【付録】後学のために
にゃにゃ子さんが入院した次の週の月曜日。
夫くんの会社で。
「B子さん、先週は迷惑かけてしまって悪かった」
「いえ、気にしないでください。
それより奥さん大丈夫ですか?」
「うん、手術は無事に終わったし命に関わる病気ではなかったから。週末には退院出来る」
「それは良かったですね」
それにしても…
顔色悪いな、○○さん
「こんな時になんですけど…」
「なに?」
「○○さんはどうして奥さんと結婚しようと思ったの?」
「え?」
「あ、いや、男の人の結婚の決意の決め手は何なのかなと。
後学のために聞いてみたいなと思って」
「…決意とかそんな大げさなことはなかったな。なんとなくの流れで」
「流れ…?」
「うん…流れ、もしくは成り行き」
ふうん、成り行きねぇ…
成り行きで結婚した人が奥さんの入院三日目でそんなにげっそりちゃうんだ…
人相変わっちゃってるの自分ではわかって無いのかな?
…○○さん、人の質問にはぐらかして答えたり嘘をつくような人じゃないから本人はほんとにそう思ってるんでしょうけど…
…
自分の気持ちが分からない系…
こういう人って地味に面倒くさそう。
ハハ。
「やっぱナシだわ…」
「え、何?」
「いえ…何でもありません。
代われる仕事は代わりますんで、当分早く返ってください」
「ありがとうB子さん。そうさせてもらう」
そうだよみゆきさん、次行きな、次!
もしくは仕事に生きな!
出世は女の本懐だからねっ。




