二重人格だった私。
私は、二重人格だ。
その事に気付いた時には、自分を人に見せないようにしていた…。
私が、二重人格になったのは、中1の時に始まったイジメが、きっかけだ。
私は、何もしていないのに…
親にも、先生にも、相談できなかった…。
苦しくて、辛かった。
そう思い始めてから、ときどき記憶が無くなっていた。
意識が戻り、目を開けると、私をイジメていた子達が決まって泣いていた。
それに、私の手には、いつも血が付いていた。
中2の頃は、イジメがヒートアップしていた…。
掃除時間に窓を拭いていると、後から背中を強く押され、二階からまっ逆さまの状態で落ちた。
あぁ…私、死ぬのかな…?
そう想い目を瞑ると、意識が飛んだ。
そして、ふわりと体が動き、傷一つない状態で着地をしていた。
その後、みんなに【化け物】とか【怪物】だとか言ってイジメられた。
でも、そんなの気にしない。
落ちているとき、声がしたんだ!!
頭に直接、響く様な声が…
《私は、あなたで。あなたは、私。怖がらなくて良いよ。私が、あなたを守るから》
だから、私は、【私】に頼ることにした。
学校にいる間だけでも、心に鍵を掛けた。
中3に成ってからは、イジメという生ぬるいモノじゃ無くなった。
私は、何十回も殺されそうになった。
でも、【私】のおかげで、回避できている。
冬になると、受験シーズンだから、イジメはおさまっていた。
私も、受験に向けて県立図書館で勉強していた。
その時、彼と出会った
彼は、優しく、勉強も教えてくれた。
そんな彼にだんだんと惹かれていった。
受験は、終わり私は、無事志望校に合格した。
彼も、同じ学校に合格した。
これからも、一緒に居れるなっと思った。
けど、また、イジメられるのかな…と思うと学校に行きたくなくなった。
とうとう、卒業式!!
ようやく、イジメられなくなると心の中で喜んでいたら、此処にいるはずもない彼がいた。
あぁ…彼も、私を嫌いだったんだ…
サヨナラ…私の初恋…
そう思っていたら、私をイジメていた子達が、近いてきた
こんな日に…しかも、彼の前で…私をイジメるの…?
そう身を構えると、イジメていた子達が、一斉に謝ってきた。
「今まで本当にごめんなさい!!」
最初は、からかっているだけだと思った。
けど、皆が真剣な顔つきをしていたので、反省していることがわかった。
【私】たちは、イジメていた子達を赦した。
だって、彼が解決してくれたから。
その時、【私】が、私に話し掛けてきた。
《もう大丈夫そうだね。だから、次はあなたが頑張る番よ。あら、もうサヨナラのようね…。じゃあね…私》
サヨナラ、私。そして、おかえり。
頼ってばっかしの私。
だけど…背中を押してくれた【私】の想いに応えるために、彼に想いを伝える。
「あ、あのっ!!斎藤君っ。私、斎藤君のことが…」
Fine
斎藤君は、主人公の言う【彼】
斎藤君が主人公をイジメていた子達を説教して解決!!
実は、斎藤君は、主人公のことが前から好きで、助けようとしていたのです!!
イヤ~斎藤君は良い人ですね!!