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68.報酬に受け取り拒否は可能なのか…

気軽に感想いただければ作者のモチベに繋がります!

よろしくお願いいたします。

どれ位の間、ニュクスと話し込んだ事だろうか。

対策ならびに互いの情報交換。

積もる事は多いが、今は奴の話に乗るしか手は無いだろう。


なんせ、異世界からの侵入者を感知できる程…俺の力も万能じゃない。

備えあれば患いなし――これに限る。


「そうでした。 報酬のお話なのですが、出口でうちのタナトスがお渡し致します。 ささっ、どうぞ出口へ。 タナトス…いえ、リュウジ様。 ご協力感謝致します。 さぁ~て楽しくなってきました」


ニヤッと不気味に微笑んだニュクスは消える様にその場を去った。

そういえばそうだった。 報酬を渡す云々の話をしていたな。


「報酬ねぇ…」


どうも嫌な予感がする。


『全く同感です。 態々出口で…それも部下のタナトスが直接渡す――となると嫌な予感しかしません』


不安要素だらけの俺達は重い足取りで出口へ向かった。

どうか嫌な予感が当たりませんように!




――――――――――――



そして――見事の俺達の嫌な予感は的中する事になる。

出口へやって来た俺達はまず初めにタナトスの手元を確認した。

だが、それらしいものは見受けられない。


というよりも、タナトスの微笑み方と目線、行動で全てを理解出来てしまった。


「見送りか。 態々悪いな…じゃ」


ゲートを開けろと言わんばかりの視線をタナトスへ送る。


「なにをおっしゃいますか!  リュウジ様にはそれはもう素晴らしい支援をして頂ける予定なので。 こちらとしてもそれなりの報酬を御用意しているんですよ! ほらぁ~!」


笑顔で横並びに銃を抱える少年少女達を指差したタナトス。

間違いない。 こいつ…


「何を言っているんだ。 報酬は後で俺が要求するに決まってんだろ。 じゃ…」


ガシッ


ダメか。 二度目は通じないらしい。


「受け取り拒否は可能か?」


仕方ない。 試しに俺はタナトスへ耳打ちした。

が、反応は。


「いえ、それは不可能です。 彼女達は少々特殊でしてね? 信頼は出来るんですよ? その~社長からお聞きになられたと思うのですが、うちの従業員ではないので。 絶対的命令権があるかと言えば、そうではないので」

「はぁ…」

「それにご安心下さい! スパイでもなんでもないですよ? ただ、ちょっぴり強い少年少女達なだけです」


要は使えるが、お前の大好きなこっちの従業員の様に上手い事利用できないから…俺に押し付けたという事か。

なんでも、この少年少女らは無限牢獄とは無縁の存在らしい。

ニュクスとタナトス曰く、極稀に全く関係の無い人物が送られてくるそうだ。


それが今目の前に居る彼女達である。 


「それにリュウジ様に姑息な真似をしたら…別世界へ逃げても追って来そうですね? 粗相は致しませんよ!」


満面の笑みで凄い事を言って来たが、別に俺は別世界へ飛べる訳じゃないからな?

全く、タナトスと会話していると疲れて来る。


「ったく。 どう転ぼうが、俺が頷くまでどうせゲートをあけないんだろ? 解った。 その話に乗ってやるよ」


俺がそう呟いた瞬間であった。

何故か少年少女達の目がキラキラと輝いてる様な気がした。

あれ? なんでだ?


『妙ですね。 艦長へ期待の眼差しが向けられています』

「解ってるよ」

「では! 君達、この方―――リュウジ様が、新しいご主人様だ! 皆、異論はないね?」

「「「「「コクコクコク!!」」」」」


食い気味に頭を縦に振る皆。


「いやはや。 これでやっと外の世界へ君達を送り出すことが出来るよ。 さぁ! 新たな主人から挨拶がある!」


いや待て。 そんな流れになるなんて俺は聞いてない。


「ささっ!」

「お、おい!」


無理やり肩を押したタナトスは俺を彼女らの前に立たせた。

俺、こういうの苦手なんだよな…昔から…


『まぁ、諦めるしかないですね』

「はいはい…。 ふぅ~。 じゃ、まぁ皆不満はあると思う―――」


いや――


「無いな…不安所か、こりゃ酷い。 という訳で一応、新しい主人となった、リュウジ・アクツだ。  よろし―――」

「「「「「よろしくお願い致します! マイロード!」」」」」





―――――――――――


数時間後。


「マイロード! これからよろしくお願い致します!」

「「「「「よろしくお願い致します! マイロード!」」」」」


隣を歩くブロンドの髪に青い瞳の少女――名をスーニャ。

ロシアの人間で歳は12、小隊名はZERO…彼女らが自分で考えたらしい。

しかし、色んな人間がいるもんだ…下手すりゃほとんどの国籍の人間が居るんじゃないか?


だが、こうして話してみれば普通の少年少女達だ。

先程冷静に戦っていた人物達と同じ人間だとは到底思えない。

彼女らも彼女らに色々あった者達なのだろう。


「しかし…なんでこう暑苦しいとおもう?」

『そうですね。あるとすれば―――』

「す、すごい! これがビーム兵器ですか!? もしかしてこのボタンは!?」

「あ、あぁ…ビームの刀身が出現する」

「ラ、ライ〇セイバー…」

「「「「「おぉ…!!」」」」」


俺と言うよりも、俺の技術力に興味がある…と言った方がいいのかもしれない。 


  

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