4話(58話)
アヴェリティアが話題を変えようと、ホワイトボードの様な物を取り出して話し始めた。
「私の事は良いんだよ私の事は、そんな事よりも次はどの種族に喧嘩を売るのか決めたのかい?」
「残りは龍精種、精霊種、幻精種の三つだったよね」
「それであってるよ、お勧めとしては龍精種かな」
アヴェリティアが頷いてボードに三つ書いた後、龍精種のところに○を書く。
何故龍精種がお勧めなのか理由を訊くとすぐに教えてくれた。
「精霊種は獣人種と違ってそれぞれの種族が助け合って暮らしているから、何処かの種族に手を出したら全てが敵にまわって面倒」
アヴェリティアはそう言って精霊種に×印を書き話を続ける。
「次に幻精種だけど、ここの種族はそもそも何所にいるのかわからないから見つけだすのに時間が掛かる」
アヴェリティアはそう言って今度は幻精種に×印を書き話を続ける。
「その点龍精種は種族同士で助け合って暮らしている訳でもないし、居場所についても大体の目星は付いてるから、探し出すのにそんなに時間はかからない筈だよ」
理由はわかったけど、如何するか。
結局は全部行かなければいけないんだから何所から言っても同じの様な気もするけど、アヴェリティアが折角勧めてくれたという思いもあるし、あえて別のとこに行きたいという天邪鬼な思いもあるし、さて如何したものか。
「それで、如何するか決まった?」
「決まらないからリコリスとルーにも如何したいか訊いてみるよ」
「あの二人を連れてくんだ」
「今のリコリスは僕がいなくなると如何なるかわからないし、ルーは自分だけ置いて行かれるなんて事は嫌がるだろうからね」
「それが建前じゃないなら優しいね」
「建前じゃなくて本音だよ……一応は」
「そっか、それよりあの子も一緒に連れてってくれないかな」
アヴェリティアはそう言いながら三人で楽しくお話している(一人筆談だけど)聖女を指さす。
「何で態々僕にそんな事を頼むの? アヴェリティアが今まで通り面倒見ればいいでしょ。拾ったなら最後まで面倒見なきゃ」
「まるで捨てられてたペットを勝手に拾ってきちゃった子供に注意する母親みたいなセリフだね……本来私が誰かに世話を焼く事には色々と問題があるんだよ、今回は相手が聖女だったから如何にかできたけど、流石にこれ以上続けるのは大変なんだよ、だから連れてってくれないかな」
「神様は大変だね。聖女の事は任せてよ、適当に面倒見とくから」
「それじゃあ頼んだよ、くれぐれも死なさないようにね」
わかってると言って適当に流したが、死なせないようにって言うって事は僕の事を信用してないような気がするけど、そんな僕に任せていいのかな?
まあ死んじゃったら死んじゃったで如何にかしてくれるでしょ。
それじゃあ三人に何所に行きたいか訊いて出発しなきゃ。
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