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…LIFE:WAR…  作者: OGRE
2/4

白い女帝と黒き王

戦時休暇とはいいものだ…いくら過酷な運命をたどっていても高校生…普通の暮らしをしたいはずだ…

 天那の体に変化が出始めた…しかし…皇太や総一郎には相談しなかった…確かに年頃なのでいろいろある…皇太のように目に見てとれるような場所の変化では無かったのだ

「天那…どうした?」

「う…うん…なんでもないよ…気にしないでいいよ」

「それならいいが…」

 皇太は第二形態への移行時期が近づき神経質になっているらしい…天那も必死で隠しているが体に変化が出始めているのだ…

「天那!早くしないと置いてくぞ!」

「待って!」

 いつもどおり余裕を持って家を出る二人…皇太の右腕はナノマシンとの結合が上手くいき完全に復活した…そしてナノマシンの識別には記号が用いられておりそれは何億何十万の羅列によって決まるため…模様が腕に出来る…

「皇…その刺青どうするの?」

「…成るようになる…そうとしか言えないな…」

「そう…」

 大きくカーブして林道を抜け木のアーチを何回も抜ける…そんな道を進み校門に入った…そろそろ夏休み…皇太がサイボーグに攻撃を受けてからだいたい一カ月と半分くらい…完全に馴染んだナノマシン…総一郎の組む特殊訓練も毎日こなす…そんな多忙な皇太だがいつも楽しみは天那が喜ぶ顔を見るときだ…

「ほら…今日は俺に預けたまま忘れるなよ…」

「ありがとう…」

 この笑顔がだんだんと最初の彼からは思わせない明るさを持ち始めた…そして最初の関門…現生徒会の先輩たちが目を付けてくるは間違いない…

「夜井…どうしたんだよ…その刺青…音羽まで…」

「あっ…似合います?」

「…皇…校則気にしてないでしょう…」

 華麗にかわし校舎内へ…第二関門…事務員…

「おはようございます!」

「おはよう!」

 何故かすんなり通過…実は事務室は下駄箱の左側…最終関門…担任…

「夜井!何だそれは!いや…なんでそんなことしている?」

「これは薬の副作用です…そんな事を言えば左右の色の違う目も不思議ではないですか?」

「…ならいいが…それから後から生徒指導室に来てくれ…けして悪い用事ではないから安心してくれ…」

「解りました…」

 屁理屈をコネなんとか許可が下りた…天那が生徒に声をかけられたことが気になったが昼放課に生徒指導室に向った…

「よし…夜井…折り入って話がある…生徒会長をやってくれないか?」

「なぜ?基本的に一年は参加はできないはずでは…?」

「それがな…今年の二年はかなり荒れていてな…」

 ひとしきり二年と一年の説明をすると黙り再び同じことを聞いてきた…

「で…どうだ夜井…会長やらないか?」

「人選は?」

「任せる…」

 その言葉を聞くと皇太がすぐに了承した…何やら思惑があるようだ…

「では引き受けさせていただきます…」

「わかった…今日の5・6限を使って新任あいさつだからメンバーを集めておけよ…」

 皇太の思惑…それはEDENの洗い出し…生徒会の仕事と立場を利用してカメラや盗聴器を利用して見つけ出すのだ…校長の指名を受けた新任生徒会のメンバーが壇上に上がりパイプ椅にきれいに座った…メンバーはもちろん…

