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コタツと魔王とミカンが繰り広げるTRPG  作者: 鴉野 兄貴
メンバーがTRPGリプレイ小説を書きだすと卓の雰囲気が最悪になる件

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美形ライバルキャラは難しい

「ちなみにこのゲームのドラゴンってモンスターレートどれくらいなの」「即死」「即死」「即死ですね」


 加えて複数の高位魔法を使い、さらに寝ない毒病気無効。炎無効。

飛行能力に加えて特殊能力のブレス攻撃は残りHPの半分の固定ダメージである。


「明日の更新どうするのよ。書いちゃったわよ」「ど、どどうしよう」「これは困りましたね」


 困ったのは我々だ。

三人のディーヌスレイトに詰め寄られて困るGM。

不穏なコタツ。そして現場ではやっぱり地獄。



「どうして病院にレッドドラゴンが舞い降りるのですか?! 神よ。アナタはどこまで我が領民を苛めれば気が済むのですか!」


 姫は本来GM様管理のNPCだがこれくらい言いたくなる。

「姫、それどころでは」「早く避難を」「ああっ?! せっかく病院を建てたのに!」


 投降した傭兵たちが叫ぶ。

「旦那方! ここは俺たちに任せて!」「命を救ってくれたミザリィ姉御のためなら!」「ヒサシ! サラマンダー! 姉御を任せた!」

涙ぐましい抗いだが人間ごときがレッドドラゴンに勝てる余地などない。あったらこの世界はもっと発展している。



「これは困ったな」


 きりっとした表情で立ち上がる若い男。

その頸椎は見事に折れてぷらんぷらんしているのだが身体だけは直立。

「ここは敵味方なしだ。いくぞ三人とも。そして姫君」


「なんで生きている」「あれ? お前前回のシナリオで止めさしたような」「ど、どうしてあなたがここに」「愛の力です。侯爵夫人。幼馴染を守るためなら地獄の底からでも蘇りましょう」


 とりあえずレッドドラゴンに対抗するためにマスターが急遽導入したテコ入れなので無理がありすぎた。


「あとは任せ……グボアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


 三人と姫君と村人と傭兵たちは無事に病院村を後にした。

尊い犠牲よ。私たちはお前のことを決して忘れないだろう。


「ふははは。また会ったな冒険者たちよ」「なぜ生きている」「黒焦げだし」


 GMサイドでは美形ライバル。

PCサイドでは三枚目半のギャグキャラ。

こうなってしまうことはまれによくある。

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