表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

85/113

76.格闘戦用フレームとその他諸々

気軽に感想いただければ作者のモチベに繋がります!

よろしくお願いいたします。

『格闘戦用フレーム・ヘラクレス。 装着―――』

「いくぞ。 フルドレス!!」


ガチュン!!

俺の周りを囲う様に各所パーツが装着された。

しかし、こいつの使うのはどれ程ぶりだろうか?

それ位には、このヘラクレスを使うのは久しぶりだ。


どのユニット比べても装甲は薄く、なんとバリア等の防御兵装は一切搭載していない。

しかし、それとは別に他の特別な機能がある。

それは―――


「自動修復機能…」


常に発動するこの機能はチートと呼ぶべき力だろう。

他へ一切のエネルギーを使用しない代わりに、この自動修復機能が備わっている。

しかし、その分のデメリットもかなり多い。


―対地専用なのか、対空武装は1つのみ。 

―範囲に特化した武装はなし。

基本的に近接戦闘メインとなっている為、かなり尖った性能をしている。


「おまけに他の武装は使用禁止になっちまう」


使えるのは己の拳と足のみ。

まさに格闘馬鹿といわんばかりのアーマーだ。


「しかし、冒険者共や…こいつら、地の魔物にとっちゃ」

『かなり有効な手段と言えるでしょう』

「だな」


おまけに相手はゾンビに骸骨野郎。

流石は噂されるだけの場所だ。 霧が立ちこみ、中々に視界も悪く…俺でなければ奇襲を食らうほどに連携が取れている。


「上手い事、霧を利用している訳か。 しかし、なんでこの一帯だけ霧が?」

『解りません。 発生原因は不明―――続き解析を続行致します』

「任せた。 まぁ、解らないと思うがな」

『私もそう思われます』


なんせこの世界は無茶苦茶だ。

原因を突き止めた所で、それはこの場所限定のものでしかない…


「まぁいい。 いっちょやるか…ナックルシフト!」

『腕部排熱機構解放―――攻撃どうぞ―――』


シュン!!

凄まじいスピードでゾンビの懐へとびこんだ俺は掌底打ちを繰り出した。

そして―――


ズゴン!!

ゾンビの上半身はいとも簡単に吹き飛んだ。

というか、まだ当たってはいない…衝撃波でこの威力か。


「人間相手に使うとなると」

『出力の調整が難しいですね』

「ノーマルが一番なんだろうがな?」


ただ全体の能力を把握するには実戦経験がどうしても必要になる。

出力の問題もそうだが、どれ程の性能なのか試しておかないとな?



シュン! ズゴン!!

ドゴン! 


「うぉぉ…早すぎる」


少し地面を蹴っただけで足元には1m程のクレーターが出来上がる。

それだけでも凄まじい性能ながら、ジャンプしようものなら軽く20mは飛べるぞこれ!?

ヘラクレス。 恐ろしい性能だ。

近接戦においては他のユニットとは比べ物にならない性能をしている。


「バーニングフィスト!!」

『インストール。 バーニングフィスト―――』


手の平にほんのり熱を帯びた事を感じた俺はそのままゾンビの頭部を掴んだ。


「アガァァァ!!!」


ジュウゥゥゥ!

超高熱により頭部から上がる煙…そしてしばらくした頃には溶けて無くなっていた。


「こいつはまた…」

『見た目は地味ですが、かなり効果的な技ですね』


こうして俺はヘラクレスの性能を試す為、魔物相手に実験をはじめたのであった。





――――――――――――――――――



バン!!バン!!


『レフトアーム兵装。 残段数0―――リロードをお勧め致します』

「了解。 リロード」

『リロード開始。 再装填完了まで2.6秒―――』

「じゃ、こっちで戦うか」


バン! バン!

結局ノーマル状態に戻った俺は2丁のショットガンを扱い、迫りくるゾンビや骸骨野郎共を駆除していた。

言わずもがな…魔物相手であれば、こっちの方が断然効率がいい。


「悲しい…」

『やはり下手な専用機より、汎用性の高いノーマルが一番効率的かと思われます』

「だろうよ」


誰だよ!? 専用機とか尖った性能のユニットを創った奴は!

あ、ブラフマーの奴か。


『後方―――ゾンビが接近』

「はいよ」


バン!!


それにしてもここは永久に魔物が湧き続けるスポットなのか、倒しても倒してもキリがない。


「この霧の影響なのか? 数が減っている気がしない」

『可能性は高いですね。 ですが――』

「あぁ。 いい練習台にはなる」


ゾンビと言っても動きが遅い訳じゃない。

確かに遅い動きの個体もチラホラと見えるが、中には全く別の個体の姿も見て取れた。

全く統一性が無い分、こっちとしては退屈じゃなくて有難い。


「ウガァァァ!!」

「早! 飛ぶ奴もいるのか!?」


ぴょんぴょんと2m程の高さを何度も飛ぶゾンビ。

まるで全く別物だ。


「これは楽しくなってきたぜ…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