 会長…夜井皇太…

 副会長…音羽天那…

 経理…レイ・サモン…

 広報…今井誠司…

 書記…真田光…

 と…みなMINDSのメンバーだ…皇太の新任あいさつも手短に終わりその場で解散した…

「皇太…遂に生徒会かよ…俺らも出世したな…レイ…」

「あぁ…隊長のおかげで俺の株も上がったしな!やっぱり最高だぜ隊長…!」

「私は気に入らん…なぜ…この何を考えているか解らないような奴が上司でしかも会長なのだ…」

「まぁまぁ…光ちゃん…あたしはなんで副会長かよくわかんないけど…いい事にするよ…皇の選択だし…」

 人選も決まり皇太の作戦を伝え全ての教室に監視カメラと盗聴器のセットを終えレイと光は基地の自室へ…誠司は高校の寮に…天那と皇太はバイクに乗って帰宅…

「皇…今週の土曜あいてる?」

「空いてるぜ…どうかしたのか?」

「じゃ…夏祭り行かない?」

「わかった…行こう…」

 帰宅し天那の機嫌が妙にいい事に気が着いた紫神と総一郎…皇太の顔で解った…どこかに出かけるらしい事が…

「紫神ちゃん…お兄ちゃんもやるわね…貴方はどうなの?」

「興味無い…私は…今が一番いい…」

 次の日の夜…総一郎が天那の浴衣を出してきた…祭りが近くなるごとにテンションが上がる天那…前日の今日はかなり機嫌が良い…

「良いわね…やっぱり天那ちゃんはお母さんよりも綺麗になったわね…」

「どういうことですか?おじさま…」

「貴方のお母さんは大学時代の友達なの…だから貴方のお母さんのことはよく知っているわ…こんなに綺麗に育って天国の麗那も喜んでいるでしょう…」

「ありがとうございます…」

 天那はそのまま皇太の部屋に浴衣を見せるために行った…皇太は訓練の後なのか疲れているようだ…うたたねしている…綺麗に片付いた机の上には日記が置いてある…

「…皇の日記…五歳から書いてるみたいね…ちょっとよんじゃお…」

 十一年前…お父さんもお母さんも遠い所に行ってしまった…紫神と二人…聖堂での暮らしは退屈…


 八年前…EDENとかいう人たちが僕らを引き取りに来た…その人たちは僕らを『家族』と言った…これからは安心して暮らせそうだ…


 五年前…俺たちは所詮はモルモットでしかない…こんなことはもうたくさんだ…でも逃げ出す力はない…チャンスを待とう…


 三年前…MINDSとかいう組織の急襲で俺たちはなんとか逃げ出した…外の世界は『あそこ』よりは幾分いいが地獄なのには変わりない…でも…あの人は信じてもいいかもしれない…あの人は…


 二年前…親父のおかげで俺は公立高校に入学が決定した…一年早いが行くのは来年からだからいいだろ…本当にうれしい…今日…天那と言う子が家に来た…


 一年前…中学卒業…細胞の覚醒はまだ始まらない…最近天那がよくからんでくる…どうしてだろう…


 半年前…覚醒がはじまった…活発ではないが体表に鱗が出始めた…天那は俺の事をどんなふうに思っているのだろう…最近可愛くなってきた…


 昨日…天那は俺の事をどう思っているのだろう…恋人?…俺はそれ以上がいいな…天那にも覚醒の兆候が出て来ているようだそっとしておこう…


 今日…天那はなんであんな風に明るく出来るのだろう…俺にはまねできない…今思えば…彼女のおかげで俺はたくさんの仲間や友達を作れた…どんなお礼をしようか…こんなことは言えないな…


 日記を読み終わり何かうれしいのやら恥ずかしいのやらで日記を手放すのを忘れていた…その時…皇太が起きたしまった…

「…天那?何してんだよ…」

「起きなさい!」

 とっさに日記で叩いてしまったが顔はにやけて真っ赤になってしまった…

「で…どう?浴衣!」

「似合ってるとおもうぜ…」

「姉上…兄上にそんなこと聞いてもダメですよ…女の子の服や物に関して疎いから…」

「…まっいいか…もう夜十時か…今日は寝よう!お休み!」

 頬にキスをし自室に逃げ込む天那を呆然と見ている皇太…クスクス笑いながら立ち去る紫神…

「兄上…クスクス…」

「何なんだ…あいつ等…」


 …夏祭り当日…

 総一郎は街の理事会にも席を置いているためそちらに参加しなくてはいけない…紫神は友達と行くらしいため俺と天那は二人だ…

「すごいね…まだ朝八時なのにこんなに出店がある…」

「この町は市場町っていうんだ…室町からこんな感じなんだぜ…」

 皇太も天那も相当目を引く…皇太の左右の色の違う目に天那の目の下の刺青…しかし誰も皇太の事を悪く言う人はいないのだ…

「おっ!お前さんたちは総ちゃんとこの子たちだね…持ってきな!新鮮な野菜だよ!ほら!」

「ありがとうございます…」

 丁寧に頭を下げている皇太には天那と接している時のような明るさはない…でも皆愛想よくしてくれる…それは父親の総一郎の影響だろう…この地域の中高年層の人たちは皇太や天那の昔の姿を知っているからだ…

