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15話(69話)


 私達が困り果ててから十分程経ってお互いに少しは冷静さが戻ってきた。

 冷静になったところで改めてこれからどうするか考える事にした。

 現状、私達だけでは家に帰れない。


 だからと言って誰かに姿を見せるのは嫌だ。

 よって姿を見られない様にした上であの男に術式を壊してもらうしかない。

 だが、あの男を誘導するのは正直に言って無謀だと思う。

 それに恐らくだけど正直に助けを求めても、助けてくれないような気がする。

 本当に如何しよう、既に手詰まりしている。


 私が悩んでいる横でお姉ちゃんは何か術式を描いていた。

「お姉ちゃん、何を描いてるの?」

「魔物が近寄って来ないようにしてるのよ……これで完成、一先ず安全な空間が確保できたわ」

 驚いた普段のお姉ちゃんなら関係ない術式を描いていても可笑しくないのに、珍しく今必要な術式を描くなんてお姉ちゃんも真剣なんだ、私も頑張らないと。

「それとね,この術式の凄いところはねこうするとアロマの香りがするのよ」

 お姉ちゃんが術式に少し手を加えるとアロマの香りが漂ってきた。

 ああ確かにいい香りだ……っでその機能っているの?

 お姉ちゃんが如何? 如何? と訊いてくるが呆れて何も言えなくなってしまった。

 見直してたのにやっぱりお姉ちゃんはいつでもどこでもお姉ちゃんだ。

 お姉ちゃんは無駄に尊敬した私に謝ってほしい、今すぐに。


 そんな事を考えていると突然体が動かなくなった。

 恐る恐るお姉ちゃんの方を向くとお姉ちゃんが満面の笑みを浮かべて何かの術式を発動している姿があった。

「あの~、お姉ちゃん? 動けないんだけどこれ止めてくれない?」

「嫌よ」

 予想外な事に嫌だと即答されてしまった。

「如何して!?」

「だって貴女がお姉ちゃんの話を無視してくるんだもの、だからこれくらいの事問題ないわよね」

「問題大ありだよ! それに無視してた訳じゃないよ」

「本当に?」

「本当だよ(ただお姉ちゃんへの不満を思ってっただけだよ)」

「そうよね、貴女がお姉ちゃんの事を無視するなんてないわよね」

 納得したようでよかった。


「お姉ちゃん、だからこの術式を……」

「そうよね、そうよね、だってお姉ちゃんは完璧だものね。そんなお姉ちゃんが嫌われるなんて事ありえないわよね。そうよ私が嫌われるなんて事何があってもないのよ、自信を持たなきゃ──」

 今お姉ちゃんの事が少し嫌いになりそうになってきた。

 そんな事よりこの術式解いてもらわないと。

「あの~、お姉ちゃん聞こえてる? この術式解いて」

「──そうよね、だって私は尊敬されるお姉ちゃんなんだもの、そんな尊敬されるお姉ちゃんが嫌われるなんて事なんてないの。だから──」

 お姉ちゃんは全く聞いていなかった。


 いい加減にその煩い口を塞ぎたくなってきた。

 まあ、体が動かないからできないんだけど。

 そしてまだお姉ちゃんは私は凄いと言い続けている。

 はぁ〜誰かこの姉如何にかして。


「おもしろい」「続きが気になる」

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