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理の継承者  作者: 鈴本 流幸
第二章
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修行一日目

「『青天の理』ってどんなものなのですか?形とか」


 セイヤがラウに質問をすると、ラウは渋々と答えてくれた。


「わしが知る限りでは武器だったり、防具だったりと様々じゃな。

 継承者自身が『青天の理』だというのもあったわい。どれが本当かはわからん」


 ラウの説明が終わると、家に帰る者と修行をする者に分かれた。

 ラウとアマネが家に帰る組、セイヤとガイが修行する組に分かれると思いきや、ガイも家に帰ると言ってきた。曰く「今日は調子が悪い」らしい。

 言うときにおなかを押さえていたので、十中八九アレのせいだろう。

 ということで、セイヤだけ『青天の理』を受け継ぐ試練を乗り越えるために修行を開始した。


 (とは言ったものの、どうすればいいんだ?)


 セイヤはとりあえず右手を前に伸ばした。しばらくそのままでいたが、特に何も起こらなかった。


 (まぁそう上手くはいかないよな)


 今度は近くにいた天子に両手を前に広げながらゆっくり近づく。


 (そーっと、そーっと……今だ!)


 勢いよくパン!と両手を合わせたセイヤ。ゆっくり手を開くと……何もなかった。

 周囲を見ても天子は見た目が同じなので、今捕まえようとしたのがどれかわからない。


「くそー!絶対に捕まえてやる!うぉりゃあああ!」


 セイヤは再度近くにいた天子を捕まえようとしたり、ジャンプして上にいる天子を捕まえようとしたり、地面を転がったりと意地になって天子を追いかけた。

 その姿は「何もない広い草原に放たれた犬」をイメージしてもらうとピッタリだろう。

 辺りが暗くなってきたころ、セイヤは大の字に横たわっていた。


「はぁ……はぁ……まぁ、初日じゃこんなもんかな」


 結局一回も天子に触れることができずに、一日目の修行?が終わった。

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