「おう!天那ちゃん!二人でデートかい?」

「…いえ…私のボディガードです!」

「そりゃ頼もしいな!皇ちゃんなら!」

 どこの店に行っても前の店のように声をかけてくれる…そしてある店でイベントを宣伝している同級生に出会った…

「お…夜井…これ出てくれよ!」

「町内料理コンテスト?」

「そう!俺が司会するんだ…頼む!ノルマ最後なんだ!」

「楽しそうだしやろうよ!皇!」

 天那に促され皇太が手続きをして会場に入った…そこには町内の有名店のシェフやその娘…料亭の見習いから主婦まで幅広く参加している…

「では!今年でこのコンテストも十回…それを記念して賞品も高額になっています!皆さん頑張ってください!第一のお題はカレーライス!時間いっぱいまで作りお客様皆さんに入場時に渡された紙をおいしいと思ったり感じたカレーの所に置いて行ってもらいます!では!位置に着いて!よーい!始め!」

 流石…皇太だ、毎日天那の弁当を作っているだけある…かなり手際が良い…それに加え天那も料理は得意らしい…包丁捌きや煮かたなど観客に見せながら実演しマジックショーのようなアピールで多くの観客を集めて行く…

 結果…皇太と天那ペアは予選通過し二次審査に行くことになった…

「やった!二次審査!」

「よく頑張ったな…天那…」

 …二次審査の始まる時刻…

「お待たせしました!これより二次審査を開始します!二次審査は魚の生き作りです!種類は自由です大きければ大きいだけポイントが高くそれに加え美度と速さ…正確さが問われます…二次審査はバトル制で抽選で決まった組とあたり勝った四組が準決勝に進めます!では魚の選択と包丁などを選んでください!選べた組から開始してください…なお審査員は日本料亭…桜亭の第十二代目板前長の榊さんにお願いします!」

「天那ちょっと離れてくれ!」

「う…うん!」

 大きな金目鯛を捌き始めた…速いし流れるように刃が通って行く…相手が見とれている間にどんどん捌く…全組中一位で審査場へ…

「うん…合格!準決に通過じゃ!」

 得意競技だったらしく高得点で準決勝に進出…次が山場らしい…

「準決勝はマナー検定です!最高の料理人たるものマナーも大切…調理からは配膳までを課題とします!料理は鮭のムニエルに赤ワインが付きます…審査員は町内のレストランオーナーの方々にお願いします!」

 ゆっくりとしたペースで始まる課題…しかし皇太はかなり忙しかった…天那にムニエルを任せナイフとフォークの確認にいったのだ…

「お客様…こちらでメインディッシュが来るまでお待ちください…なお…フォークとナイフでございます…」

「ありがとう…」

 天那が上手く仕上げ新しいグラスと一緒に運んで行く…

「鮭のムニエルでございます…」

 味もマナーも良かったらしい…なんとか通過…決勝戦で意外な相手と出くわした…それは…

「兄上…覚悟はよろしいか?」

「…紫神か…これは手ごわい…」

「さぁ盛り上がりも最高潮です!決勝戦は夜井・音羽ペア…対するは森の内学園中等部家庭科部+夜井紫神!お題は制限時間内の創作料理!審査員は理事会の皆さんです!では始めます!」

 接戦だった…愛弟子と戦うはめになったのだから…今回は天那もフル稼働で仕上げ夜井・音羽ペアが近差で優勝した…紫神は…

「…兄上…楽しそうだった…クスクス…」

「…楽しかったよ…確かに…でもなんで笑うんだよ…」

「アハハハ!」

 天那が笑いその場で二人の言葉が止まり一緒に笑いだした…景品は一位が大型液晶テレビ…二位は十万円…三位は高級料理店の優待券…とこんな感じだ…

「この後もいるだろ?」

「うん…花火見てこ!」

「おう!」

 こんな時間も必要だ…人と同じように風情や娯楽…人と触れ合う事が今の彼らに一番必要な事なのだろう…終わるまでには時間がありそうだ…それまでは天那に合わせて行動する事にしよう…

