22話
警備が消えたのを確認して、舞が居ると思しき部屋に向かうことにした。
先程までの轟音が止んだのが気になったのか、部屋の中からこっそりと此方を窺っている者もいるが、全滅させると計画が崩れてしまうので無視して向かう。
部屋に着くと結界が張られていた。
だが、ステータスが高い為、結界に拳を突き出しただけで結界に穴が開いた。
結界は一か所穴が開くと、それをきっかけに全体にひびが入り、消え去った。
結界が消えたのを確認して部屋に入ると、結界が簡単に消されたせいか、酷く怯えた女と、それを守るように僕との間に警備が五人いた。
女の名前を見てみると舞ではなかった。
如何やらこの女は、舞の後継の聖女らしい。
舞ではないのなら大して興味も無いから、無視して次の部屋に行こうと考えていたが、それに気づかなかった警備が襲い掛かって来たので、スキル形状変化で腕を剣に変え首を切り落とした。
男の首が転がり落ち聖女の方へ行くと聖女は声にならない悲鳴を上げると気絶してしまった。
聖女の足元に水溜りができていたが興味が無いので見なかったことにした。
他の警備は襲い掛かってきた男があっさりと殺されるのを見て、恐怖からか僕が部屋を出て行くまでその場に立ち尽くしていた。
この部屋は目的の部屋じゃなかったので残りの候補は二部屋。
次は警備がいないが近い方の部屋に向かうことにした。
次の目的の部屋に着くまでに、警備に襲われるかとも思ったが、最初に半数以上を消し去ったからか、残った警備は身を隠し期を窺っていた。
マップがあるので警備のいる位置は分かるから殺すことは簡単だけど今回の目的は違うので見逃してあげた。
二つ目の部屋に着くと、先の部屋と同じ様に結界が張られていたが、同じように拳を突き出し結界を破壊した。
部屋を開けようとすると鍵がかかっていたが扉を壊し中に入ると、中にいたのは舞一人だった。
この部屋の窓は少ししか開かないようになっており、如何やら舞はこの部屋に軟禁されていたようだ。
舞は僕を見ると一瞬驚いた顔をした後、全てを諦めたかのような顔をした。
如何やら姿を変えていたので僕だとは気が付いていないようだ。
むしろ、僕に殺されると思って諦めてしまったみたいだ。
舞は椅子に腰かけたまま問いかけてきた。
「貴方は私をどうしますか」
突然の問い掛けだったので帰す言葉も思い浮かばなかった。
それを悟られない様にする為に、無言で舞に近づく。
普通の人なら今の僕が近づいてきたら恐怖を感じたりするものだが、舞は諦めてしまったからか、舞は表情を変えず落ち着いていた。
悲鳴を上げられなかったのでそのまま舞を御姫様抱っこして舞に一言告げた。
「貴様を連れ出しに来た」
舞はそれを聞くと、また驚いた顔をして、それから微笑を浮かべた。
舞は何か言ったような気がしたが上手く聞き取れなかった。
聞き返す気にもならなかったので部屋に風穴を開けそこから舞を抱えたまま外に飛び立ち城から離れることにした。
離れる際に残りの候補の部屋に魔術を数発撃ちこんでおいた。




