第13話 幼馴染との再会
「あ、アリサ・・・」
「・・・ユウ?」
最愛の幼馴染と僕はまさかの再会を果たした。彼女は昔と変わらず、いや昔以上に美しくて綺麗になっていた。
「アリサ!久しぶりだね元気だった?」
「申し訳ないですが今は昔話をしている時ではないので貴方達を拘束させていただきます。"束縛する鎖"」
そうアリサが言うと足元に魔法陣が広がり、そこから無数の鎖が僕達を捕らえた。
「ちょ、ちょっと待ってアリサ!僕はそもそも何もしてないし、最初にやって来たのはあいつの方なんだ!」
「なぁなぁ大好きな幼馴染との再会できて良かったな。ハグの一つでもしてみたら?」
「今そんなことしてる場合じゃないでしょうが!状況よく見てください!」
「貴方達の言い分は後で聞かせてもらいます。勿論、あの人からも話は聞きます」
そう言って指を指した先で先程、カケルさんになって蹴り飛ばされたガワードが複数の人達に捕まっていた。
「テメェら!!この俺様にこんなことしていいと思ってんのか!あ!?俺はガワードだぞ!?雷帝様だぞ!?」
そう言いながらガワードは暴れ回っていた。
「あいつタフだな。割と強めに入れたぜ?」
「まったく・・・」
ため息を吐きながらアリサはガワードに向かって歩いて行った。
「ガワードさん落ち着いてください」
「あ!?アリサか!テメェ誰を拘束してるのかわかってんのか!?オラとっとと拘束をときやがれ!」
「残念ですが、それは出来ないです。貴方はギルド内でのルールを違反したんですから」
「ルールなんて知るか!お前調子に乗るんじゃねーぞ!!」
そう言うとガワードはアリサに向かって殴りかかった。
「アリサ!危ない!」
しかし僕が叫ぶと同時にガワードはその場で倒れ伏した。そしてアリサはガワードの後ろにいつの間にか立っていた。
「ユウ。お前の恋人相当強いな」
「こ、こ、こ、恋人なんかじゃないですよ!!あ、あと今何が起きたんですか!?」
「恐ろしく早い手刀だよ。素早く後ろに回って喰らわしたんだよ」
「直ちに彼を拘束してください。また起きたら面倒です。あとあそこの二人もお願いします」
――
僕たちはあの後、ギルドの地下に連行されて牢獄に入れられた。どうやら一人一人に事情を聞いてそこから判断するらしい。
「王都に来て直ぐに牢獄って・・・幸先悪すぎませんか!?」
「王都に来てアウトってか」
「冗談言ってる場合じゃないですよ!?僕達下手したらギルドに入れないかもしれないんですよ!?せっかくアリサとも再会できたのにそんなの嫌ですよ!」
そう話していると僕達の牢獄の前に金髪を一つに結んだ女性が立っていた。
「あ、アリサ・・・」
「久しぶりユウ。元気だった?」
「アリサ!君こそ元気だったかい?全然手紙も来ないし、ずっと心配してたんだよ!」
「ごめんね。色々と大変で手紙を書く余裕もなかったの」
「そ、そうだったんだ、いや僕の方こそごめん。あ、あと僕達はこれからどうなるの?」
「その事については大丈夫。リリさんが二人の弁解してくれたし、他の人達も結構見てて貴方達が原因じゃない事は分かったから出てもいいよ」
「おお!マジかラッキーじゃあとっととさっきの酒場まだ戻って飯食おうぜ」
「そ、そうですね。よかったらアリサもどうだい?今までのこと色々聞きたいしさ」
「ごめんなさい。行きたいのは山々なんだけど他にもやる事があってまたの機会にするねごめんねユウ」
「そうなんだなら仕方ないね。頑張ってねアリサ」
「ユウこそ頑張ってね。あの約束忘れてないから」
そう言ってアリサは僕達の牢獄を開けてから何処かに行ってしまった。
「良かったな、覚えていてくれてよ」
「はい」
「とりあえずリリって奴にお礼行くか。その後飯だな」
「そうですね」
そう言って僕達も牢獄を出た。
