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理の継承者  作者: 鈴本 流幸
第六章
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届かぬ物資ー賊ー

「馬には少し無理をさせてしまいましたが、これなら時間通りに着くことが出来そうです」

「そうですか!いやぁ良かった!頑張ってくれたこの馬には上質な草や人参をご馳走しますよ」

「おぉ!それは喜んでくれるに違いありませんね」


 商人は良かったなと優しく馬に話しかけると一鳴きが返ってくる。馬も嬉しいようだ。

 しばらく進むと道の真ん中に人が立っていた。

 その人は荷馬車に気付くが、退く気配がない。


「賊……でしょうか?」

「賊でしょうね、少し距離を離して止めてもらえますか?」


 槍の男性が商人にお願いした後、荷台のほうに声をかける。


「賊らしき人がいた。今は一人だが仲間が近くに潜んでいるかもしれない。いつでも戦えるように準備しておいてくれ」


 荷馬車は言われた通り、離れたところで止まる。

 槍の男性は再度荷台のほうを向き、荷台にいる仲間二人の頷きを確認すると槍を片手に御者台から降りる。


「まずは私が相手しますので、ここでお待ちください」


 商人に一声かけると槍の男性は歩み始める。

 道の真ん中に立っている人は微動だにせず槍の男性が近づくのを待っていた。

 お互いの声が聞こえるとこまで近づくと相手の容姿が分かってきた。

 賊かと思い、勝手に大柄な男性かと思っていたが、周辺の街にいる一般の男性のようなので、話し合いを試みた。


「すみませんが、ここを荷馬車が通りたいので脇によっていただけないでしょうか?」


 男性は顔を向けるだけで沈黙を保っていた。

 槍の男性は辛抱強く返答を待っていたが、一向に返事がないと思い、再度話しかけようとすると「なぁ」と相手から声をかけられた。


「どうしました?」

「お前、一人なのか?」

「いや仲間が荷馬車のほうにいますよ」

「そうか、なら魔獣と戦うときも仲間と一緒……と」


 (なんだ?なんか雰囲気が変わったような……)


 槍の男性は持っている槍の握りをより強くしながら、会話を続ける。


「そうですが、それが何か?」

「何か?か。さっさとその仲間ってやつを連れてこい。じゃねーと……」


 話の途中で男性は槍の男性に詰め寄る。

 彼我の距離が近づくにつれ、槍の男性が気付く。ーーこの男性の眼が赤いことに。


「秒で死ぬぞ?お前」

「魔人か!」

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