桜と道明寺と
桜がそろそろ終わってしまう。
私は葉桜も好きなので、季節の移り変わりを散歩しながら楽しもうと思う。
旦那とはお休みが合わず、お花見ができなかった。
もともと旦那は花を愛でるタイプではない。
近くの公園の桜が満開になったので、一緒に散歩しようと誘ったが断られた。
ここ最近の旦那の休日は、バイオハザードというゲームでゾンビと戦うのに忙しく、それが飽きたら取り溜めたアニメを消化するにの忙しい。
仕事の日は、1日中仕事というスケジュールで埋まってしまう旦那。
休みの日にやりたいことを詰め込むのは仕方がないと思った。
お互いやりたいことが別々な場合は、それぞれで過ごすことにしている。
旦那がテレビとお友達状態でかまってもらえないので、1人で桜を愛でる会をする。
本当は、旦那と「道明寺を食べながらお花見」がしたかった。
友達とお花見をしたことが何回かある。
その時の思い出が道明寺なのだ。
桜を見ながら食べた道明寺の思い出。
友達とお花見しようの会があった。
それぞれ食べ物を持ち寄ろうということになった。
私は何を持って行ったのか覚えていない…
持ち寄りの中で私は、道明寺が輝いてみえた。
私はその時まで道明寺を食べたことがなかったのだ。
食べたら美味しかった。
桜を食べている気がした。
春を食べている気がした。
それ以来、春になったら道明寺を食べて、友達と行った桜山の桜を思い出すのだ。
1人で散歩しながら、桜を見ながら公園のベンチで何か食べたいなと思ったが、辞めた。
隣に旦那がいたら、何か食べたのに。
今の私は旦那とお揃いの思い出が欲しいだけなのかもしれない。
後日、仕事から帰ってきたらテーブルの上に道明寺が1つ置いてあった。
「これ、好きなやつだよね。」と旦那。
やっぱり、お互いの好物を知っているっていいよなと思った。
旦那はどら焼き、私は道明寺を食べて私たちの春を過ごした。