第24話 幼馴染
「ジリリリリリリリリリリリリリリッ」
燃は布団から手だけを出して時計を止めた。
ふと時計を見ると11時を回っていた。
「あ・・・遅刻だ・・・」
燃はたいして焦らなかった。最近ハードだったせいか、疲れているようだ。
「今日は休むか・・・」
燃は学校を休むことに決心すると先生に連絡をつけた。
燃が電話を切るとすぐに電話がなった。
「・・・もしもし?」
燃は面倒くさそうに電話に出た。
「もしもし、燃か?」
電話をかけてきたのは燃の幼馴染でもあり悪友でもある、高橋正吾という人物であった。
「そうだ。久しぶりだなあ。何か用か?」
正吾と燃は中学までは同じ学校だったのだが、高校でお互い違う学校にいったのだ。
「ああ・・・ちょっとな・・・」
正吾は何故か暗かった。
「?どうした?お前らしくないぞ?」
不審に思った燃は心配して聞いてみた。
「あ・・・いや、何でもないんだ。それよりも久々にゲーセン行こうぜ。」
「・・・・・・まあ、いいけど・・・」
燃は元々ずる休みするつもりだったので、すぐに了承した。
「OK。じゃあ、すぐに行くよ。」
「分かった。」
それから20分後、正吾が到着した。
「よう。久しぶり。」
正吾は走って来たらしく息を切らしていた。
「おう・・・何もそんなに急いでこなくても・・・」
「まあまあ、いいじゃないか。」
「・・・まあなあ・・・」
二人は10分ほどそこで話し、ゲームセンターに向かった。
「そういや、お前学校は?」
正吾はゲームをやりながら聞いてきた。
「ん〜・・・休んだ。」
燃もゲームをやりながら答えた。
「お前・・・ずる休みじゃん。」
正吾は呆れた風に言った。
「だって行きたくなかったから。」
「お前・・・本当に変わんねえなあ・・・」
正吾は懐かしむように言った。
「そういうお前だってずる休みじゃないか!!」
燃は言い返した。
「・・・今日は特別だからな・・・」
正吾は寂しそうな顔で言った。
「・・・・・・」
燃はゲームをやっている正吾の顔を見ていた。
「ドヒュッ」
「ギャー」
いつの間にか燃のキャラクターが死んでいた。
「あー!!しまった!!」
燃は頭を抱えた。