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18話(72話)


 姉がお仕置き(嫌がらせ)を一通り終わらせると此方に振り向いた。

「それで、貴方は結界に何も干渉してないって本当なの?」

「何そのまるで僕が嘘を吐いている様に思っていそうな目は、僕は本当に何もしていないよ」

 姉は僕の言葉は大して聞いていない様で、今も僕の事を探るかの様に見ている。


「そんな事よりも妹に掛けてる魔術を解いてあげたら」

「魔術? そんな誰でも使えるようなモノなんかを、私の術式と一緒にしないで。私の術式はね……」

 姉が面倒くさい状態にはなったものの、狙い通り僕に疑いの目を向けては来なくなった。

 ただし代わりに侮蔑したような目で見て来るようになった。

 姉が話すのに夢中になっている間に妹に掛かっている術式を、姉には気付かれない様に解けるか試す。

 だが全く糸口になるモノが見えてこない。

 如何やら僕が使っている魔術とは根本的なところから違っているようだ。

 それでは解決する手段が見つからないので、今も長々と意味のない事を一人で話している姉に鳩尾をいれて気絶させる。


「お姉ちゃんに何してるの!?」

「っあ、やっぱり気絶させれば動ける様になるんだ」

「だからって普通突然何も言わずに殴って気絶させる!? しないでしょ! 貴方お姉ちゃんみたいに常識がないの」

「失礼なこんなのと同じにしないでよ」

 気絶した姉を指さしながら言い返す。


「全く心外だ僕は常識を理解した上でやっているんだ」

「それもそれで質が悪いと思うんだけど」

「そんな事よりも姉の方が言ってた術式って如何いうモノなの?」

「さあ? 私にもわかんないよ、術式を考えたのお姉ちゃんだもん」

「なんで知らないの、教えてもらったりしてないの」

「教えてもらおうとした事はあるけど、意味不明すぎて全く理解できなかったから……」

「あ~……なんかごめん、それは確かに知らなくても仕方ないね」

 教えてもらおうとして訳のわからない事を言われ理解できないさまが簡単に思い描けた。


 気絶した姉をてきとうにそこら辺に転がしてから椅子を二脚取り出し座り一旦落ち着く。

 お茶を取り出しコップに注いで妹に渡す。

 受け取った直後は何か入ってるんじゃないかと怪しんで飲もうとしなかったが決意を固めた様で一気に飲んだ。

 そして思っていたよりも熱かったのか苦しんでいた。

 水を注いで渡してあげるとそれを一気に飲みほした。

 如何やら少しは落ち着いたみたいでため息を吐いていた。

 そしてその目尻にはほんのり涙があった。


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