1日目 夜 首都防衛2 ~Capital Defense 2~
ステルス爆撃機が飛来。洋介は2度目にして実戦というものを思い知らされることになる・・・・・
1810時 東京上空
≪こちらAWACS、全機に告ぐ。たった今こちらで敵を捉えた。レーダーには30機ほどの戦闘機、反応は微弱だがステルス爆撃機であろうものも映っている。各機、戦闘に備えよ。会敵まであと5分≫
≪こちらアレクト1。さて、こちらも気ィ抜いてないでいこう。作戦の確認をもう一度行うぞ。空軍は主にステルス爆撃機の攻撃を行い、生徒達はその周りを飛ぶ上空の戦闘機を撃ち墜としてくれ。以上だ≫
ついに・・・・・始まるのか・・・・・!
1815時 東京上空
ステルス爆撃機が遂に飛来してきた。かなり巨大で、東京ドームを遥かに上回る大きさだ。見た目はエイのような形をしている。対空兵器はかなり多く、これだけで1つのミサイル基地になれるレベルだ。見たところ、SAM(Surface-to-Air Missileの略。地対空ミサイルの意)の発射口は20個。対空機銃はざっと8つってとこか。どこにそんなにミサイルをしまうスペースがあるのだと不思議に思ったが、その考えをかき消すように大きく電子音が鳴った。
ビービービービービービービービービー
ミサイルアラートだ。AWACSが叫ぶ。全ての機体が散開した。
≪ミサイル、ブレイク!あのデカイのだ!≫
≪すっげぇ数が来てンぞぉ!10発以上は確実にある!!≫
≪口より手を動かせ喰われるぞ!!≫
≪まとめて全部撃ち墜とす気か!?≫
無線に多数の友軍の声が入り混じる。まずはかわさなければ。ミサイルの発射角度に対し直角を維持するように旋回する洋介。まだ・・・まだ引き寄せろ・・・・・4km・・・・・3km・・・・・2km!
≪ここだ!≫
ミサイルとの距離が2kmを切ったところで洋介はチャフ(レーダー誘導ミサイルを回避するために使用する金属片。乱反射して目標を見失わせる)を撒きながらラプターに急旋回をかけた。突然機動が鋭くなったため、ミサイルはターゲットをロストした。直後、イアフォンから悲しい無線が聞こえた。警告音が裏から聞こえる。
≪Warning...こちらアヌビス3やられた!Warning...脱出する!・・・ク、クソッ、Warning...脱出できネェレバーがいかれてやがる!≫
男でも情けないと思うような泣き出しそうな声で報告する友軍機。聞いてて辛い。なにもできないなんて・・・!しかしすぐしてとんでもない光景を目の当たりにしてしまった。黒煙を吐くアヌビス3の後ろから1機の赤いSu-47が近づいてくる。トドメをさすつもりだ。助けたいが、この距離じゃ・・・間に合わない!
≪アヌビス1より3へ!6時に敵機!≫という無線が聞こえた瞬間、敵機が発砲した。2秒間の発射。
キャノピーを直撃し、血で真っ赤に染まる。間に合わなかった。
≪がああああああああああああああああああああああああああ!ザーーーーーーーーーーッ≫
≪アヌビス3・・・・・・・!あの野郎!!≫
≪待て、落ち着くんだアヌビス1!長年飛んできた俺には分かる、今のあの機体を見ていたが相当の腕だ!!君まで撃墜されてしまうぞ!!!≫
日村中尉が警告する。だがそれを無視したアヌビス1はあのSu-47の真正面から攻撃を仕掛けようとする。ヘッドオンだ。
≪死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!≫
1秒にも満たない1連射をする2機。そして高速ですれ違った。爆発したのは・・・・・アヌビス1だった。機体から黒煙が出始める。キャノピーにも当たったらしく、バリバリに割れている。一方Su-47は全くの無傷だ。
≪がっ・・・・・・・・・・≫
≪おい大丈夫か!?≫
日村中尉が心配そうに声をかける。
≪・・・・・・・・・・・・≫
返事が来ない。恐らく先程の攻撃で機関砲弾をまともに喰らってしまったのだろう。数秒してアヌビス1の機体は再度爆発した。
≪クソ・・・・・全機に告ぐ。今後今のような身勝手なまねはするな。死にたくないならな≫
返事をする者はいなかった。
≪こちらAWACS、辛いだろうが攻撃を再開してくれ≫
無線はいまだ沈黙を貫いていた。




