第44話 最終決戦2
燃は地面を思い切り蹴飛ばした。
床にひびが入り、燃が消えたようになる。
シンはかがんで後ろからの燃の蹴りを避け、燃の軸足を蹴り飛ばした。
燃は思わず転びそうになるが、何とか手をついた。
だがその時にはもうシンの手は燃の腹部に当たっていた。
燃は数メートル吹き飛ばされ、燃は吹き飛ばされながらもシンに向かって衝撃波を放った。
シンはその衝撃波をサイドステップで避けた。
「燃!!」
達也が心配して声をあげた。
「げほっ、ごほっ・・・達也・・・お前は俺の心配なんかしてないで・・・げほっ・・・自分の使命を果たせ・・・」
燃は血を吐きながら言った。
「あ・・・ああ。」
達也は再び機械と向き合った。
「ははははは!!全然駄目じゃあないか!!エネルギーの使い手!!よわい!弱すぎる!!」
シンは楽しそうにそう言った。
「そんなんじゃ、大切なものを失うよ?」
シンはそう言って壁にあったボタンを押した。
いきなり警報が鳴り出した。
「な・・・何だ?」
燃は辺りを見回した。
「ミサイルを後5分で発射するんだよ。君たちの町にね。」
「なっ!?」
燃は焦った。
「もちろん君たちの町だけじゃない。1秒ごとに10本発射される。」
シンは得意げに話している。
「何でそんなこと!」
「当たり前だろう。俺は俺の目的を果たそうとしているだけだ。そして邪魔するやつは・・・殺す!」
シンはそう言ってナイフを達也に向かって投げた。
燃は地面を蹴り、それを叩き落とした。
だが燃の目の前には剣を構えたシンが居た。
「もちろん君もね。」
そう言ってシンは剣を横凪に振るった。
燃は気を腕に纏いそれを防いだ。
「ははっ!」
シンはもう一つの剣を抜き、燃の逆サイドから横凪に振るった。
燃はもう一つの腕にエネルギーを纏い、それを防いだ。
シンは一旦後ろに下がった。
「・・・・・・もう躊躇ってられないな・・・・・・」
燃は両手を合わせた。
燃の周りに黒いオーラがまとわりつき、同時に燃の腕の皮膚はあちこち破れた。
「くっ・・・」
燃は苦痛の声をあげた。
「それか・・・」
シンが真面目な顔になった。