牢獄は出た後は、僕達は助けてくれたリリスさんのところに来ていた。
「リリスさん先程はありがとうございました。おかげで王都の一日目を牢獄で過ごさなくてすみました」
「いいえ〜無事で良かったです。それよりもユウさんがまさかアリサさんと知り合いだったなんて知りませんでしたよ。アリサさん全然自分の話してくださいませんもん」
「え、そうなんですか?」
「そうなんですよ。そのせいで皆さんアリサさんのことほとんど知らないんですよ。名前と異名くらいですかね」
「異名?アリサにもガワードって人と同じような名前があるんですか?」
「勿論!アリサさんは我々ヴァリオルト・アースが誇る最強クラン"聖光の守護者"の副リーダーですからね!」
「え、アリサそんな所に入ってるんですか!?しかも副って!?」
「その通り!因みに異名は白髪姫ですね」
「はくはつき?」
アリサは今も昔も金髪だった筈なのに白髪?どうゆう事なのだろうか。敵の血を浴びて真っ赤に染まるから赤髪姫とかならまだわかるが・・・
「いづれどこかで同じクエストになったりするかもしれませんからその時に見てみるといいですよ」
「それもそうですね」
「ユウさん達はこれからどうされるんですか?よろしければ早速お二人に合いそうなクエストでも紹介しましょうか?」
「そうですね、どうしますかカケルさーん!!」
カケルさんは少し離れた所で飲んで食べてをギルドのメンバーの人達としていた。
「あの人順応早いな。おーいカケルさんってばぁー!!!」
「んあ?どうした?」
「リリスさんがなんか適当なクエスト紹介してくれるらしいですよ?」
「おぉーいいんじゃね?頼もうぜ。ちょっとクエスト探してくるから俺の食べるの残しててくれよ?」
「おーう任せときな!」「初任務だからってチビるんじゃねーぞー!」「怖かったら逃げてこいよ!」
「うるせーよ!チビるかよ!」
「で、どんなクエストになるんだ?」
僕らはリリスさんの元に戻ると既にリリスさんは僕達に合ったクエストを集めといてくれた。
「ユウさん達は今日初めて入られたこともあるのでFランクのクエストのみになるのですがその中でもお二人に合いそうなのを見繕ってみました。どうでしょうか?」
「ありがとうございます!」
「んーなんかもうちょいヤバそうなのはないか?」
集めてもらったクエストを見てみるとペット探しや草むしりの手伝いなどの雑用が多くあり、その他には比較的安全なダンジョンの探索や探索する人達の荷物持ちなどがあった。
「もっと凄い奴はないのか?」
「んーあるにはあるんですけど、お二人のランクではFランクまでしか行えなくて。ダンジョンの方もFランクまでのダンジョンの探索や荷物持ちくらいしか出来なくて」
「ダンジョンにもランクあるのか」
「そうですね、我々の方が確認したダンジョンをそれぞれ裁定して適切なランク帯で分けているんです」
「ランク分け多いな」
「まぁそうですね。ランクに分けてないと万が一のことがありますからね。ランクに分けたとしてもやはり亡くなってしまう人がいたりしますからね。それを少しでも減らす為にも必要な措置なのです」
「そりゃそうか悪かったな。じゃあこの中から選ぶか。ダンジョンな」
「あ、それ一択なんですね」
「当たり前だろ。だって報酬高いし武器もあるし飯食うにも金あるしな」
「まぁそれもそうですね」
そう言って僕達は王都の近くにあるダンジョンの探索を選んで、早速出発しようと思った時だった。
「へへ!やっぱ俺が一番強いだろ!!!」
「何を言ってるんだ!お前のせいで私達が何回も危ない目に会ったのだろうが!」
「まぁまぁ無事に帰れたしいいじゃーん」
ギルドの扉を堂々と開け入って来たのはあの時、僕を置いて王都に旅立って行った3人だった。




