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「あはははっ!ざまぁみろ!は、はは…あは、これが楽しいってヤツだったわ、ね」

 遠い思い出を振り返り、今度こそ越久夜町へ帰ろうと決意する。こんなせせこましい所、二度とごめんだ。

 視界が西日を浴び、雑木林の枯れ木が暮れなずむ。不思議だった。

 ついさっきまで濃霧に包まれていたのに?

 鮮やかな夕暮れが村を照らしている。ルシャが支配していた異界から脱出できたのか?

(いや、これこそアイツの世界か)

 勘で分かる。野生動物さえ生息しない、静まりかえる世界があろうか?

(どこまでも人間に毒された奴だわ)

 西日をつかさどる仏(この土地では盧舎那仏)や神(土着信仰の神)として崇拝されていた。そう資料には書かれていたのだから。

 ルシャは神仏のつもりでいるのだろう。

「困ったわねえ」

 舌打ちして、もう一度深く考えてみる。

(もし、童子式神が自分と勘違いしてルシャを食べたとして、見つかったら嘘をついたって怒るに違いない…)

 人ならざる者は約束を裏切られると烈火のごとく怒り狂う性質がある。約束は命やあり方を左右するからだ。

(私はタブーを冒した。アイツが"神のフリ"をしているなら尚更)

 童子式神はいつぞや神に転化したのだろうか。連絡すらよこさないとは。

(多分。式神が神霊になったのが、越久夜町が破壊されたきっかけでしょうね)

 経緯は不明だが因果が破壊されるには充分だ。

「見つかる前にこっから逃げる。それしかない!」

 結論を出す前に早合点し、山伏式神は村から離れ始めた。

「わ!また!」

 いつの間にか、ムヅミが立ちはだかり阻止しようとしている。

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