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女友達と仲良くしたら、親友の男の娘が壊れた話  作者: 黒髪
第一章:日常が崩壊するまで
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 突然の告白だ。

 昔からずっと一緒の幼馴染みからの。

 と言えど、男だけどな。男ッ!!

 生まれて初めての告白だってのに!!


 全然嬉しかねぇーぞ、こんな展開!!


「んー? さやか、今変な名前が出たが?」


『むふふふ、ビックリしたよね?』


 ドラえもんみたいな声を出すんじゃねぇ。

 俺、ドラちゃん好きだけど……。

 今、お前にやられるのはスゲェ腹立つ。


「ビックリするに決まってるだろ? 好きなひとの名前で、俺が出てきたんだからな」


『うん。僕も勇気が必要だったよ、言うの』


「あのさ、マジ?」


『僕がウソを吐くと思うの?』


 ウソであってほしいと少なからず願ってるよ。唯一の親友だと思ってた奴から、好きだと告白されちまったわけだからな。


 でも、待て待て。

 まだ恋愛感情的な意味だと決まったわけじゃねぇーだろ。友情的な意味を含んでる。


 そうだろ? なぁ、頼むからそうだろ?


 少しでも淡い期待をした俺がバカだった。


『もちろん、恋愛的な意味だよ。大好き』


 背筋がゾワァとした。

 得体も知れない恐怖ってやつだ。


『でも良かった。寄道が受け入れてくれて』


 はい??????

 俺が受け入れた????

 そんなわけないでしょ????

 誰が受け入れますとか言ったの????

 てか、受け入れるにしても、即刻、クーリングオフだ。クーリングオフ!!


「あーそうか。これは夢なんだな……あは」


 現実逃避したかった。

 親友の男から告られるなんて、マジでない。友情的な意味なら有り難く受け取るが。

 それでも恋愛感情含んでたらダメだ。


『僕も夢みたいだよ。寄道がノリノリで!』


 ノリノリじゃねえーよ!!

 頭の中がパニクってんだよ、こっちは。


『僕から告白されて寄道も嬉しいんだよね』


 誰が喜ぶかよ。

 相手が女の子なら分かるけども。

 男だぞ、男。普通にドン引きしてんだよ。


『今日はもう早く寝たほうがいいよ』


「あーそうさせてもらう。体調が悪い」


 吐き気がしそうだ。

 男から好きだと告られるなんて。

 それも相手がさやかだぜ。

 今まで仲の良い親友だったのに。


『おやすみ、寄道。愛してるよ、チュッ』


 おいおい。

 軽いキスを電話越しにするんじゃねぇー。

 俺の頭が狂いそうだからさ。


『えへへへ……何だか、とってもスッキリしたかも。今までずっとこの感情抑えて——』


 さやかがまだ喋っていたが、俺は電話を切った。その後、折り返しの電話がきたが、無視した。今日のさやかは様子がおかしい。とりあえず、面倒事は避ける。これ鉄則な。

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