴の発言”女神”という線は無くなったことになる。
「あら? これはこれは、我ら”神々の使い”に抗う愚かな小鳥達ではありませんか? それと…貴方は?」
後ろの3人を見た後、俺の方を見つめてそう告げた。
奴、ルシファーとやらの容姿はまるで天使の様な美しい美貌と綺麗なブロンドの髪…プロポーションも女性にしては完成され過ぎている。
というか、そもそも…あんな完璧なTHE天使が居てたまるか。
「あ~しがない異世界人だ。 女神様?」
「それはそれは。 しかし、誠に残念です。 これが最初で最後の御挨拶になってしまうなんて―――」
「ほぅ?」
パチンッ!!
ルシファーが指を鳴らした瞬間、辺り一帯は濃い霧に包まれた。
「で? 霧の危険性は?」
『御心配には及びません。 ”ただの霧です”』
「そうか」
その霧はほんのわずかな時間で消え去り―――
そして目の前には、まるで人間の様な姿形をした機械?的な何かが100体以上出現していた。
成程。 流石にあれは初見だ。
「…くっ…まさかもう既に動き始めていたなんて! 蒸気騎士!」
「蒸気騎士?」
「はい、あれは蒸気都市に住まう―――無人兵器の1つです。 魔力を原動力に半永久的に動き続けると言う。 しかし、まさかあれが本当に奴らに協力していたなんて! 皆!? あと、貴方も! ここは一旦引き返しましょう! 蒸気騎士の情報は少なすぎます! 下手に相手をすると危険です! さぁ! 皆!!」
「「「うん!!」」」
俺以外の3人は後ろを振り返ると全速力で走り始めた。
が、目の前の女神の表情からするに、こちらに逃げ道は無い様だ。
なんせ不気味に微笑んでいるのだからな。
「神域発動…」
その時僅かに一瞬だが、俺達の周りを囲う様に薄い膜の様な物の出現を目視した。
ゴン!!
「ぐぁ!! か、壁が!?」
「うそ…見えない壁!? けど、魔法の発動は感知できなかった!」
「あぁ、あいつは魔法を発動してはいない!」
「駄目です! この壁には魔法が通用しません!」
「アルジュナ?」
『問題ありません。 軽い結界の様なものなのでしょう―――それよりも、興味深いのは目の前のアレです』
アルジュナはすぐさま目の前の蒸気騎士にマーカーをセットすると、興味深い詳細情報を表示した。
―――蒸気騎士――――
鉄製の駆動人形で、無人兵器である事を確認。
ただし、奴らは何かバリアの様なものを常時発動している様に思われる。
まるでこの場の環境に適応していないかのように―――
「環境適応していない?」
『はい。 蒸気騎士の姿形を見るからに、あれほどの重装甲である意味が解りません。 寧ろ、あの鋼の鎧は彼等に多大なる負荷をかけているだけです』
言われてみれば、分厚い騎士鎧を身に着け…ミシミシと音を立てている。
しかし、100体全部が全部それだ。
「気になる事は山ほどあるが、やっぱりデータ収集はしておいた方がよさそうだな?」
『えぇ。 是非お願い致します。 艦長? 警告しておきますが、ほぼ無傷で蒸気騎士を鹵獲してください。 出来れば半分―――いえ、7割程度在れば十分です』
「7、7割…」
『はい。 その為の装備はこちらでお任せください―――出し惜しみは無しです。 全力で支援致します―――各コンテナ、転送開始』
乗り気じゃない俺とは違い。やる気に満ちあふれたアルジュナは俺の後方を囲む様に様々なコンテナを転送し始めた。
「は?」
「「「「はぁ!?!?」」」」
その瞬間。 目の前の女神の表情は一気に険しくなる。
ん? なんだその顔は?
「「「「ちょちょちょちょちょっと!!!」」」」
「え?」
いや、装備の転送だろ? 何を驚いて―――
不思議に思った俺は後ろを振り返った。
そこには”WLAH”と書かれた巨大なコンテナが6基出現していた。
と言っても、大きさは約30mもある巨大なコンテナだ。
コンテナ1基に対する収容数は約100機。
つまり――
『コンテナのロックを解除―――WLAH部隊!! 出撃!!』
ピピピピピ!!
無数の起動音が鳴り響く。
『『『『『『サー!! イエッサー!!!』』』』』』
ガチャン、ガチャン、ガチャン、ガチャン、ガチャン!!
次々とコンテナに備え付けられたアームから外へ出されるWLAH部隊――
『全員!! 我れらがマスターの命であります!! 全600機よ!! 私に続くであります!』
『『『『『ハッ!!!!!』』』』』
『クソブリキ鈍足野郎共を鹵獲するであります!! マスター!!ご命令を!!』
『『『『『ご命令を!!』』』』』』
『全員に命令です、艦長の合図と共に突撃してください。 そして、あの調子に乗っている女神の鼻をへし折ってしまいなさい。 そして、可能であれば頭上の飛行物体も撃沈しなさい』
なんというか、目の前の連中には同情せざるを得ない――なんせ数の暴力にも程があるというか。
見たことも無い景色に既に目の前の連中は怯えきってしまっている。
とりあえず…やるとするか