 …夏祭りが終わった…

「楽しかったね…賞品はどうやって持って帰ろう…」

「簡単さ…天那は浴衣でバイク大丈夫だよな?」

「…多分…」

 皇太が人目に付かない場所で翼を広げ運び天那が下を走るのだ…公園からそこまで距離はない…難なく家に着いた…問題はそれを敵に見られた事だ…

「天那…後ろにサイボーグがつけてる…そこで撒くぞ…」

「了解…」

 今回は二人とも戦闘用の装備ではないため森で敵を撒き家に着いた…敵の索敵能力を測ることもできた…だが嫌な予感がする…

 …月曜日…

 いつもどおりに出発する…付属中の時は天那はジェットブーツで走っていたが皇太のバイクに乗るようになったため登校が少し早くなった…皇太に弁当を教室まで届けてもらうのが最近の楽しみの天那…

「天那さ…その弁当自分で作って無いよね…」

「うん…なんで解るの?」

「だって毎日理系クラスから来る夜井君を見てる時顔がにやけてるよ…」

「…気を付けよ…今度から…」

 普通の高校生とさして変わらない生活…天那も最近は総一郎の組む訓練メ二ューが皇太越しに渡され基地の訓練施設で紫神とトレーニングをしている…そこへ珍しい客が訪れた…

「姉上…今日の訓練はお休みですのでそのつもりで…あ…それから刺青が広がってきたら私か兄上にお伝えください…」

「うん…ありがと…紫神ちゃん…」

「ではこれで…」

「じゃぁね!」

 周りは困惑している…中等部の生徒が高等部に来ることなどまれなのだ…しかも来たのは中等二年の生徒…三年ならまだ解らないでもないがなぜ二年につながりがあるのかということと天那に対して『姉上』…という話し方…

「天那…今の娘…誰?天那、妹居たっけ…?」

「あぁ…あの子は皇の妹だよ…紫神ちゃん…可愛いでしょ?」

「へぇ…夜井の妹ねぇ…にしてもあの子なんであんなしゃべり方なのかな?」

「わかんない…」

 周りからざわめきが起きている…それはそうだ…夜井皇太の妹がいるなど初耳だ…最近頻繁に皇太や紫神が教室に訪れるため周りは退屈しない…たまに二人で来る時などは必見だ…皇太の弱点は妹という記事が学校新聞にも載ったほどだ…

「クスクス…兄上は…」

「お前…何を言おうとしている…」

「紫神ちゃん!大声で一発!」

 クラスの男子や他の生徒に話しかけられると皇太か天那の後ろに隠れてしまう…それに関しては皇太から説明があった…前に日記を読んでいる天那は既に知っていたが周りは涙するものもいた…こんな日常がゆっくり流れて行く…つかの間でも皇太にとっては有意義な日々であった事には変わりない…

「紫神と俺は孤児だったんです…まぁ、しゃべり方や謝意なのはその影響でしょう…あまり気にしないでください…」

「でもね!紫神ちゃんも皇太に負けず劣らず頭が良いんだよ!」

「そんなことないですよ…姉上…私の方が上です…」

「…」

 楽しい時間はあっという間に過ぎて行く…最近は一日が早い…天那や紫神の他にも誠司やレイ、光も来るようになった…皇太が天那に弁当を届けに行くのに光と誠司と紫神が付いてくるのだ…最近は中等部の友達らしい子たちも一緒に来る…メンバーは多い方が良い…皇太も知らず知らずの内に笑顔を多く見せるようになった…

