14話(68話)
???視点
私達は一族から追い出され路頭に迷っていた。
そんなある日お姉ちゃんが人を操り森の中に家を建てさせたと言ってきた。
誰にも見つからない様に家に近づきたくなくなる様に無意識に働きかける術式を完成させた。
それ以来誰も家に近づいて来なくて安全な拠点で敵に脅えずにのんびり暮らせるようになった。
そんなある日いつもみたいに家の中でひっそりと暮らしていると何者かが家に近づいてきた。
この家に近づきたくなくなる様に常にしている筈なのに、何故かそれがその者には効かないのだ。
「お姉ちゃん、如何しよう!?」
「落ち着きなさい、あの者は私達を探しに来たわけじゃなさそうよ。ひとまずは隠れましょ」
お姉ちゃんの指示に従い私達の存在に繋がる様な物は絶対に見つからない様に隠し、男が近づいて来るタイミングを見計らって家から離れる。
何とか男に気付かれずに術式の働かない位置まで離れられた。
「お姉ちゃん、これから如何するの?」
「あの男が家から離れてくれるのを祈るしかないわね」
「もし離れなかったら?」
「その時は諦めて他の拠点を探すわよ」
それは大変だ、折角この拠点にも慣れてきてゆっくり過ごせてたのに、あんな男一人のせいでそれができなくなるなんて絶対に嫌だ。
でもだからと言って私達には如何しようもない。
あの男は一目見ただけで分かる程に強い。
だがそれだけではない異質さも感じられるので絶対に関わりたくない。
だから男が早く何処かに行ってくれと願っていると、男が家から出てきた。
如何やら家に居座る気はないようなので安心した。
「よかったねお姉ちゃん、これでまた平和に暮らせるよ」
「そうね、でも今回みたいな事がないように術式を少し強力にしようかしら」
そんな話をしながら家に戻ろうとすると何故か家に近づけない。
あの術式は私達には効果がない様に調整してある筈なのに、何故か私達にも効いている。
如何しよう、このままじゃ家に帰れない。
「お姉ちゃん、如何しよう!?」
「困ったわね、今の男が何かしたのかしら? でも術式には触れない様、気付かれない様にしてある筈だからそんな事はないと思うし……」
如何しよう、お姉ちゃんもお手上げの様だ。
「そうだ、良い事を思いついたわ」
「それってどんな案なの」
正直良い予感はしない、寧ろ悪い予感しかしない。
「今来た男に私達が近づける様に術式を壊してもらうのよ」
やっぱりろくでもない案だった。
「それをしようと思ったら私達があの男に姿を見せないといけなくなるんだけどそれは如何するの?」
「如何しようかしら?」
全く考えていなかったようだ。
でも私達が近づけないんじゃ如何しようもないしあの男を頼るしかないのはわかる。
だけど、それでも、如何しても私達の姿を見せたくはない。
本当に如何しようか。
私達は困り果ててしまった。




