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第25話 異変

辺りが夕日色に染まり太陽が沈みかけた頃、燃と正吾はゲームセンターから出て公園のベンチにいた。

「なあ、燃。」

「何だ?」

「昔よく、お前とこの公園で遊んだよなあ。懐かしいなあ・・・」

「?ああ・・・・・・・」

燃は不審に思いながらも答えた。

「今日は付き合ってくれてありがとな。本当に感謝してる。」

「お前、どうしたんだよ!今日のお前すごくおかしいぞ!?」

燃はついに耐え切れなくなって聞いた。

本来の正吾はもっと悪戯好きで明るいはずなのだ。

「何かあったのか?何か俺に協力できることがあったら言っていいぞ。」

「・・・・・・本当か?」

正吾はつらそうな顔をした。

「ああ。」

燃は即答した。

「じゃあ・・・・・・・・・・俺を殺してくれ。」

「・・・・・・は?」

燃は意味が分からなかった。

「俺は改造されたんだ・・・」

「お・・・おい、ちょっと待ってくれよ・・・冗談ならやめてくれよ。」

燃はかなり動揺している。

「冗談じゃない!!」

正吾が声を荒げた。

「・・・・・・誰に改造された?」

燃は静かに言った。

「確かシンとか言ってた。」

「よし分かった。ちょっとそいつを倒してくる。待ってろ。」

燃はベンチから立った。

「待て。その前にやることがある。」

そう言って正吾はナイフの柄を燃に向けた。

「そんなことしなくても大丈夫だ。俺がを解消法を見つけてきてやる。」

「違う!」

正吾は首を激しく振った。

「何がだよ!?俺が解消法を見つけてくれば良いじゃないか!!」

「もう時間が無いんだ。あの太陽が西に沈むまでに俺は死なないとお前に襲い掛かる・・・

でも、自分で死ぬ勇気は無い!だからお前に頼んでるんだ!頼む!」

正吾は頭を下げた。

太陽はもう、今にも沈みそうだった。

「そんなこと無理に決まってるだろ!お前は俺の親友だろ!?親友を殺せるはずが無い!!」

燃は叫んだ。

「親友だからこそ!親友だからこそ・・・頼む!俺の親友として、エネルギーの使い手として・・・頼むよ・・・」

燃は何故エネルギーの使い手のことを知っているのか疑問に思ったが、今はそんなことをいっている場合ではなかった。

「くっ・・・くそ・・・何で・・・何でこんな事ばかり・・・」

燃はベンチに倒れるように座った。

「なあ・・・燃。・・・俺はお前を殺すよりも、お前に殺される方がずっと幸せだ・・・だから、頼む!」

正吾はさらに頼み込んだ。

「・・・・・・分かった。」

燃はナイフの柄を取った。

「サン・・・」

正吾は幸せそうな表情から苦痛の表情に変わった。

「ぐあああああああああああ!!」

正吾は叫び声を上げた。

「正吾!」

「燃・・・・・・早く・・・こ・・・ろ・・・」

正吾の体はどんどん変化していき、熊みたいな生き物になった。

「正吾・・・」

燃はつらそうな顔になった。

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