「今日も一日早かったね…」

「確かにな…」

「気付いてる?入学当初よりも自分が明るくなったの…」

「…天那がそう思うなら…そうかもな。」

 見覚えのある制服の女子生徒がチンピラに絡まれている…天那が気付きそちらに方向転換した皇太…その時…

「なぁ…君たちおじさんたちと遊ば…」

「ごめんなさい…貴方達の相手をしている暇はありませんので…失礼します…」

 紫神だ…数人の友達を先に走らせ残りのチンピラの相手をしている…いくら紫神が強くても数が多い…しかも大人だ。

「お嬢ちゃん…おいたはダメだよ…」

「紫神!大丈夫か?」

「兄上…」

「何?兄ちゃんか…怪我したくな…」

 二人目が殴り飛ばされいよいよ乱闘に発展した…天那に目配せし学校と警察に連らくをとらせ紫神を投げ飛ばした…

「兄上!何を!」

「ここは任せな!」

「粋がるなよ!クソガキ!」

「…いまどきチンピラ物の映画なんてはやりませんよ…お兄さんたち…」

 最初の三人は鳩尾、眉間など急所を殴られ動けない…残り四人…一人目は返し蹴り…二人目はラリアット…三人目は背負い投げ…四人目は駆け付けた警察に取り押さえられた…

「御苦労さまです…」

「君は…たしか夜井君か君も大変だったねぇ…今度からはもっと早く…」

「おまわりさん…襲われていたのは私たちだったんです…」

「…夜井君…後日、感謝状を届けに行くからよろしくたのむよ…」

 妹と友達の付け加えで学校の指導もなく過ぎ少しいい気分で帰宅…先に帰っていた天那の攻撃が待っていた…

「やっ!」

「…何がしたいんだ?…訓練か?」

「遅刻!おじさま怒ってるよ!」

「…これを持っていけば機嫌も変わるだろう…」

 警察の感謝状授与の日時などのメモだ…総一郎はそういうことに関してのみ許してくれる…なぜなら皇太達の所属するMINDSは表向きはNPO法人だからだ…組織の知名度や世間体といういみで良い影響を及ぼすためそういうことは許してくれる…

「皇太…ところで何したの?」

「チンピラの掃除…雑魚で人数も少なかったからあっと言う間に終わったよ…GPは使って無いから安心して…」

「解ったわ…早く訓練にいきなさい…天那ちゃんの相手でしょ?今日は…」

「わかった…」

 天那もGPが覚醒しつつある…皇太は第二段階まで進行しているため天那の戦闘訓練の相手になっているのだ…天那は弓や箇手弓…マジックハンドガンなどでの狙撃がメイン…彼女の能力の説明をしよう…皇太や誠司とは違いセイントと呼ばれ体質変化はしないが魔力を保持しており特殊な攻撃が可能…中でも光を扱うのに長けていて閃光系の攻撃が得意…

「上手くなってきたな…でもまだ完全ではないようだな…」

「…これなら戦闘に出れるの?」

「いや…もう少しかかるだろうな…紫神のように体に纏うタイプなら良いんだが天那の場合は光線だからな…ペースを考え無いと体力が持たないからな…」

「そうなの?」

 こんな感じで訓練をしている…セイントの主戦力は紫神…ビーストは光…ドラゴンヒューマは皇太…バードマンは誠司…他にもいろいろ居るが特別な訓練を受けている人はこの他数人だけだ…天那もその一人…

「それに最近体調悪そうだしな…早めに休めよ!」

「うん…」

「皇太…貴方もよ…最近ろくに寝て無いんでしょ?…解ってるのよ…父親を甘く見すぎ!早く二人とも行きなさい!」

「…はい…」

 最近はEDENの攻撃も少なく落ち着いているためほとんど皇太やレイのような主戦力は動かない…AとBの混合部隊でなんとかなっている…そして…いよいよ学校に仕掛けたカメラが威力を発揮し始めた…敵の情報を筒抜けにするルートを見つけ潜入に成功…もはやこの地区での戦いは勝ったも同然なのだ…総一郎も各国に存在するMINDSにリンクを求め徐々に作戦をあらわにした…

 天那の能力『白い女帝』が覚醒しこちらの戦力が多きく増強された…それと同時に敵の攻撃も再び激しさを増してきた…EDENの目的は一体何なのだろうか…そしてMINDSはその目的を阻止できるのだろうか…


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