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1日目正午 戦士たちの昼食 ~Lunch of Soldiers~

初の実戦を終え、帰ってきたペルセウス隊。しかし茜は洋介に、今日のスクランブルに対して不満を持っていた・・・

1205時 食堂


 食堂は生徒たちでいっぱいだった。ほとんどが普通科の生徒ではあるが。そこへ洋介、章吾、茜の三人が食堂へ入ってきた。たくさんの生徒たちが3人に視線を向けた。初出撃して、見事全機撃墜してきた英雄たちを見て、生徒たちは驚きの声を上げる。

「すっげぇあれがペルセウス中隊だってよ」

「初めてなのに無傷で見事全機撃墜なんてかっこいいなぁ!」

「見てよあの子、隊長だって!結構イケてるじゃん!!」

「はは・・・どうも」

 まぁ、けど実際俺が撃墜したのはTu-952機。自慢はできない・・・。横を見ると、章吾が軽く妬いている。

「いいよなお前はモテてさ。お前なんて撃墜したの結局爆撃機だけだろ。ざっけんな!俺は戦闘機だぜせ・ん・と・う・き!!お~いみなさ~ん僕は戦闘機を撃墜したんですよ~あいつは爆撃機しか墜とさなかったんですよ~!!!」

 章吾が実際の戦闘の概要を暴露し始めた。瞬間、洋介は凍りついた。

(あのバカ黙っててくれよそれくらい!それじゃ俺がヘタレ隊長にみえるじゃねーか!!)

 しかし食堂内の生徒たちの反応は冷ややかだった。生徒たちは小声で、

「なにあいつ、キッモォ~」

「モテないからってあーいう風に言うのはちょっとねぇ」

「おい、誰かあいつちょっと呼んで来い。自分で正しいと思ったことをした隊長がかわいそうだ」

 章吾もようやく自分のしたことに対する重大さにようやく気づいたらしい。章吾は、「す、すいません!!!」と半泣き顔で叫び、猛ダッシュで食堂を出た。まったく、あいつホント馬鹿だな。

「章吾君も反省するでしょ。さ、食べようご飯!」

「あ、あぁ」

 洋介と茜は昼食をとりに、食べ物をとる場所へと向かった。この高校では、なぜかバイキング形式になっている。食事のパターンを作らずにストレスを感じさせないためだろうか。そういえば茜と2人で食べるのは初めてだ。ヤバイ、話す話題あるかな・・・。ま、今日のスクランブルのことについて話すとするか。洋介はトレイをとり、今日の昼食を選び出した。

 2人がテーブルにつくと、茜は食べようと思った洋介に待ったをかけた。

「ん、なんだよ?」

「今日のスクランブルの話なんだけど・・・」

「・・・・・それが?」

「あのとき洋介君は言ったよね、≪2人は戦闘機をやってくれ。俺は爆撃機をやる!≫って。何でそうしたの?」

「え?」

「隊長なんだもん。せっかくだから自分で墜としにいけばよかったじゃん。もしかしてだけど・・・」

 彼女は一呼吸置いて言った。

「怖かったの?」

「・・・いや?」

「普通の隊長なら、僚機の安全を考えて君が戦闘機を墜として僚機に爆撃機を任せるはずだよ。けど何であの時はそうしなかったの?仲間のことを本当に思っているなら、そういうことは絶対しないはずだよ」

 洋介はしばらく考え、こう答えた。

「あのときは初の実戦だった。俺は撃墜することよりも、『経験すること』に重点を置いていたんだ。だから、戦闘機は味方に譲って、俺はターゲットである爆撃機を墜とそうと思ったんだ。その方が確実だしな」

 俺はそう淡々と言った。けど、茜から返事が来ない。どうした・・・?

「『そのほうが確実』?ふざけないでよ!!」

 バンッと茜が机を叩き、立ち上がった。

「君はあたしたちの事を信用してないの!あたし達がまともに敵機なんざ墜とせないとでも思ったの!!」

 そう言われた洋介は反論せざるを得なかった。信用してるに・・・・・決まってんだろっ!

「信用してないならお前らに戦闘機なんか撃墜させてない!!」

 しばらく黙る2人。食堂内の全生徒が2人に目を向けている。十数秒してようやく茜が口を開いた。

「・・・・・もういい。食べよ」

 茜がそういって昼食を食べ始めた。気まずい空気が2人の周りを占領していた。

(・・・くそっ。怒らせてしまった・・・・・) 

 

 

 



  


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