塾と学生
登場人物 拓斗(主人公) 慎吾
俺は今年中学三年生。
そう、受験生なのだ。今まで部活に専念していて、勉強なんてどうでもいいと思っていた。だが、いざ受験生になると周りが勉強し始めるのでしょうがなく勉強し始めた頃の話だ。
「はぁー今日も塾かしかも雨とかさらに萎える。」ため息を吐きながら、リュックに教科書を詰めていると、友人の慎吾が話しかけてきた。
「拓斗、もうそろそろ勉強しないとやばいぞもう二学期なんだからさ。」と笑いかけてきた。
慎吾は俺と同じで部活優先で学校生活を過ごしていた。頭がいいとは言えないが、それでも俺より頭が良く頑張っていた。
「わかってるよそんなの。」
勉強しなきゃいけないのはわかっているのだが、やる気が出ないのだ。しょうがない。
「今日雨降ってるしどこで待ち合わせる?」
と、慎吾が首を傾げた。
「じゃあ噴水に、6時半に集合でいい?」
「じゃあ、また後でな!」
慎吾の明るい声が教室に響いた。
「ただいま。」誰の返事も返ってこない当たり前だ両親は共働きなので誰もいない。ご飯などは自分で作らないとならない。
「よし、メシ作るか。」と呟やく。
冷蔵庫を開くと特に何も無い。「何やってんだよ、食べ物ぐらい買ってこいよ。」
と暗い声が響いた。
「やべ、もうこんな時間じゃん。」
俺は慌てて家を飛び出した。
「わりぃ、遅れたわ。」
息を切らしながら言った。
「お前が遅れるなんて珍しいな。」
慎吾は俺の背中をたたきながら呵々とわらった。
「いやー塾に遅れると思ってヒヤヒヤしたわ。」
なんでこいつはいつもテンションが高いのかな、と疑問に思ったが、もう授業が始まるので席に座って準備をした。
「えーと、では教科書の86、87ページを開いてください。」
ここから2時間か、めんどくさいな。などと考えていた。そんな時、「小山、ボケっとしてないで教科書を開け。」
俺は慌てて教科書を開いた。
「はぁー、今日の授業もめんどかったな。」
今にも消えそうな声で言った。「はっはっは、受験生なんだからしょうがないだろ。」
俺は顔を下に落とした。
「なぁ、なんで慎吾はいつもテンションが高いんだ。だるく無いの?」
さっき思った疑問をぶつけてみた。
「そうだな、おれが部活の大会で思うような成績取れなかったの。知ってるよな?」俺はこくりと頷いた。
「俺は自分の決めたことに一生懸命取り組みたいと思っててさ。で、なんで勉強に前向きなのかというと、俺は夢があってさ。それを叶えるために学力が欲しいんだ。だから、めんどくさくてもテンションとか意識を変えれば楽しく勉強できるかなと思ったわけよ。」
俺はなるほどと思った。
「拓斗お前は夢あるか?」「今は無いけど慎吾の話を聞いて見つけようかなと思った。だから、そのために勉強をしようかなとさっきより思ったよ。」「じゃあ、お互い頑張ろう。」「おう!」
その合図により、お互いの腕を上げパシッと勢いよく手を握った。あれ?雨止んでたのか、こんな空って綺麗だったけっけ。そのあと慎吾と家に帰った。
数ヶ月後
俺は今高校生、しかも、第一志望の学校に受かったのだ。最初自分の受験番号が書かれていて思わず二度見したぐらいだ。そしてもう一つ俺は、夢が見つかったそれに向かって頑張るとしよう。「今日は雲ひとつなくて綺麗な空だ」これから、始まる楽しい生活が楽しみだ。