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45.ご対面! 魔の王

気軽に感想いただければ作者のモチベに繋がります!

よろしくお願いいたします

人狼共を”地下訓練場”へぶち込んだ俺はレックスに呼び出しを受けた。

なんでも、森の東口付近で俺に来客だそうだ。


「レックスの呼び出しか、どうせ碌な事じゃねぇぞ?」

『違いありません』


アルジュナの反応からするに、あいつめ…回線を切ってやがるな。

”お楽しみ”って何がお楽しみだ。

まぁ、行ってみるとするか。


「円卓組! 誰か空いてるか?」


そう発言して直ぐの事だった。

アーサーが馬モードですぐさま目の前にやって来た。


「ヒュ~流石だ」

『ありがたき幸せ』




――――――――――――――――


そして――現地に到着した俺はこう告げた。


「へ?」


レックスの言葉を聞いた俺は今、どういう顔をしているんだろう。

気になって仕方ない。


『(いや、だからぁ! 魔王とその一行が会いに来たんだってよぉ!)』


何度も聞き返してくるものだから、流石に俺の空気を察したのか、身振り手振りで説明を始めるレックス。


「俺に?」

『(そう!)』


うんうんとレックスは頷いた。


「俺に?」


魔王とその一行と思わしき人物達にもそう告げる。


「「「「「コクコク」」」」」


彼等もまた、大きく頷いた。

ともあれ、ちらほらとどっかで見た様な顔ぶれだな。


「そうか、で? 用件は?」

「「「「「「へ?」」」」」」

「ん?」

「い、いや! は、話を聞いてくれるのか!?」


魔王と思われる、立派な黒い2本の角を生やした男は驚いた表情で詰め寄って来た。

え? 話に来たんだろう?


「何をそんなに驚いてるんだ? 話し合いなら大歓迎だ」

「い、いや。 しかし、こやつらに見覚えはあるだろう!?」


さっきからなんだ? 話す気が会って此処まで来たんじゃないのか?


『(いや、多分こいつらはこう言いたいんじゃねぇのか? 一度は戦った連中が居るのにそれでいいのかって事だろ)』

「それでもいいも何もなぁ? 別に気にしてねぇし…」

『(まぁそうだよな! がははは!! こいつら弱そうだし! 俺でも全員相手に出来そうだ!)』

「だろ?」


半分冗談のつもりで言ったんだが、真に受けてしまったようで…全員は青白い表情を浮かべていた。

え? 軽い冗談なんだけど? なんてことは言えそうな空気じゃない。

ため息を付いた俺は話を続ける。


「で? 魔王様一行が何の用だ? 俺に話があるんだろう?」

「あ、あぁ! 実は―――」


話を始めた魔王ハーデスは魔族の内部事情を話し始めた。

魔王派と破壊派に別れた現状――――

人間の王の悪行―――

襲撃してきた魔族の正体―――


「―――――――――以上が事の真相であり、我らの現状だ。 そして―――貴殿と同盟を結びたいと、こうして私自らがやって来た訳だ」

「成程…同盟」


すんなり話を聞いてやったのはいいとしてだ、それとこれとは話は別だ。

別に嘘を付ている様な素振りでも無く、全てが真実なのだろう―――


「俺自身は別にどちらでも構わない。 が、しかしだ。 一応、俺の雇い主でもあるエルフの女王…アリスに話しを通してもらおうか? 話はそれからだ」

「な…信じると言うのか!? 私の話を!?」

「信じると言うか、そうなんだろう。 なにせ、こっちはそれを判断できる位の大きな要因がある訳で…」


主にサラの事でな?


「まぁ、俺としては協力してやってもいい。 なんなら、今からエルフの国へ行く事だな。 アーサー!」

『(はっ!!! 我が主よ!)』

「「「「「!!!!!」」」」」

「う、う、馬が喋った!?」


良いリアクションをしてくれる元勇者の男、名前はトウマと言ったか?


「こいつを連れて行け。 それで証明になる筈だ」

「な、何故そこまで…」


こうも俺が簡単に判断を下す事が出来る理由は1つだ。


「1人の人生を狂わせたツケを払わせてやろうと思ってな? まぁ、気にするな」


それだけを告げた俺は後ろ手を振り、その場を去った。






『本当に良かったのですか? あれは一応―――魔王と呼ばれる存在―――』

「まぁ、あの魔王の事だ。 何が何でもアリスを説得するだろう、そこからが本番だ。 サラの人生を狂わせたアホ共をこれで、正式にぶっ殺せる」

『あ、艦長。 元々そのつもりでしたね?』

「え? なんの事やら」


口笛を吹きながら俺は上機嫌で家へと帰った。

さてさて、ここからどう話が転ぶのか…楽しみだ。


やる事は山積みだが、これも親愛なる乗組員の為だ。

快適なスローライフを送る為にも、乗組員を脅かす存在はこの世から抹消しなくては。


『艦長。 気付いていますか? いま、凄く悪い顔をしていますよ?』

「え? そうか? ふふふ…そんなわけ…」


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