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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

明太フランスを焦がしてしまった。

作者: くろおめ
掲載日:2026/02/15

 これは自戒である。


 タイトル通り、私は明太フランスを焦がしてしまった。


 まずは明太フランスのスペックから語らせてもらう。


 250円/イオン産/かねふく明太子/歯が砕けるほど硬いフランスパン


 以上が大まかなスペックだ。


 私の僅か十六年の人生は、およそ明太フランスを倣った生き方をしてきたと思う。

 ガチガチのフランスパンのような外壁を他人との間に作り、明太子のような辛さで他人を翻弄してきた。

 ここで一つ、私のクズエピソードを紹介する。


「施しは受けない」


 俺はくろ!ピッチピチの高校生!高校は地元から少し離れた進学校を選び、苛烈な受験勉強となかなかの倍率に勝利して入学した!


 俺は中学からオタクを極め、人とコミュニケーションを取るなんて一切合切してなかったぜ。

 そんな奴が、地元から離れた高校に入学してしまえばどうなる?新環境で人との関係値を一から稼いでいかなければならないその状況に立たされた!


 うん、馴染める訳ないよ。


 ア・テストではなく、成績とテストの結果が半分ずつで合算されて高校の合否が決まるのだが、成績の部分が悪作用を及ぼし、なんと陽キャしかいない!


 もはや陽キャの巣窟と言ってもいい……。


 悲しくも孤立してしまった自分。しかし、完全に神に見放された訳でもなく、片手で数える程の友人に恵まれた。


 こんな私と仲良くしてくれてありがとう。君達と出会うために、高校に入ったんだよ。


 ──────だけど遅かった。


 既に私の性根はねじ曲がっていた。


 その日は体育祭当日。燦然と煌めく太陽の直下、陽キャの汗もまた光輝く。

 クラスメイトの健闘虚しく、表彰台に立つことはなかった。


 しかし!気前のいい担任がクラス全員のアイスを買ってきていたのだ!


 ぴったりクラス分のね。


 そして事件は起こった。


 全員分、確かに用意したアイスがなぜか一本余る!


 ん?一本足りないじゃなくて?一本余る?

 皆さんがご存知の通り、アイスは単体分裂して増えるなんてことはない。


 では、なぜ一本余るのか。


 担任はクラスメイトを集めてアイスを受け取ったか確認をする。

 誰もが受け取ったとばかりに沈黙。


 しかし、そいつは教卓に最も近い、一番前の席で密かにほくそ笑んでいた!

 漆黒の名を関するアマノジャク、そう私だ!!

 そして心の内で独りごちる。


「施しは受けない」


 大袈裟に言ってますけど、アマノジャクはヴィランですし、私が損してるだけでもあります。


 しかし、この瞬間私は自らの意思を貫き、そして担任を含むクラスメイト全員を混乱に陥れたのです。


 うん、クズでゴミでカスですね。武勇伝にも足らないなんなんですか、この話。


 ちなみに余ったアイスはジャンケンによって誰かの手に渡り、小さな幸せとなったのでした。


 まあこうして私がゴミカスであることは十分伝わったはずでしょう。


 明太フランスは食べ物だ。所詮、我々の胃を満たすだけの存在にすぎない。


 そんな浅はかな考えを持つ人が大半でしょう。私は物申したい。


 明太子の赤は青春の赤だ!太陽なんて生ぬるい情熱の激情を含蓄しているんだ!


 明太子の赤は赤信号の赤だ(?)渡ってはいけない、人生の選択肢の一つを体現している!


 明太子の赤は赤鬼の赤だ!


 鬼なんだから金棒ほど硬いフランスパンと一緒になったらそりゃ美味しいに決まってる!


 生臭い?辛いのは苦手?食感がちょっと?


 甘えたことを言うんじゃない!私の脈絡のない、ゴミみたいな文章を読んでぽかーんと開いた口に明太フランスぶっ刺すぞ!!!!


 明太フランスはね。一つの人生なんだ。そして多くの人生に影響されて生きていくのが我々なんだよ。

 万物には人生が宿っている。相互に作用して健全な営みっていうのが生まれるんだよ。


 だが、


 私は明太フランスを焦がしてしまった。


 油断していた。ながらスマホで過熱していたのが悪かった。明太フランスから目を離していた。

 血が滲むほどに唇を噛んだ。皮膚を裂いて溢れた血は明太子色で、、、、、。


 しかし、黒ずんでしまった明太フランスがとあるメッセージをくれた。


 俺を焦がすほどに恋焦がれたのかと。


 私は死にたい。こんなクソみたいな文章を書いてることと、明太フランスを焦がしてしまった罪を償うために。




ちなみに「施しを受けない」については次回「僕は気づいていたよ。君がアイスを受け取ってないことに」に繋がります。

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― 新着の感想 ―
えっと、すごく面白いものを見ているなと思いながら読んでいたのですが、明太フランスというパワーワードに全部かっさらわれた気分でした。 なんか奇妙なことにちょっと共感してしまう点もあって、ちょっとした敗…
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