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―Side― イルダ・ドラゴニク

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イルダ・ドラゴニク。

ドラゴニク家長女にして、竜人の女王と呼ばれた者だ。

私の役目は里…いいや国の竜人達をまとめる事。


しかし、事件は起こった。

違うな。 私自身、こういった日が来るのを予想していたのかもしれない。

昔、竜人の姫君と恋仲だった人間の勇者はある約束を交わした。

それは何が合っても竜人と人間は助け合おうと。


今考えればそれが嘘か本当の事なんて知ったこっちゃない。

だが私達はその言い伝えを守り、人間達と助け合ってきたつもりだった。


「もしかすると、それ自体が間違っていたのかもしれないな?」


人間を見くびっていた。

そう言わざる得ない状況に陥った私は自分の国の地下奥深く”牢獄”の中で1人、そう呟いた。

ほんの数週間も前の話だ。 私達の国へやって来た、人間の使者が「竜人共よ。 我ら人間の元へ降れ。 さすれば見逃してやろう」と告げた。


意味が解らない私は彼に意見し、結果対立する事となった訳だが。

そこからが問題だった。 相手は人間――魔法の力は上でも腕っぷしと耐久力が自慢の竜人であれば力の差は歴然。

私は…私達竜人はそれでも戦おうと奮起していた。


しかし、私はその場で1人の人間に敗れる事となった。

何をされたのか理解出来ない。 だが、私の両足には風穴が空き…そして今は無様にも牢獄の中だ。


「お、お姉様…」


そんな事を考えていると牢獄の外から声が聞こえて来た。


「ウルクか? どうしたんだ?」


悲し気な表情でこちらへやって来たドレス姿の少女の目は真っ赤に腫れていた。

彼女のはウルク・ドラゴニク。 私の実の妹だ。


「やはり私は納得出来ません。 お姉様がこんな目に合っているというのに、奴ら人間に媚びへつらうなど! お姉様の足を奪い。 更にはお姉様自身を欲する等と!」


そう、私は人間の攻撃により…両足を失った。

と言っても無くなった訳じゃない。 傷が全く再生しないんだ。


「だが、見ただろ? 奴ら人間の力を。 あれは魔法でもなければこの世界の力でもない。 それだけ危険なもんだ。 私1人の身体で済むんなら、安いもんだぜ」

「で、ですが!?」

「もうじき、奴らの使者がやって来る。 お前はさっさと部屋に戻れ…何かあった時は頼んだぞ」

「お、お姉様!!」

「頼む…竜人の未来の為だ」

「…っ!」


行ったか。

ははは、それにしても間抜けものだ。

まさか弱い弱いと思っていた人間に、ここまで酷い目にあわされるとは。

いや、これからか?


「ったくよぉ。 ちゃんとアリスの奴と話をしておくんだったぜ」


今更後悔か?

違うな。 これは私の自己満足だ。 どうしても人間にだけは従いたくなかった。

今の人間は何かおかしい。 まるで強大な力でも手に入れたかの様な態度だった。


「…来たか」


コツコツと足音が聞こえて来た。

そろそろお迎えの時間だ。

私は深呼吸した後、牢獄の外を見た。

するとそこには、20代半ばとおもわれる男性が2人…何故か額に大量の汗を浮かべながら私の事を指差していた。


「こ、こいつだ。 た、頼む! い、命だけは!」

「そ、そうだ! 俺達は依頼されただけなんだ! 本当だ!」

「成程? だったら、そいつの出所を教えろ。 そうしたら命位は助けてやる。 道案内は終了だ。 さっさと吐け? でなければ、ここで首をぶった切ってやる」


ブォン。

赤い一筋の閃光が彼等の喉元へ近付く。


「う、嘘だろ!! ビーム!? ありえない! そ、そんなもんどこで!?」

「や、やめてくれ! 頼む! 頼むから!!」


ピピッ!


『(ご主人様~? 情報が手に入りましたよ? そのパワードスーツの名はギア。 こっちと根本は違いますけど、どうにも別の世界からやって来たっぽいですね)』

「へぇ~。 じゃ、なんでこんな迷彩服を?」

『(どうやら、異世界人を騙す為っぽいですね?)』

「敵を騙すにはまず味方からってやつか」

『(ですです)』


ちょっと待ってくれ? 一体何の話をしてるんだ?

というか、その声。 リュウジじゃないのか!? 

ど、どうしてここに!?


「にしても、こいつら…頭にインプラントを植え付けられてるのか。 そりゃ命令に背けない訳だ」


武器を収めたリュウジは「相当エグイ戦法だな。 こりゃ」と告げると。

男達を解放した。


「というか、私の事は放置か?」


思わずそう呟いてしまったが、これは仕方ないと思う。


「おっと。 すまんすまん。 今から出してやるから待ってろ。 アルジュナ、イルダは足をやられたらしい。 医療キットを準備しておけ」

『(ラジャー)』

「サラ? 殲滅は無しだ、直ちに現場から撤退。 どうせそいつらは使い捨てだ。 相手は相当頭のイカれた奴なんだろうよ。 まぁ…」

『(浸食派パルスの準備を開始致します。 こちら、竜人の国へ電磁バリアの展開を完了。 餌用のビーコンを現在、アーサーが人間の国へ輸送中。 設置次第、作戦を開始致します)』

「悪いが、こっちはそいつらを有難く使わせて貰うがな?」


不気味な笑みで睨みを効かせたリュウジはこれ程までにない位、怒りに満ちていた。

私ですらも恐れおののく程には殺気に満ちあふれてる。

近付けば殺される、そんな雰囲気すら漂っている。

しかし―――


「というか、ほら。 行くぞ、何してんだ? って歩けないのか…よっこらせ」

「ってひゃ!?」


私を軽々持ち上げたリュウジはこう告げた。


「上へまいりま~す」

「え? 上?」


上と言えば、50m程先に太陽の光が差し込んでいる位だ。

そうだな、アレは円形の筒抜けた―――

まて? まてよ!?


ガシュン!!

何か紐の様な物が上から降って来た。


「ちょ、ちょっとまってくれ! 聞いてもいいか?」

「ん? なんだよ?」

「私、これからどうなる?」

「安心しろ…竜人なんだから。 空は大丈夫だろう?」


これまでにない笑顔で私にそう告げたリュウジ。

解った。 こいつは色々理解したうでそんなふざけた事を言ってやがるんだ。


「じゃ、そういうことで」


シュー――――!!


「あぁぁぁぁぁやっぱりぃぃぃ!!!」


物凄い速さで上昇していった。

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