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出会いー新月ー
ねぇ…
あたしたちはなんだったの…?
ねぇ…教えてよ…。
季節は夏から秋に変わる頃、夕暮れにわたしはいつもの道を歩いていた。
毎日毎日ある人の事を考え続けながら…
未央は至って普通の女子高生。
特に目立っているわけでもなく、勉強ができるわけでもない普通のただの女子高生。
そんな未央が彼に出会ったのは中学生の頃。
未央と彼は一緒のクラスだったが会話などをするような間柄ではなかった。
中3になり、他のみんなが受験モードになってきた頃、わたしたちの歯車が動き出した…
未央にはたくさんの悩みや秘密があった。
家庭、学校…そして自分。
誰にもうちとけられなくて未央はずっと苦しんでいた。
誰かに助けて欲しかった…。
でもそんなことが出来なかった未央は何度もリストカットを繰り返していた。
「全部私が悪いんだ…私がいたから…」
毎日毎日未央はただ今ある世界と自分を憎み続けていた。
そんな時、彼が現れたんだ…