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6話(31話)


 五分程休憩を取って、神具探しを再開した。

 休憩する前にクリストフが言った通り、少し歩くと部屋のような空間に出た。

 部屋には壁画や装飾の施された柱、中央には祠のようなものがある。

「ここが目的の場所なの?」

「はい、そしてこの祠に神具が封印されているはずです」

 クリストフが祠の扉を開けて中を確認する。


 クリストフは何かを呟きながら祠の中に腕を入れて何かを探している。

「えーっと、おそらくこの辺に……ありました」

 そう言うのと同時にカチッと何かのスイッチが入ったような音がしたかと思うと天井から無機質な声が聞こえてきた。


『獣人種以外の存在を確認これより迎撃体制に移行します』


 言い終わると同時に部屋の入り口が閉まり、祠と一緒にクリストフが天井に空いた穴から地上へ向かって上がっていき天井が閉じた。

 そして、壁画が動き出し魔物が現れた。


「あらら、罠に嵌められたみたいだね」

「のんきに言ってる場合じゃないですよ! これからどうしますか!」

「取り敢えず、魔物を倒してここから出ようか」

 何時も通り触手の先端を剣にして魔物を切り裂いていく。

 リコリスは魔術で牽制しながら近づいてきた魔物を短刀で防ぎながら距離を取って戦っている。


 僕に近づいてきた魔物はあらかた片付いたので閉じてしまった入り口に傷を付け乍ら、二本目の触手を出してリコリスの援護をする。

 だけど入り口は特殊な措置がされているのかあまり傷が付かず、二本目の触手はリコリスが邪魔で自由に動かせない。

 やっぱりこういう時に他の人がいると面倒事が増えるから一人の方が気楽に感じるけど、リコリスはまだ必要だから切り捨てられない。


「リコリス、もう少しで入り口が開くからそれまで頑張って」

 リコリスは戦いに集中しているからか余裕がないからか返事がない。

 リコリスの援護をしながら、入り口を三十回ほど攻撃してやっとリコリスが通れるくらいの穴が開いた。

「退路を確保できたから一旦引くよ」

 リコリスはその言葉を聞いてすぐに魔物と距離を取り、入り口に走り出した。


 リコリスが外に避難したのを確認してから二本の触手を部屋の中で無造作に動かして残っていた魔物を全て切り裂いた。

 ついでに数分後に崩落する壁や柱等も壊す。

「ここももうすぐ崩落するから掴まって」

 リコリスが掴んだ瞬間に抱き寄せて来た道を一気に駆け抜ける。


 道の途中にある罠は全て無視して発動しても捕まらない速度で通り過ぎて行く。

 井戸の外に出て少しすると崩落が起こり、少し離れた場所の地面が崩落の影響で大きな穴ができていた。


 別にここら一帯の地形が変わったりしても僕には影響ないから崩落程度は気にならない。

 それよりもクリストフを探し出してこの借りを返さないと気がすまない。


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