85.奇襲
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4人と話をするうち、更なる情報を俺は手に入れる事に成功。
それは、元々この世界は1つの世界として成り立っていた事だ。
どういった経緯でこんなおかしな世界になったのか解らないが、様々な技術と…かなりの転生or転移者が存在する事も同時に理解出来た。
どうりでこんな無茶苦茶な世界でも生きている訳だ。
なんでも、リオン曰く転生者と転移者も一長一短で、その中でも大きく2つの存在に分類されるらしい。
ひとつはその名の通り、女神や神から力を授かりこの世界へやって来た”神人”そしてもう一つが他の世界から自分の能力を引き継ぎやって来た”迷人”と呼ばれる存在だ。
「―――とこの様に様々な見解がありますが、僕達はそう呼んで判断しています。 というか、それは僕の能力”神眼”のお陰というのもあるんですけどね?」
「ほぉ~神眼?」
「はい。 女神様から授かった力で、この世界に住まう者達を判断する為の力です。 なにぶん、こうも他の世界の住人が入り乱れていると流石にぼくの力でも限界はありますから…」
だろうな?
話を聞く限りその神人とやらは相当厄介な連中みたいじゃないか。
力もそうだが、性格的な難点も色々とあるらしいし。
是非とも接触はしたくないもんだな。
「じゃあ何か? 今リオンには俺がどう見えているんだ?」
「そうですね…正直に言うと、そこが今僕でも判断出来ていないところなんですよ…」
「「「え?」」」
するとどうしたものか、他の3人が同時にリオンの事を凝視した。
「いや、ごめん。 実は今回ばかりはある意味賭けみたいなものだったんだ。 こんな事は初めてで…普通は神人であれば青く、そして迷人であれば赤くオーラみたいなものが見える筈なんだけど。 この人は白なんだ」
「「「し、白ぉ!?」」」
「う、うん…だから正直。 僕達の味方をしてくれるのか、不安で仕方なかった。 だけど、それでも賭ける価値はあったと思うんだ。 今までにない、何か根拠のない確証が僕の中にはあったんだ」
「ほぉ~?」
説得力皆無な言葉だが、どうやら他の3人は納得している様子だ。
余程リオンに信頼を置いている様子だ。
まぁ…問題なのはリオンの気持ち的なもので、あいつは本当に3人の事を”仲間”としか思っていないんだろう。
なんだろう、こう…微妙に話がかみ合っていない感じがより面白さを際立たせている。
が――そんな空気感の中――――――――
ピーピーピー!!
『艦長。 高熱源反応を確認、攻撃来ます――』
アラート音と共にすぐさま3人を庇う様に前に立ったリオン。
俺の事が気になったのか、リオンはこちらへ目くばせした。
が―――
チュドーーーン!!
爆音が響き渡ったかと思えば、俺達の周りは更地と化していた。
成程。 バレバレのアジトってのも苦労する訳だ…こりゃ。
「ははははは! よっしゃ! これであいつらもひとたまりもねぇだろな? 流石は異世界だぜ、どうだ? やっぱり俺ってチート級の強さだよなー?」
「おいおい、やりすぎじゃないのか!? いくらなんでもこれは!」
「まぁまぁ! 死んでなきゃ大丈夫っしょ? ほら! 見てみ? あそこにピンピンして…」
「「「……」」」
目の前の3人は何故か目を点にしてこちらを見つめていた。
「え…? あははは…なんか無傷じゃね?」
「おいおいおい、マジかよ」
「嘘だろ!? んな訳あるかよ! 俺の魔力を最大限に込めた魔法だぞ!? 無傷な訳がねぇ!?」
驚く3人と後ろを振り向けば何故か同じような反応を見せる3人。
「え…うそ!? 無傷!? り、リオン!?」
「リオンありが―――」
「お、おい!?リオン?」
「僕じゃない。 僕の魔法でもアレは完全に防ぎきれなかった。 だから僕にダメージが入る訳で…無傷って事は…まさか!?」
何かに気付いたのか、俺の方を見るや否や…思わず指を差して来たリオン。
それ見た俺はブイサインをしておいた。
「いえーい」
「い、いえーい!じゃないですよ!! ど、ど、ど、どういう事ですかこれは!?」
「まぁ詳しい話は後だ。 今はあいつらをどう始末してやるかが先だろ? おい、餓鬼共? 死ぬ覚悟はは出来た―――って解釈でいいんだよな? フル、ドレス!」
『承認。 システム、戦闘モードで起動』
その瞬間である。
ヒュ――――――!!! ドゴン!!
「「「「「「!?!?!?」」」」」」
勢いよく空から降って来た全長5m程の黄色いコンテナ。
俺がユニットを装着すると同時にそのコンテナも作動する。
コンテナの名は”イエローBOX”その名の通り、色で武装の火力を示す特別な兵器である。
中にはイエローゾーン、所謂多少危険な敵に対して使用する特別な武装だ。
『コンテナのロック及び武装のロックを解除。 いつでも使用可能です』
「了解。 さて…こっちも反撃開始といくか」




